こんにちは、カタツムリ系です🐌
エンタメだし、ポピュラーサイエンスとカテゴリー分けできるくらい易しい語り口なのに、軽く読めるというよりは、どんどん引き込まれていくような気もする本書↓
出典はアマゾンさん。
辺境にさして興味のない私でさえ、少なくとも本書はついつい読み進めてしまいます。この記事の続きです↓
ちなみに前回の記事で気になった点は次の通り。
- 筆者のテーマは、生命の起源を探ること
- 地球古代の状態が残されている、深海や火山といった辺境の極限状況に生きる微生物こそ、そのヒント
- 微生物と人間の差は著しい。微生物の人間の差に比べたら、人間と酵素は兄弟くらい近しい関係
- 陸上と海にいる動物を全部集まると100億トンくらいで、これに対して、全微生物を集めると、多分一兆トンとか二兆トン、三兆トン
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【目次】
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(ページネーションはkindleでの表記に従います)
地下微生物は極限状況で、どんな暮らしをしているのか。とにかくスロー。
地下生物の勢力
一口に微生物といっても、地表に出ているのもあれば、地下深く潜んでいるものもあるわけですが、
No.2995
地球全部の微生物が、地下生物を含めて10の30乗(中略)ここに微生物が100匹いたら、残りの99匹とか90匹は地下生物ということ
むむむ。地下生物の凄い勢力範囲。水平方面には、地球は狭くなったと言いますが、垂直方面には、地球はまだまだ深い💦
遅いバイオロジー
No.3003
われわれは遅いバイオロジーを知らない
とにかく、地下生物はゆっくり、ゆっくり動いているのだとか。まぁ、焦る必要もなさそうですが💦しかし、「遅いバイオロジー」という言葉があるのですね。
地下生物の可能性
ウラン生成にも一役
No.3010
ウランは広く薄く拡散していて、それが凝集して鉱床をつくるのに微生物が関わっている
ご存知の通り、ウランは原発の原料などに使われます。ウランを生成するのに、必ずしも微生物は必要ではないようですが
No. 3017
すごく長い時間をかければ微生物抜きでウラン鉱山ができたかもしれない。でも、それには地球の年齢よりも長い時間が必要だったな違いない
微生物は、重要な「媒介」にもなるのですね。
微生物がウランをつくるのに一役買っていることは分かったのですが、原発との絡みになると、例の放射性廃棄物の問題がありますね。
放射性廃棄物にも微生物?!
No.3095
どこかの地層中に特定放射性廃棄物、要するにウランを含んだものを埋めるとする。そのときに万が一、そのウランを封じ込めた容器が割れて、ウランが地下水に流れ込んだらどうするかという恐ろしいうシナリオがあるわけ。それに対して、われわれ微生物学者として「微生物を使えばいい」と言える
なぜなら、微生物が固めてくれるそう。
地底人の可能性
長沼先生がかつて出演されたテレビ番組で、生物学者しかも辺境中心なのに、どうして宇宙にも造詣が深いのか?という質問をされていました。
生物学者云々の前に、もともと宇宙に興味は持たれていたのだと思いますが、地球を地下深く探っていくと、宇宙にも思いが及ぶのだとか。
これは、単に気取っているというより
- 地球も、広い宇宙を構成する一つのパーツ
- しかも地下深くには地球の原始の姿が窺われる
- 地球の生命の起源に近づける
- ということは、地球の起源は、宇宙の起源への通り道
であることから、宇宙にも関心あるのだ、と。なかなかのロマンです。そんなこんなで、
- 鉱物資源の元にもなり、
- ウランなどの鉱物資源生成の増進剤にもなり
- 勢力範囲も広く大きく
- 強力と思われる放射性廃棄物を固めるまでのパワーを持つ
地下生物です。地下でのパフォーマンスの限界も知りたいもの。インタビューも地底人のトピックを振りますが
しかし、
No.3230
地底には大きな空間がないので、大きい生き物はいられないと思います
と。ここは、ムーチューブとは一線を画すようです💦
しかし小さなサイズなら。そしてDNAの話。そして地球外生物の話。
No.3232
微生物サイズでいいのであれば(中略)可能性は大いにあり得る
そして、それは、DNAさえ異なる生命体であったしても可能性は否定できない、と
No.3241
そもそも、遺伝物質がDNAじゃないやつがいてもいい
とすると、地球「外」生物?!
No.3249
地球の内部に地球外生物というか、われわれとは違った生物を発見することは、宇宙生命のの問題にも関わってくる
むむむ。随分、話がヒートアップしてきました。
まとめ
途中、生物学的ワードが連発し、やや減速。しかし、読者サービスなのか、もともとの関心事なのか、急に、地底の話に。盛り上がリマスター😊
- 地球全部の微生物が、地下生物を含めて10の30乗。微生物が100匹いたら、残りの99匹とか90匹は地下生物。
- 微生物はウラン生成にも一役買い、放射性廃棄物の問題解決にも一役買える可能性
- 地底人のような大きめのサイズの生命体の期待は無理
- 地下には地球外生物の可能性
また、次回。
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