こんにちは、カタツムリ系です🐌
科学の分野にポピュラーサイエンスというものがあって、要は、小難しい科学のあれこれを優しく解説してくれるものです。
もっとも、科学も昔と違って、手放しでリスペクトされる存在ではなくなり、また、素粒子物理で要求される大型加速器など、オカネもたくさん必要です。アインシュタインのように、書斎でペンと紙とパイプがあればいいというものではありません。だから、大衆にも科学を知ってもらう必要が喫緊の課題としてあるのかもしれません。そして、当然、著者は優秀な方でしよう。それにしても、どうして、こんなに面白いのか。ベタな言い方ですが、割に熱意のある方の多さに比例しているのかもしれません。本書↓の著者、ブライアン・コックス博士もそうした優秀で熱意あるポピュラーサイエンスの旗手😊
- 作者: ブライアン・コックス,ジェフ・フォーショー,伊藤文英
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2016/06/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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出典はアマゾンさん。
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【目次】
- 相対性理論の次は量子論。まずは、複数の場所に同時に存在すること
- またもや、突然の思考停止のリクエスト💦
- しかし、それは私が無知だから、専門家のいいように押し付けられているのではなく、専門家にも向けられた義務らしい
- 最後に
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前回は、この著者による、アインシュタインのE=mc^2の解説
→E=mc^2の記事引用
優雅な感じで、しかも内容の解説も丁寧で一粒で二度も美味しい思いをしました。
相対性理論の次は量子論。まずは、複数の場所に同時に存在すること
P-47
一個の粒子が「多数の場所に同時に」存在すればいい(中略)量子物理学を専攻する学生は、しばしば不愉快を不明瞭と勘違い、量子の世界を日常の言葉で理解しようとする。だが、混乱の原因は新しい理論を受け入れることへの抵抗であって、理解そのものの難しさではない
量子論の奇妙さを言い表した言葉で、私が出会った中では、もっとも、明快なもの。そう、私も、粒子が同時にあちらこちらに存在したり、粒子は同時に波であるということに「不愉快」を感じていたかも💦ただ、理解そのものも難しいとは思います💦なんて言うか、あるところまではロジカルに進めることを要求され、急に、ある一点で、「それは、そうだから、そうなんだ!」みたいな思考停止を求められるところでしょうね。
またもや、突然の思考停止のリクエスト💦
P-51
電子の波の実体が何であるかにこだわらなければ、ある種の波によって電子が存在する確率を場所ごとに示すことは難しくない
どこで手を打つかは、もはや、慣れしかないようです。本音を言えば「赤信号、車は急に止まらない」のですが。
P-52
電子が「波のどこかに存在」するとは、「波のすべての場所に同時に存在する」ということ
はい。慣れるしかなさそうです💦しかし、慣れとは恐ろしいもので、こんなSF映画ちっくな説明も、あまり違和感を覚えなくなってきました。
しかし、それは私が無知だから、専門家のいいように押し付けられているのではなく、専門家にも向けられた義務らしい
P-146
いずれにせよ、あまり多くの疑問は持たないほうがいい。この「疑問を持ちすぎない」という才能が物理学では重要だ。どんな問題を解く場合にも、対象が完全に孤立している状況などありえない。だから、どこかに線を引き、その外側を無視する必要がある
こんなこと言って、業界の偉い人から怒られないのでしょうか。もしくは、筆者がすでに大物なのかも💦しかし、このストレートな物言いは、読者の理解を促進してくれ、物理に対しての偏見、先入観やイリュージョンから自由にしてくれます😊
最後に
この本は、先のE=mc^2の本とは違って、数式が、遠慮なく出てきます。特に波動関数。時間とともに電子がどこに存在する確率が変化していくかを計算するもの。
いまは、さっぱり手が出ません💦しかし、筆者のブライアン・コックスさんの優雅な筆致に会うと(そして、恐らくは翻訳者の方の語学力と)興味の高さは維持されています。いつか、数式にも、初歩レベルでもよいので、着手してみたいと割に真剣に考えています。ほとんど、ブライアン・コックス博士のファンですね💦
また、次回。
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