こんにちは、カタツムリ系です🐌
終戦日。黙祷。
暑い夏に、火器を捨て、負け戦に決着をつけようとする、熱い人たち。信念とか、愛国心とか、たしかに実在するものなのだな、と思い出させてくれる作品ですね。
なお、第二次世界大戦を題材に、良心的な軍人を描いた作品としては、トム・クルーズ主演の「ワルキューレ」も好きです。記事↓ご参考までに。
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【目次】
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おすすめポイント
①昭和天皇(本木雅弘さん)が体現する「聖性」
→不敗を誇る「神国日本」の象徴。清(中国の古い名前)やロシアを破った明治天皇の栄光の伝統を継ぐ存在。そんな歴史を背負う昭和天皇が自ら行う「敗戦」の決断。一つ上をいくドラマ。
②陸軍大臣(役所広司さん)が体現する、本気の武士道
→戦争遂行の、実務的な責任者。多くの人を束ねつつ、終戦を実現させます。そして、最後は責任をとって、介錯もつけず「ひとりの武士」然として自ら命を断ちます。ちなみに介錯とは、武士が切腹する際に、首を断つために控えている人のこと。この役割が切腹という行為の格式を守る位置付けになっているようです。逆に、この介錯がいないということは、一人前の武士として処遇されていないことを意味するよう。自ら介錯を避けたのは、この陸軍大臣なりの責任の取り方だったようです。自ら恥じて、武士としての扱いを自ら辞退した男が体現する「武士道」。ちょっと逆説的ですが、スピリットはキチンと感じられます。
③玉音放送の奪い合いが浮き彫りにする狂気
→日本が負けたことを宣言する天皇によるラジオ放送。その宣言を録音した原盤を、戦争継続支持者が奪おうとするものです。自ら神と崇める天皇の意思を無視し、無意識のうちに、自らが神のように行動する青年将校たちの狂気。
トリセツ)
私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」というところを、スナップ・ショット的にピック・アップしていきます。
なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅しないことも💦
作品紹介
第二次世界大戦における、さらなる泥沼化を真剣に危惧するほど天皇が、重臣に戦争終結に向けた動きを指示するところから、ストーリーは動き出します。
しかし、神国・日本の不敗を信じる青年将校で、戦争継続支持者たちは、真っ向から反対します。
すでに同盟国ドイツは降伏し、折からの広島・長崎への原爆投下、ソ連の対日参戦など、日本への逆風は強まるばかり。日本破滅を避けるため、心ある良識派の軍人たちの命をかけた行いが最終局面を迎えます。
出典はアマゾンさん。
戦争は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こっているんだ
戦争の継続・終結のような、高度に政治的な判断ですので、大勢で多数決をとるような問題なのかもしれません。それにしても、自分たちの庭の中だけで、大切な出来事を決めてしまおうというバランスの崩れを感じさせるものがあります。
しかも、多くの人の生死がかかわる問題で、です。狂気。
念のためですが「事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こっているんだ」とは、織田裕二さん主演のドラマ発の映画での名セリフ。
出典はアマゾンさん。
格調高い玉音放送
一部だけ引用します。表現が古く理解が難しい部分もありますが、稀に見る格調の高い文章。なんか、背筋伸びる思いさえあります。
朕深く世界の体勢と帝国の現状とに鑑み非常の措置を以って時局を収拾せむと欲し、茲に忠良なる爾臣民に告く。。。
(私なりに、世界情勢と大日本帝国の現状に鑑み、通常ならざる手段をもって事態の収拾を図りたいと考え、ここに忠誠心に富み善良なる我が国民にお伝えします)
たしかに、二度の原爆投下を含む究極的な非常事態↓を経験した日本。
改めて犠牲者の方のご冥福をお祈りしたいと思います。合掌。
また、次回。
#日本のいちばん長い日
#終戦日
#昭和天皇