こんにちは、カタツムリ系です🐌
とかくディスカッション好きな先生、という感じの筆者。ローレンス・クラウス博士。アリゾナ州立大学の宇宙物理学者。自らのツイッターやユーチューブのアカウントからの情報発信にも積極的な人。サイエンスへの情熱、そして、ディスカッション好きが昂じて、炎上しやすい方のようです。とはいえ、知ったかぶりをするわけでなく「そもそも論」が好きなあたり、朝生のウーマンラッシュアワー村本さんを思い出します。
P-22
「無(何もない)」という概念ほど、私とは意見の異なる哲学者や神学者たちの神経に障る(サワル)ものはないということを知ったからである。
「神経に障る(サワル)」なんて、相当、やらかした感じですね💦とはいえ、サイエンスに関しては、果てしなく真摯な方。そして、ポピュラーサイエンスが得意な、サイエンスの秀逸なストーリー・テラー。宇宙の語り部(カタリベ)。楽しみ。
出典はアマゾンさん。
最初から臨戦態勢💦
P-19
まずはじめに、情報開示の精神にのっとって、次のことを明らかにしておかなくてはならない。わたしは「宇宙が誕生したからには、造物主が存在するはずだ」という、あらゆる宗教の基礎にある信念を支持していない。
多分、この博士、喧嘩慣れしています💦もちろん、やみくもに、こうした断言をしているわけではありません。
P-20
究極の原因があると仮定したところで、「では、すべてを創造したというその者を、一体誰が作ったのか?」という問題は未解決のまま
この方は、自らを科学者として強く意識されているようです。従って、こうした問題意識は大事にしつつも、科学者としてできることを優先したいという趣旨のようです。
P-21
わたしはいつもの呪文を唱えよう。「宇宙は、われわれが好むと好まざるとにかかわらず、あるようにある」(中略)要するに、まだ、わかっていないのだ!
そう、知らないことをキチンと知らないと弁える、あのソクラテス以来の伝統を大事にされているようです。しかし「あるようにある」なんて、仏教っぽくもあります。
P-26
自然は、人間の想像力が生み出すものをはるかに超えた、まさしく驚異的なことを考えつくのである
自分は無知と認識した上での、自然へのリスペクト。まさに「科学者」然とした宇宙論🤔
この本の大テーマ
P-26
われわれの探求は、膨張する宇宙の果てまでを、ぐるりと一巡する大急ぎのツアーだ
科学者として高い意識をもちつつも、読者のニーズもちゃんと分かっていらっしゃる😉
P-37
始まりの時のことを、「昨日のない日」と呼ぶことができる
現在の定説である、宇宙膨張説、言ってみれば、ビッグバンに似た考え方を百年くらい前に唱え始めた人。ル・メートルといい、ベルギー人のカソリック司祭にして、物理学者。宇宙の始まりを「昨日のない日」なんて、なかなか洒落てます。しかし、キリスト教はちゃんと大事にしていた人で、
P-36
科学を根拠にした造物主の存在を確認されたものの、万が一、自身のビッグバン説が誤りなら、
P-37
ローマ・カトリック教会が天地創造を支持する根拠が崩れることになりかねないと考え
教皇に注意したとか。教皇が炎上なんて、サマになりません💦この一件は、本書の筆者の考え方をさらに説明する位置付けとなっていて
P-38
この一件は、貴重な教訓を与えてくれる。ル・メートルは十分に理解していたように、ビッグバンが起こったかどうかは科学上の問題であって、神学上の問題ではないということだ
新約聖書・マタイによる福音書の「カエサルのものはカエサルに。神のものは神に」なんていう、それぞれの持ち場を大事にする考え方を強調されているようです。
カエサルの物はカエサルに(カエサルノモノハカエサルニ)とは - コトバンク
惑星運動の三法則のうち、三番目
P-55
惑星の軌道周期の二乗は、その軌道の半長軸(楕円の長軸の半分)の三乗に比例する
いつも思うんです。ある数値を二乗したものが、ある数値の三乗に比例するなんて、本当に嘘のように、すごいバランス!!これは、17世紀ころのケプラーという天文学者の発見。しかも、こんな発見をベースにして
P-55
それにしても、時間を超えた偉人のつながり、そして、彼らが追いかけるターゲットの崇高さ。ドラマ性がすごい。
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