こんにちは、カタツムリ系です🐌
事件を呼ぶ男、金田一耕助がまたもや、殺人事件に遭遇します。
今回は、女王蜂と呼ばれる女性を巡る物語。しかも、女王蜂という、どこか凄みのある呼び名とは裏腹に、可憐な若い女性が登場します。シリーズの回数を追うごとに、テイストが段々とポップになってます💦とは言え、「女王蜂」という、ちょっとサイコなネーミングは👍。
【目次】
おススメポイント
①女王蜂というタイトル
→存在感を示す言葉として、王、女王、皇帝
など、他にも色々あります。
しかし、敢えての「女王蜂」。堂々たる
気品と存在感に加え「動物的な」生々しさ
も感じます。静かな、生々しさ。
②昼メロ系!?のストーリー
→ドロドロはしています。
ただ、恨みとか言った、分厚い感情という
わけではなく、より純粋なスキ・キライが
中心な感じ。
③金田一耕助の魅力控えめ。
すなわち、ミステリー度合い控えめです。
→快活な若者像が魅力の古谷一行さん演じる
金田一耕助。そんな若々しさが若干抑え
気味。謎解き具合も控えめ。
今となっては、あまりピンときませんが、
恐らく当時のキャストが豪華だったよう
です。そんな大御所に忖度して、金田一
耕助の出番が意図的に減らされたのかも
しれません💦
トリセツ)
私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」というところを、スナップ・ショット的にピック・アップしていきます。
なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅しないことも💦
作品紹介
19年前の殺人事件に端を発した連続殺人事件。
女王蜂たる智子の結婚相手の候補となる男性はみな死ぬ運命に。
錯綜する人間関係の中で、愛憎が色濃く、この事件に影を落としていることが徐々に判明。
常に女王蜂は置いてけぼり。しかし、そんな女王蜂の無自覚さが、さらなる悲劇を生むのでした。
出典はアマゾンさん。
ちょっとエグいし、ちょっと救われない殺人動機
ネタバレになるので、若干控えめに。いつもの、陰惨なムラ社会のねちっこさから、
- どうしようもなく生まれてしまい、
- 何重にも蓄積した、
- 情念の塊
のようなものはありません。本当に、ストレートなスキ・キライが支配するストーリー。そんな純粋さに救われる部分もありますが、そこは金田一耕助シリーズだけあって、エグい感じで、スキ・キライの感情は、ねじれにねじれています。純粋なんだか残酷なんだかスッキリしない感あり💦オカルトちっく、かつ人間の憎悪丸出しな過去の作品を見過ぎた者にとってみれば、この辺りの消化不良感は残念💦
ちょっと物悲しいハッピー?エンド
先の愛情がもたらした悲しい結末ですが、珍しく、将来に向けた、具体的な話し合いのシーンが用意されています。
なんか、ホームドラマっぽい。
あれ?!ミステリー要素は?オカルトテイストは?
いずれにせよ、消化不良気味💦
ドロドロした人間関係は減って、しかし、CGの技術は未発達の時代
金田一耕助シリーズは、オカルト色を売りにしつつ、基本的な軸は、ねちっこい、古くからある人間関係をベースにしてきました。そんな人間関係が希薄な時代になって、従来のままのテイストではファンが離れていきそうという懸念も、製作者サイドには、あったかもしれません。とはいえ、かつての魅力だった、そんなドロドロした人間関係から一歩引いたとしても、次の一手が無かったようです。例えば、次世代を担う技術、すなわちCG(コンピューターグラフィックス)を使って、オカルトにリアリティをもたせるような仕掛けは未成熟な過渡期だったようです。
でも、思うんです。
金田一耕助シリーズこそは、アナログで突き通してほしいと💦あと、寅さんで有名な「男はつらいよ」シリーズも💦
寅さん豆知識
でも、1997年の第49作「寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」において、既にCGは使われていたとか。今年公開予定の新作も、どうやら、CGが活用されるようです💦
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