こんにちは、カタツムリ系です🐌
本書↓の発刊は2014年。内容はコテコテの理系です。
エントロピーをめぐる冒険 初心者のための統計熱力学 (ブルーバックス)
- 作者: 鈴木炎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/12/19
- メディア: 新書
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出典はアマゾンさん。
しかし、タイトルは村上春樹さんの「羊をめぐる冒険」↓に似て、少しポップ。
出典はアマゾンさん。
「タイトル詐欺」な気もしますが、たしかに内容とタイトルは一致しているし、何より面白いから良いのですが💦
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【目次】
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前回までのおさらい
エントロピーというのは、
- エネルギーの運び手であるが
- 歴史や記憶を持たない量で
- 可逆過程なら一定で、不可逆過程なら増大
するという怪しい存在。
まず、不可逆過程の例を
P-72
現実の世界では(中略)完璧ではない、効率の無駄、熱の浪費を伴うーー不可過程のエンジン。
不可逆過程という、物々しいネーミングに驚かされましたが、なんのことはない、100パーセントのエネルギー効率ではない、くらいの意味のようです。よくあることというか、それしかないくらいの印象。やっぱりエントロピーとは、リサイクル不可能な使用済みエネルギーなのでは、と思ってしまいますが、どうも、その理解は違うよう💦では、もう少しクリアな定義はないのものでしょうか💦
P-73
そもそもエントロピーを定義したり、定量的に計算したりすることは不可能なのだろうか?熱力学の対象外として、あきらめるべきなのだろうか?厳密に言えば、その通りなのである。
むむむ。量子力学で習う、全ての物質は、粒子であり同時に波がであるという説明と同様、このコンセプトについては、理解するのではなく、「慣れる」ことに方向転換💦ちなみに
P-75
宇宙のエントロピーは最大は向かう(中略)いまこの瞬間もわれわれの眼前に展開しているのは「エネルギーがなくなっていく」光景ではなく、「エントロピーが増えていく」光景なのである。
のだそうです。なんとも言えません💦しかし、面白くはなってきました。
不可逆性に関する補足
P-99
不可逆性とは、そもそもどこから来るのか、過去から現在へ、一方向にしか進まない<時間の矢>とは何か(中略)この根源的な問題は、今日までさまざまな角度から研究されているにもかかわらず、最終的解決には至っていない
では、袋小路?!
ついに「喧嘩上等」までエスカレート
P-101
いまや彼(ボルツマン)は<エントロピー>の本質が、実は<確立>そのものであることを、明哲に喝破した
でた!確率!ムーチューブでも、なにか不可解なことがあれば、これでもか!というくらい宇宙人のせいにしがちですが、なんだか同じように見えてきました💦もっとも、それはそれで面白い😊
しかも、露悪趣味とでもいいましようか
P-101
衝突の力学をいちいち追跡するかわりに「分子たちにエネルギーをでたらめに分配する」という驚天動地の暴挙によって、エントロピーの本質を白日の下にさらけ出すことに成功したのだ(中略)ケツをまくって「不可逆結構!でたらめ上等!」と大勝負に出たところだ
まぁ、かの革命児?!アインシュタインも、宇宙は一様で静的なものだという大前提から逃れられず、宇宙港という、かなり無理に無理を重ねた失策をした経緯もあります。従来の常識を打ち破る時もには、どうしても、喧嘩腰にならざるを得ないのかもしれません💦
そして、ボルツマンの科学者としての締めくくり
P-117
ボルツマンは「確率論によるエントロピー則と愛の解明」なる演題で、ダーウィニズムを論じている。「生物の生存競争は...エントロピーをかけた闘いである」
ガリレオの「それでも地球は動く」のような、渾身の闘いを終えた戦士のような言葉ですね。
最後に
なんだか人間ドラマの追跡のようになってきました。次回からは、本題のエントロピーとはなんぞや、もしくは、今後の展開を見ていくことにする予定です。
また、次回。
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