カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

映画・本・動画といったエンタメのレビューを友人に語りかけるように書きためています。映画は、おすすめポイントと大好きなカットに焦点。本や動画でポピュラーサイエンスやオカルトをエンタメとしてカバーしているのも特徴。

【ホーキング 、ブラックホールを語る⑤】ブラックホールはインプットだけでなく実はアウトプットも!!これがホーキング 放射!!

こんにちは、カタツムリ系です🐌

本件に関する前回の記事の文末で、次のようにおさらいしています。ちなみに、「事象の地平面」とは、ブラックホールを取り囲む境界線のこと。

  1. 事象の地平面(の表面積)とエントロピーに関係性ありそう。もし、そうなら、ブラックホールには熱があるはず→熱はない💦
  2. ブラックホールが元々の天体からほとんど情報を引き継がなさそう。もし、そうなら、そんな情報は捨てなきゃダメ→ブラックホールは飲み込む一方で、捨てられない💦

わたしには、実感としては分かりませんが、とにかく、重大な矛盾らしいです。本記事では、クリアカットではありません(とわたしが勝手に感じています)が、その一部の解決を@本書↓)

ホーキング、ブラックホールを語る BBCリース講義 (早川書房)

出典はアマゾンさん。

前回の記事↓


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【目次】

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ホーキング ならではの解決の窓の見つけ方

P-47

私は、ブラックホールのすぐそばの物質がどういうふるまいをするかを、量子論力学について研究していました。

量子力学はとてつもなく微小な粒子のふるまいを説明しようとするもの。ブラックホールなど宇宙の極めて大きなものを研究するために、量子力学という、極めて小さなものを扱う科学を用いたことは、ホーキング 博士の画期的な功績だったようです。

 

強烈な重力を持つブラックホールは、どうやら、何かを吐き出しているらしい

P-47

私にとっても非常に意外だったことに、どうやらブラックホールは、一定のペースで粒子を放出しているようだったのです。

というのは

P-48

これは現実の物理効果なのだと確信させたのは、外に出ている粒子の波長が、まさしく熱を示唆していたことでした。ブラックホールはあたあも通常の熱い物体のごとく、つまり、表面重力に比例し、質量に反比例する温度を持った物体のごとく、粒子と放射を生成し、放出することが予測されたのです。

「熱」を出しているのですね。ブラックホールも生き物のようですね。重力崩壊し、光さえも抜け出せないブラックホールは、実は、呑み込むだけではなく、吐き出し(放射)もしているとのこと!これが有名な「ホーキング放射」ですね!

 

ホーキング 放射が、こんなにフォーカスされる理由

正直、自分では、まったくピンときませんが、本書本文および監修者あとがきで強調されているので、念のため共有を。

P-59

もし本当に情報が失われているのだとすれば、私たちの科学の理解の根幹を揺るがす深刻な問題が生じることになります。

そんなに深刻なら、もっとメディアとかで取り上げられていても良さそうなもの💦

P-62

もしブラックホールの内部で情報が失われるなら私たちは未来を予測することができなくなりす。なぜならその場合、ブラックホールはどんな粒子の集まりでも放出できることになってしまうからです。

ブラックホールは一定の放出物があると確認されたはずですが💦さらに、未来の予測は出来ないというのが、量子力学の立場ではなかったのでは?

P-62

ブラックホールから何が出てくるか予測できなくたって、いっこうにかまわないじゃないか、と思う人もいるかもしれません。私たちのすぐそばにブラックホールがあるわけではないのですから。しかし、これは原理の問題です。もしもブラックホールに関して決定論が破綻する、つまり、宇宙の予測可能性が覆されるとなれば、ほかの状況においても覆されてしまうかもしれません。

こんなにアピールされているのに、全然伝わってきません💦

P-64

もしも決定論が破綻すれば、私たちは、自らの過去の歴史についても確信が持てなくなります。

えっ、過去も💦ということは、情報が失われるというのは、大変なこと。本書でいう「情報」は、

P-35

ある天体に関連するあらゆる粒子とあらゆる力についての詳細すべて

なので、ここでいう「情報が失われる」とは

✖︎ 将来を予測するための情報がなくなる

◎予測のための補助情報だけではなく、我々がもっている「(過去の)情報」も消える

ということらしいですね。ブラックホールの件から、ここまで類推できるものなのですね💦

あとは、監修者の方の本件に関するコメント。

P-75

吸い込まれた物質は、この三つの物理量【質量、角運動量電荷)以外にも、多くの情報を持っているが、それらはすべて消えてしまうことになる。これでは因果の連鎖で宇宙は進化するという従来の物理学の信念が破綻することになる。もっとも、これは量子論の原理的な問題で実際のマクロな世界ではいくらでも情報の喪失は起こっており、こう言われてもピンとこないいうかたのほうか多いのでないかと思われる。しかし、この問題は理論物理学者にとっては深刻な問題なのてある

先ほどの解説で過去まで無くなってしまうのなら、さぞかし大変なことは理解できたつもり、しかし、ここでは「理論物理学者」にとっては深刻と、ターゲットが限定されていますね。じゃあ、先ほどの私の理解(以下ご参照)間違っているのかなぁ。

ここでいう「情報が失われる」とは

✖︎ 将来を予測するための情報がなくなる

◎予測のための補助情報だけではなく、我々がもっている「(過去の)情報」も消える

まぁ、十分あり得ますが💦

 

最後に

いやぁ、強烈に面白い。実は先に、世界で一千万部を売り上げたという「ホーキング 、宇宙を語る」を読んでいるのですが、これをいざ記事するとなると、相当なボリュームになると思って、手間の問題から、この100ページにも満たない本を先行したもの。

しかし、まぁ、内容の濃いこと。濃いこと。これは、普通の文庫本程度のボリュームのある「ホーキング 、宇宙を語る」について書いた暁には、一体、どのくらいのボリュームになることやら。まぁ、面白いから、良いのですが💦

 

また、次回。

 

#ホーキング 、ブラックホールを語る 

#ホーキング 放射