こんにちは、カタツムリ系です🐌
筆者は、2008年ノーベル賞受賞者。「CP対称性の破れ」に関する研究成果が受賞理由だとか。
「CP対称性」という、馴染みのない、もしくはパチンコの新台のようなワードについては、意外にも、先に別途記事にしていました↓
この味気ないタイトルですが、意外と面白い。もちろん、ほかにスター扱いの分野は沢山あります。例えば
- アインシュタインの相対性理論→光や重力を説明しようとする「映え」るもの
- 宇宙物理学→宇宙背景放射を追って、宇宙誕生直後に迫るもの
- 重力波天文学→宇宙背景放射が宇宙誕生から38万年前までしか遡れないのに比べて、宇宙誕生まで遡れる可能性
のような感じ。
しかし、この対称性は、なんと
- 「物質」vs「反物質」を扱い
- 宇宙の構造そのもの
に迫るもの。迫力満点😊
出典はアマゾンさん。
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【目次】
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よく相対性理論と量子力学は仲悪いと言いますが
だからこそ、この二つもカバーする「宇宙統一理論」、もしくは「量子重力理論」の誕生が待たれていると聞きます。
この二つのビッグな理論を最初に橋渡しした人がいます。
P-14
1920年代の終わりになって、ディラックは電子に対する量子力学の方程式を相対性理論と整合するものにしようとして(中略)結論としては、電子と同じ質量をもち、電荷は電子と反対のプラスの粒子が存在するはず
という考えに至ったとか。これが「反粒子」の誕生だとか。ということは反物質とか反粒子とか、決して、幽霊やSFチックなものではなく、電荷だけ反対なだけなのですね。プラスの物質の反物質はマイナス。その逆もあり。
電子の反粒子「陽電子」の作られ方
「陽電子」。あまり馴染みがないし、いかにも作り物の匂いのするワード💦
しかも、その生成の仕方もかなりフィクショナルです。
P-15
物質に大きなエネルギーをもった光の粒、すなわち光子をぶつけると、原子核と衝突して電子と陽電子が対(ツイ)になって生成される
スイスにあるCERN(セルン)という有名な研究所があります。
そこにはLHC(大型ハドロン衝突型加速器)という装置があります。
円形に象られているもので、円周27km、すなわち山手線くらいあるのだとか。しかも、そこで光速の99.9999%まで出せるのだとか。そこで、ガンガン、ぶつけているのですね。
しかも、陽電子と電子にとどまらず、
P-15
だとか。ぶつけるだけぶつけて、何が出てくるのがわからないとか。それだけに未知のものも発見できるでしょうが、突飛なものも出てきそう💦
近所にブラックホールを作るな!裁判
可能性としては低いのですが、光速というスピードを作り出せる装置です。ブラックホールが出来てしまうなんてエピソードを関係者が漏らしたとこがあるそうです。
全て原告側が敗訴したようです。
実際、
P-15
陽電子は電子と対となって消滅するのが普通である。対生成や対消滅で反応が起きている限り電子の数から陽電子の数を引いた値は変化しない
という風に、生成された陽電子と電子は、すぐ清算されてしまうよう。
陽電子と電子以外で言えば
陽電子と電子の生成方法と似たような形式で、素粒子ば作る出されているとはいえ
P-17
こうして生成された素粒子はごく短い時間のうちに崩壊してしまう。
のだそうです。しかも
P-17
素粒子は、一定の制約のもとで許されるどんな状態にも移り変わってゆく
という。どう変わっていくかと言えば
P-17
多くの素粒子の仲間のうち、たまたま質量が軽くてそれ以上崩壊する行き先のないものだけが安定する
というルールはあるよう。
実際、
P-18
中性子でさえ単独で存在すると、十数分とい素粒子としては例外的に長い寿命ではあるが、陽子と電子とニュートリノに崩壊してしまう
ということです。
まとめ
以上のストーリーをまとめると、次のようになるか、と。
- 相性のよくない相対性理論と量子力学の整合性を取り始めたのはディラック
- その結果として、反粒子の存在が明るみに
- 物質に光子をぶつけると陽電子と電子が生まれる
- 最近の大型ハドロン衝突型加速器はブラックホールを作り出す可能性もあり、裁判沙汰にも
- 陽電子と電子以外にも素粒子は生成されるが、寿命は短く、彼らにとっての安定的な形を求め続ける
また、次回。
#消えた反物質
#小林誠