こんにちは、カタツムリ系です🐌
先の「八つ墓村」と並んで、金田一耕助シリーズ中、評判がよいとされているようです。
作品展開の密度の濃さから、それも納得。
しかも、なぜか、作品中の一つのキャラクター「スケキヨ」が一人歩きして、しかもコミカルなシチュエーションで、よく見かけます。実際の作品では、おちゃらけたシーンは、ゼロですが。。。。
おすすめポイント
①スケキヨ
→最初見たときは、こんなバカな!と思う
ような、白い被りモノ。
ある種、コミカルにも受け取れましたが
その分、不気味さもなかなか。
②財産相続に伴うガチンコの争い
→蟻が甘いお菓子にたかるようです。
比べると、ややドライな分、謎解きを
集中して楽しめます。
③こんなおどろおどろしいストーリーなのに、純愛の側面も
→スケキヨも関わってますが、ネタバレに
なるので、寸止め。
トリセツ)
私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」と
いうところを、スナップ・ショット的に
ピック・アップしていきます。
なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅
しないことも💦
作品紹介
一代で財を築いた資産家の犬神家当主が死亡。
相続の取り分を巡って、三姉妹が、自らの息子を後継者にするべく、争います。
またもや、連続殺人事件が。
謎解きのプロセス中、亡くなった犬神家当主の遺言が、不気味に影を落とします。
出典はアマゾンさん。
白いマスクのスケキヨの存在感
戦争で傷を負ったとはいえ、白マスクでの登場は、やはり不気味。
しかも、その白マスク、言ってみれば、ヨーロッパの中世のような雰囲気も。ヨーロッパの中世というと分かりにくい部分もあるかもしれませんが、例えば、吸血鬼ドラキュラが住んでいる洋館のイメージ。
中途半端に無機質なんですが、裏では、長い長い時間をかけた、人間の情念が蓄積されているような感じです。
そんな彼が家族会議に出席します。不気味ですが、同時に、やっぱりコミカルかも。白塗りは、人の表情を見えなくするので、その無機質さが、不気味さの方にも針が振れるし、コミカルなほうにも針が振れるのです。
そういえば、志村けんさんの、バカ殿も、ものすごい白塗り💦
キーとなる遺言の、意外なスマートさ
「鬼首村(オニコベムラ)」、「八つ墓村」などなど、シンボルとなるワードには、まがまがしさが、必ず盛り込んであったもの。
しかし、今回は意外とスッキリ。
一部を紹介。
全相続権を示す犬神家の家宝“斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)”の三つを
今回は、オカルト・テイストより、謎解きに重点を置いた感を強くします。
こんな風に、毎回、童謡や遺言など事件の手がかりになるような伏線をわざわざ用意してるのが特徴的。
海外のミステリー作家、例えば、エラリー・クイーンあたりを意識されてたんでしょうかね。当時、売れ線であったようですし。
実は本格派!?
そう考えると、広告宣伝の目的もあったかとは思いますが、オカルト・テイストは、単なるお化粧に過ぎなかったかも。
実は、本格ミステリーという言葉に値する緻密な物語なのかもしれません。
とは言え、オカルト・テイストの演出が出来過ぎているので、どうしても目立ちます💦そして、そんなオカルト・テイストは無いと寂しい😞
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