こんにちは、カタツムリ系です🐌
本書が面白いということは、それなりに突っ込んで記述されている裏返しでしょう。それだけに、ビギナー・レベルには辛いところも散見されますが、なかなか、やめられない。カッパえびせんのよう💦
宇宙誕生までリーチしようとする野心満々の重力波の試み。そのスピリッツだけで、十分楽しめるものではあります。
重力波で見える宇宙のはじまり 「時空のゆがみ」から宇宙進化を探る (ブルーバックス)
- 作者: ピエール・ビネトリュイ,安東正樹,岡田好惠
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/08/17
- メディア: 新書
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出典はアマゾンさん。
前回の記事です↓
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【目次】
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最初からウエルカムではなかった重力波
P-251
アインシュタインが重力波の存在を予言した以来、「重力によるなどというものは実在しない。単なる数学上のまやかしだ」と主張する物理学者たちもいました。
なんとはなく、今の超弦理論に対する批判と似ていますね。いずれにせよ、そんな可能性も低かったようですが、存在そのものも相当微小のようです💦
重力波の繊細さ
P-250
典型的に探査されている重力波は、10のマイナス21乗から10のマイナス24乗の振幅
繊細。微小。極小。
しかも、発生の仕方も相当繊細のようです。
P-252
重力波の作り出す変動の形を見れば、その発生源か四重極(あるいはより複雑な八重極以上)てなければならないことは、それほど不思議ではない
四重極というのは、名前通り、物体を四つの極に振り分けた配置だとか。あまり馴染んでいないコンセプトなのですが、とにかく、極小出方繊細さ表す側面として、とりあえず、飲み込みたいと思います💦
著者による宇宙未来予測
最初にメディア批判
P-322
宇宙進化の未来は予想できるのでしょうか?メディアが求めるものは決まっています。もし派手な反響を期待するなら、破滅的な最期を予想するのが良いでしょう。私たちの銀河形レベルでは話が小さすぎると思えば、宇宙全体の破滅を予想すればよいのです。
トピックなら恐竜かブラックホール、そして、派手に書いてくださいと言われ慣れているのでしょうか💦しかし、宇宙全体の破滅というトピックも興味なくはないところ💦
最近はビッグバンよりインフレーション?
P-323
そのアイデアは、永遠にインフレーションを続けけるというものです。インフレーションの結果生まれた宇宙で、一部の真空エネルギーのゆらぎによって、局所的なインフレーションが生じます。
インフレーションがインフレーションを呼ぶ?!
P-324
その領域は泡のように膨れて、新たな宇宙を構成するのです。この新たな宇宙は、小さな領域をのぞいて、もとの宇宙とは因果関係を持ちません。そのようなことを繰り返します。
おー、これはまた刺激的。
- もとの宇宙とは因果関係がなく
- そのようなことを繰り返す
とは、本当に無秩序な印象を受けます。なんだか、恐ろしげでもあります。ちなみに、インフレーションを繰り返すということは、きっとビッグバンも繰り返されるのでしょうね。もちろん、こうした考え方もいろいろ欠点はあるそうですが、
P-325
答えは、未来になってみないとわかりません
ということです。
時に終わりはあるか?(P-325)
インフレーションが繰り返されるなら、当然、時に終わりは来ないように思われます。
P-326
宇宙初期のインフレーションと、これから訪れるダークエネルギー(おそらく真空エネルギー)に支配される膨張の類似性を考えずにはいられません。もし、この類似性が偶然でないのなら、私たちの宇宙は、インフレーションの前の状況に向かって進んでいるのてはないかと考えられます。
ひたすら前進・膨張しているように見えて、じつは、長い時間をかけて、元に戻るつつある?
P-326
そこでは、時間と空間の連続性が失われ、別の概念に置き換わることになります。
著者はこのシナリオを完全な推論と断っておられます。しかし、ここまで突っ込むなら、時間や空間に代替する「別の概念」まで教えて頂きたかった💦
また、次回。
#重力波で見える宇宙のはじまり
#インフレーション