カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

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金田一耕助【獄門島】王道のRPG系オカルトワールドを堪能できます!

こんにちは、カタツムリ系です🐌

そうそう、これこれ。

「獄門島(ゴクモントウ)」なんて、このシリーズにとって、なんとフサワシイタイトルなのでしょう!!

陰湿なムラ社会、現在に尾を引く過去の重大事件、俳句や遺書など思わせぶりな書き言葉、錯綜した人間関係。。。。

これこそ、金田一耕助シリーズの世界観。ネットで調べてみると、第1作とか。

最初の作品に、そのシリーズの性格が色濃く出るのは当たり前ですね。。。。

 

 

 

おすすめポイント

金田一耕助シリーズならではの、濃いワード

    →「獄門」「本鬼頭(ホンキトウ)」「分鬼

         頭(ワケキトウ)」など、日本語の中でも

         オカルト要素満載なワードを探し出す、

         もしくは作り出しです。良い仕事ぶり!!

②事件展開のキーとなる俳句

    →思い込みもあります💦

        そんなに濃いワードもありませんが、先の

        「本鬼頭」といった重い言葉との対比か、

       逆にこんなスッキリした書き言葉が

       なんだかヒンヤリ、恐怖をそそります。

       「むざんやな 冑(かぶと)の下の

         きりぎりす」「一つ家に 遊女も

         寝たり 萩と月」

③幼い三姉妹の、抜群の不気味さ

    →鬼頭家の三姉妹。美しいが恐ろしい。

  •         濃い白塗りの顔立ち
  •         甲高い無機質な、しかもワンパターンに繰り返される笑い声
  •         食べ物やお召し物にしか興味を持たない。感情の乏しさ。

        そんなこんなで、なんだか、ヒヤリと怖い💦

 

トリセツ)

私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」というところを、スナップ・ショット的にピック・アップしていきます。

なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅しないことも💦

 

作品紹介

終戦後すぐ、戦友の死を知らせるために、金田一耕助は獄門島に向かいます。

門島は昔ながらの伝統な締め付けがきつく、本鬼道家と分鬼頭家が支配し、そして対立している。

そこで本家たる本鬼頭の三姉妹が次々と命を落とす。

鬼頭家先代から伝わる屏風に描かれた、一部は判読できる、一部は判読できない俳句が、事件を解決に導く、重要な手がかりに。

金田一耕助は、淡々と操作を進めていきます。

獄門島【リマスター版】 [DVD]

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出典はアマゾンさん。

 

鬼頭家主人の、荘厳なお葬式

ミステリーものだから、当たり前ですが、ストーリーの展開上、「死」は避けられません。

しかも、単なる「死」ではなく、その死に至るまでの、そして、その死の後に展開される、おどろおどろしい展開を予想させるものになっています。

葬式のシーンが、オープニングのピークとなる作品作り。まさに、金田一耕助シリーズならでは。

 

了然和尚(リョウネンオショウ)の存在感

この住職は、鬼頭家の後見人のような存在であり、また、事件の発生を嘆き、そして、意識的か無意識か、金田一耕助へのアドバイザーになっていきます。

住職(ジュウショク)とは - コトバンク

かつては、住職は、一般社会にもっと影響利益があったのかもしれませんね。

そんな、

  •    もともと、仏教徒は、この世を無常なものとして見ている存在であり
  •     住職というポジションが、一般社会での存在感が薄れつつあり
  •     そして、殺人事件を目の当たりにする、非日常的なシチュエーションであり
  •    敗戦という重荷から解放されない戦後すぐの時期であり

なんかこう、荒んだ、そして、悲しい雰囲気を醸し出す、稀有な存在感が、ひしひし伝わります。

 

また、次回

 

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