こんにちは、カタツムリ系です🐌
だいたい、世の中の新しいスタンダードは、直近の問題を解決するときに生まれるように思います。例を出すと
- 絵画)「新古典派」が、意味やストーリーを求めすぎて頭デッカチになって停滞感→「印象派」(モネとかルノアールとか)が、何より「見ること」の復権を達成
- 経済体制)「資本主義」が、資本中心の行き過ぎを止められず、人の生活を圧迫→平等を説く「社会主義」が誕生
そう意味で言えば、超弦理論も、なにかの課題への答えなんでしようね。
P-5
重力の理論と量子力学の間には深刻な矛盾があることがわかりました。それを克服して、両者を統合する理論を建設することが、現代物理学の大きな課題となりました。
この新しく打ち立てられようとしている理論の候補が、超弦理論ということなのですが、なにがどう矛盾なのかは、おいおい明らかになるようです💦それにしても「超弦理論」というネーミングのセンスのある無さ?!に驚きます。他に、もっともらしい表現があったでしょうに💦
出典はアマゾンさん。
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【目次】
- 超弦理論とは、次元の表現のこと?!
- 実際、次元が変われば、世界は一変?!
- こんなにコンガラガッテイルのに、実は、かなり数学寄りの理屈
- 超弦理論が出てきた背景の一つ
- ダークマターがどう影響しているのか
- ダークマターに続き、ダークエネルギーがどう影響しているのか
- 最後に
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超弦理論とは、次元の表現のこと?!
P-5
物質についての理論である超弦理論は、それとともに空間や時間についての理論でもあります。超弦理論の研究から、空間の「次元」が変化してしまうという驚くべきプロセスが発見されました。
これも、なかなかショッキング。恐らくは、我々が「次元」に対してもっているイメージは、もはや「次元」を正確には表していないのでしょうね。なにせ、「次元」まで変化するのです💦
P-6
三次元だと思っていた空間が四次元になったり、二次元になったりする現象がある。また、同じ現象でも見方によって、三次元で起きているようにも、なんと九次元で起きているようも見えたりするというのです。
「見方によって」という表現あります。ちょっと角度を変えるとかのレベルではありますまい。なにせ、「三次元」で起きているようにも、「九次元」で起きているように見えるのですから。「九次元」自体がよくわからないのに、さらに、見方に応じて、変幻自在なんて💦
実際、次元が変われば、世界は一変?!
これから山のようにパラドックスが出てきそうな予感💦とはいえ、いくらでも、こんな例はあるそう。すなわち、明らかにモノゴトのフェーズが大きく変化しているように見えるのに、分子レベルで見ると、大きな変化など無いどころか、そうしたフェーズの相違自体が存在しないとか。
- 氷と水→単なる分子の結合度合いの問題。日常感覚では、氷は固く、水は形がありません。しかし、分子レベルで見ると、氷と水の区別は消滅。「氷というフェーズ」と「水というフェーズ」の相違は見かけだけ💦
- 熱いと冷たい→個々の分子は決まった温度を持っているわけではない。温度とは分子の平均エネルギーの表れ。分子レベルで見ると、温度という概念は消滅。「熱いフェーズ」と「冷たいフェーズ」の相違は見かけだけ💦
この「フェーズ」が「次元」と呼ばれるものなのかも💦
こんなにコンガラガッテイルのに、実は、かなり数学寄りの理屈
P-7
この理論(=超弦理論)が数学的につじつまが合っているかどうか確認していく作業の過程で、空間の次元が変化するという驚くべき現象が明らかになりました。
えっ、この理屈、数学的にもつじつまが合っているのですね。こうなると、その数学自体も、なんだか魔術のようです💦
超弦理論が出てきた背景の一つ
素粒子理論において、クォークなどの素粒子がどのようなものなのかを表した「標準模型(標準理論とも呼ぶとか)」というモデルがあるそうです。
素粒子の発見と標準理論 | 素粒子とは? | ICEPP 素粒子物理国際研究センター International Center for Elementary Particle Physics
この標準模型が挑戦を受けているそうです。要は、今まで役に立ってきた標準模型という枠組みが、成り立たない状況が生まれたということです。犯人💦は、例のダークマターにダークエネルギー。
ダークマターがどう影響しているのか
過去、実施されてきた精密な宇宙観測によって、正体のわからない物質が、標準模型に含まれる物質(=我々がしっている物質)の、なんと五倍以上あることが判明。ダークマターは、かなりのボリュームをもって、しかも、身近に存在しているようです💦
しかし、これだけカバー範囲にモレがあるのであれば(=知ってないもののボリュームが、知っているもののボリュームの五倍あること)「標準」模型という名称は撤回せざるを得ないところまで追い込まれている?!
ダークマターに続き、ダークエネルギーがどう影響しているのか
P-24
アインシュタインの重力理論(一般相対性理論)によると、通常の物質や暗黒物質(ダークマター)は宇宙の膨張を減速するように動くはずです。ところが(中略)膨張は加速していることが発見されました。これは通常の物質や暗黒物質のほかに、宇宙の加速膨張を引き起こす何かがあることを示しています。
標準模型がうまく機能しない理由としては、
P-25
私たちがいちばん身近に感じている力であるはずの重力は、標準模型には含まれていません。
重力を省くなんて随分大胆な感じもしますが、
P-25
実は、重力はほかの3つの力と比べてとても弱いのです。そのため、現在おこなわれている素粒子実験には、重力の影響はほどんどありません。CERNなどでの実験の結果を説明するとに、重力は無視してもかまわないのです。
従来は、バランスの問題で、あまりに影響が薄いであろう「重力」は、「標準模型」の中では、省略されていたもの。しかし、ダークマターという、新たな存在が、我々の知る物質の五倍のボリュームがあるとなれば、さすがに重力は無視できなくなってきた、という経緯のようです。
CERNとは (セルンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
最後に
いくら説得力があっても、やたらとトリッキーな、机上の空論ぽいイメージのあった超弦理論。急に、地に足がついてきたというか、人間臭くなってきたというか、ちょっと、親近感😊
本書は「新書」であり、特別分厚い本でもありません。しかし、中身がぎゅっーと詰まっています。何回かに分けて記事化予定です💦
また、次回。
#標準模型
#CERN