こんにちは、カタツムリ系です🐌
前回の記事↓で、物質・反物質という如何にもムー的なトピックに遭遇。
しかも、この物質・反物質という現象は、一時的なおもしろトピックなのではなく、かなり本質的なものらしい。その割には、なかなか出会わなかったのは不思議💦
マルチバース宇宙論入門 私たちはなぜ〈この宇宙〉にいるのか (星海社新書)
- 作者: 野村泰紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/07/27
- メディア: 新書
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出典はアマゾンさん。
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【目次】
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いま、反物質はどこに?
P-35
実際、宇宙超初期の物質と反物質の量は同じであったと考えられる。
では、然るべきプロセスがあったのですね。それは、次の通り。
P-36を編集
最近(私が)よく聞く「CP対称性の破れ」「超対称性理論」のようですね。
CP対称性の破れの起源の解明 - 特集記事 - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
要は、
- ゆらぎがあって
- 物質と反物質が対称でない
ことから、物質が残り、今の宇宙が形成されたよう。これだけ聞くと、なにかの製品の失敗作の残りのような、イメージ💦
P-50
我々が知る物質は宇宙に存在する(ダークマターを含めた)全物質の一部でしかなく、さらにそれは反物質との大量の対消滅を逃れたほんの僅かな残りカスでしかない。我々は宇宙にとって何と取るに足らない存在なのだろうか!
良い悪いではなく、これが事実のようです💦我々の存在はちっぽけさを増すものの、ストーリーとしては、俄然面白くなってきました😉
ちっぽけとは言いながら、例の人間原理というワードが頭をよぎる
「人間原理」というワード。いろんな風に使われているので、どんな解釈が正解なのかはよく分かりません。
でも、結局は、人類なり地球なりが、かなりレアな可能性しかないのに実在している、その希少性というか特別な存在であることを強調する考え方のような気がします。
ちなみに、素粒子理論の基礎となる理屈をまとめた「標準模型(標準理論)」というのがあります。
P-61
標準模型にはヒッグス場の二乗質量パラメータというものが存在する。理論的にはこのパラメータは何十桁の範囲にわたって正負どちらのあたいも取ることができるのだが、それを実際の標準模型の値からたった数倍にしただけで(中略)全ての原子核が存在しなくなってしまう
そのレアさはよく伝わります。
P-61
前章では我々人間がいかに宇宙全体にとってちっぽけな存在であるかを見た。にもかかわらず、自然界はそのちっぽけな我々が存在し得るように基本理論をうまく調整してくれているように見える
(量子)ゆらぎのパワー再び
なかなか不思議な現象を提供してくれる量子ゆらぎ。ここでは、そんな、ゆらぎの別のエピソードを。
P-67
真空エネルギーの量子力学による(中略)現在の理論的枠組みで正確に計算することはできない。しかし、その大体の大きさは見積もることができる。その結果は、当時の実験で許される最大の値(中略)より、約120桁大きかったのである!
120倍ではなく、120「桁」!要は、観測値より理論値が小さいということは、そもそも理論が間違っていたという可能性もゼロではないのでしょうが、理論を構築するサイドで、知らない要素が、莫大にあるということでしょうね。しかも宇宙の膨張が加速していることが実験てわかったとか。これがダークエネルギーとして改めて認識される存在ですね。
真空に存在するダークエネルギーの謎がもう一つ
P-70
初期の宇宙では、物質のエネルギー密度の方が真空のエネルギー密度よりもはるかに(何十桁)大きかったということを意味する。また、将来の宇宙では逆に真空のエネルギー密度の方が物質のエネルギー密度よりもはるかに大きくなるはずである
物質のエネルギー密度のほうが、真空のエネルギー密度よりも高いのはわかります。「真空」というくらいなので、そもそも密度ゼロなのでは?さらに、その密度が逆転する?なぜ?
P-70
時間が経って宇宙が膨張していくにつれ、物質のエネルギー密度は薄まって小さくなっていく(中略)一方で、真空のエネルギー密度の方は宇宙膨張の影響を受けず、したがって時間によって変化しない
真空にも密度があり、しかも、物質のエネルギー密度よりいずれ高くなるという不思議に加えて、現在はほぼ同じ密度らしい。さらに、
P-71
高等生物である人間が生まれて宇宙を観測することになる(中略)そのちょうどその(百数十億年もの後の)時代には二つのエネルギー密度が同程度の大きさになるように働いた
謎やパラドックスの多い宇宙物理の中でも、なかなかに大きな謎。少しくらい数学が出てきたくらいで嫌うのは、時期尚早のようです💦
また、次回。
#CP対称性の破れ
#超対称性理論