こんにちは、カタツムリ系です。
もともと、このシリーズは、オカルト・テイストの強い作品。主人公の眠狂四郎は非情で、手向かう敵にはすぐ刀をふるいます。しかし、いつにも増して、死の匂いの濃い本作。もう、本シリーズ11作目。円熟の演出。
【目次】
おすすめポイント
①鴉(カラス)の泣き叫ぶ村里の、徹底した、物悲しさ。鴉がとりまく人の死。
→最近、鴉と言えば、ゴミあさりのイメージ
が強い。しかし、もともとは、その黒い身
体から、死とか、あの世との連想を強くて
させる存在。ここでも鴉が死体に群がる鳴
き声が聞こえます。もはや、呪われていま
す💦
②十五歳に母を亡くしたエピソード。母の死。
→眠狂四郎の実家は豪族。セレブですね。そ
して、アンチ・キリストで悪魔を敬う儀式
=黒ミサへの参加を咎められ、家を断絶さ
せられたことが明らかに。そして、眠狂四
郎は15歳で天涯孤独に。呪われた生涯のス
タート💦
③武家上層部の徹底した密室感。むき出しのエゴと人の死。
→辻斬りという言葉があります。
江戸時代に、一部の武士によって行われ
た、いわば無差別殺人。本作品では、将
軍家の血を引く武家の人々が、その行い
の悪さから江戸から遠ざけられ、暇つぶ
し?に、辻斬りという形をでクレイジー
さを暴走させます。まさに「人間狩り」
です。罰当たりです。呪われてます💦
トリセツ)
私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」というところを、スナップ・ショット的にピック・アップしていきます。
なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅しないことも💦
作品紹介
母の墓参りに甲府に立ち寄る眠狂四郎。甲府は天領という幕府の直轄地。
そこでは、11代将軍家斉の血を引く兄妹が、暴虐の限りを尽くす始末。「人間狩り」という楽しみのために召し出された若者の代わりに城に出向く眠狂四郎。その地獄さながらな様相に、彼の怒りに火がつきます。
出典はアマゾンさん。
黒ミサのシーン再び
本シリーズのおどろおどろしさを、余すことなく表現しているからでしょうか。本シリーズ後半にしばしば、出てくるようになりました。黒ミサのシーン。
キリスト教を捨て、逆に悪魔崇拝をするようになった、呪われた宣教師が行う儀式。南蛮人のゴツゴツした表情のない顔と、黒装束と、血を思わせる、どす黒い赤ワインと、暗闇。おどろおどろしい。呪われてます。
異人の血を受け継ぐ若者
眠狂四郎と同じく、キリスト教を捨てた宣教師、いわゆる転びバテレンの血を引く若者が出現します。鎖国をし、キリスト教を禁止している環境下、生きにくいのは確かですが、この若者もやはり、死に急ぐタイプ。彼とても、将軍の血を引くセレブの、遊び半分の「人間狩り」の餌食となります。モンスターハンターならぬ、「マン」ハンターです。
お気に入りセリフ集
①眠狂四郎が少年のころお世話になった老人に久しぶりに再会し、その老人から、丁寧にお願いごとをされた時の眠狂四郎の反応
願いごとは聞かぬことにしている
身も蓋もなさは健在。
②眠狂四郎同様、転びバテレンの血を引く若者の眠狂四郎への批判
世の中に背(そびら)を向けて異人のごとく、円月殺法を売り物に気取って歩く無頼(ぶらい)の男
似た環境だからか、言い得て妙ですね💦しかし
という生き方は、相当、生きにくく、そして呪われています💦
#眠狂四郎
#人肌蜘蛛
#市川雷蔵
#モンハン