こんにちは、カタツムリ系です🐌
地球の端っこばかり走り回る、長沼毅先生。その極限生物の探索ぶりについては、一部、記事化しています↓
長沼先生のような方の仕事の流儀は、さすがに気になるでしょう。ポピュラーサイエンスをテーマにしている本ブログでは尚更です。それで本書↓ちなみにインタビュアーは脳科学者の茂木健一郎さん。
出典はアマゾンさん。
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【目次】
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(ページネーションはkindleでの表記に従います)
そもそも何に取り組んでいるのか
No.39
地球上の生命はどうやって生まれたのか
このシンプルで、いかにも困難そうな命題に挑んでいるそうです。およそ40億年前に生まれた微生物が、その最初の存在と推測されているのですが
No.39
地球は、灼熱のマグマに覆われたり、度重なる氷河期にも見舞われた。北極や火山などは当時の地球環境に近い。その過酷な環境で生きる微生物を調べれば、地球最初の生命体がどんなものだったか明らかになるのではないか
壮大な取り組み💦
現場主義
言うは易しいけれど、実行するのは、とてもシンドイ。
No.114
僕(長沼先生)の場合は、自分で現場に行くということが原点
しかし、わざわざわ地球の辺境に行くわけですから、それなりのメリットというか、モチベーションを喚起してくれる要素はあるんでしょうね?!
No.116
行くと必ずいいことがあります(中略)まず、現場でなければ思いつかないことっていっぱいあるです(中略)その、ひらめき
こんな第六感的なポイントに加えて
No.116
それともう一つは、僕たちはやはり生き物を扱っているということですね。その生き物が住んでいる環境をまるごと自分の肌で感じないと、生き物の気持ちがわからない
結局、想像力を大事にされているようですね。未知なことばかりの微生物。そんな微生物を研究するのに、研究室に閉じこもっていては限界ある。微生物の生きる現場に足を運び、考え、そして感じることをインスピレーションの源泉にされているようですね。「微生物は研究室で生きてるんじゃない。現場で生きてるんだ」という感じですね。踊る大捜査線的な💦↓
大きな謎に挑む喜びと現実問題
大き過ぎる謎加減
No.156
(インタビュアー)生命の起源というものは、何というか、科学界のミステリーですよね。その難問に取り組んでいると、「自分が生きている間には解けないのではないか」と思うことはありませんか
この問いに対して、長沼先生は「解けないでしょうね」と。
当たりのきつい世間
でも、思うんです。科学界も、そこそこ世知辛くなり、四半期あたり(は短すぎる?!)に都度都度、成果を求められそうです。評価だけでなく、研究費を出してもらうにも、なかなか大変なんじゃないか、と。
No.173
だって、解けちゃう問題は小さな問題だもの
そんな短期間に解けてしまう問題はつまらないということ?!
さらには、インタビュアーの、成果主義などという世知辛い風潮について感想を求められると
No.173
困りましたな。
と。どんなふうに困るかといえば
No.184
苦労は多いですよ。「まだ成果は出ないんですか」「まだ論文はできないんですか」と責められますね。そういうときは「あと少しお待ちください」と答えるしかない。そして、「あと少しって、どのくらいですか?」と聞かれたら、「あと、百年ぐらいかな」と。
いわゆる使命感というもの
使命感かぁ。もう、死語かと思ってました💦
No.175
決められた年数の中で答えを出していくこと。それも科学の発展のためには大事(中略)でも、その一方には、非常に長いスパンでものを考えていく人たちがいてもいいし、いなければならないと思うんです
実態のある言葉でしたね。使命感。
「辺境」ならではの、醍醐味
大西洋のど真ん中の海底火山からサンプルを取ってきたことがあったとか。それからどういう微生物を採取しようかと考えたところ、試しに塩を「ぶち込んだ」とか。
微生物が生えないように「塩漬け」という方法があるくらいなので、それでも、生えてきたら、なかなかトリッキーな微生物だろうと。
そしたら
No.249を編集
- 実際に生えてきた上に
- その親戚が南極で取れていた
のだとか。そして
No.249
こちらは大西洋の深海の海底火山で、あちらは南極。この二つの環境から取れたものが非常に近い。兄弟みたいな関係なんて信じられませんよ。自分で考えようとしても考えつきませんね、絶対に。
現場主義の徹底でした😊
まとめ
以上のストーリーをまとめると次のようになるか、と。
- そもそも狙っているのは地球上の生命の起源!!
- 現場主義命。そもそも未知なものを研究しているのです。研究対象の現場に身を置かないと想像力も働かない。
- 四半期などの短期での問題解決も大事。でも、長いスパンでものを考える人、大きな謎に挑む人も必要。
- それは使命感のなせる技
- 辺境はしんどいだけじゃない。現場ならではと醍醐味。全く関係がなく、生息距離もかけ離れた生物同士の関係が判明したりする!
また、次回。
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