こんにちは、カタツムリ系です🐌
これも、映画を最高のエンタテインメントと信じている作り手が、楽しみつつ、本気の本気で取り組んだ感が伝わってくる、そんな古き良き時代の映画。
静かに淡々と進むストーリー。
でも、よく目を凝らすと、幾重にも、仕掛けや新たな発見に出会えると思います。
なお、原作はスティーブン・キングの中編小説『刑務所のリタ・ヘイワース』。
リタ・ヘイワースは、アメリカの女優で、マリリン・モンロー系の方。
【目次】
おすすめポイント
①静かな男の、静かな不屈の闘志
→ティム・ロビンス演じるアンディは、
無口な男。過剰で、少しコミカルな
コミュニケーションを求められがちな
現代だと、やや、おとなしすぎる人物
像。
でも、その賢明さや穏やかな物腰から
男はおしゃべりでなくてもいい、と
思わせる説得力が。
②人生にくたびれた男にも残っている愛嬌
→すっかり演技派とみなされている、
モーガン・フリーマン。とぼけた神さま、
といった配役だと、実はとっても映える
人。
そんな彼が演じるレッドは、長年服役
する、やや投げやりな古株。
投げやりでありながら、優しさとか、
なかなか捨てきれない希望とか、人の
弱さを、どこかコミカルに、そして
しっとり伝えてくれます。
③幾重にも仕掛けられた、知的で静かな脱獄
→仕掛け自体の大きさでは、アメリカの
テレビドラマ「プリズン・ブレイク」ほど
ではないものの、なんだか、知的なゲーム
を挑まれているようで、心地よい。
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出典はアマゾンさん。
トリセツ)
私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」と
いうところを、スナップ・ショット的に
ピック・アップしていきます。
なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅
しないことも💦
作品紹介
ティム・ロビンス演じるアンディは、銀行の重役ながら、不運に見舞われ、牢獄行きに。
ティム・ロビンス演じるレッドは、牢屋の主のような存在。
新入りへの嫌がらせ、日常的な暴力、そして牢獄というシチュエーションにもかかわらず、アンディは、希望を失わない。
人生を斜めに見ずにはいられないレッドも、いつしかアンディの仲間に。
知的で、冷静で、不屈のアンディ。元・銀行家ならでらのスキルで、この逆境を逆転。脱獄に成功する。
希望を失わないことが、努力ではなく、権利に思えてくる
経緯はともあれ、牢獄ともなれば、荒くれ者が少なくないのは、誰しも想像のつくところ。
しかもショーシャンク刑務所は、折り紙つきの待遇の悪さ。
長身で知的で静かな物腰は、さぞ、囚人の反感をかったことでしよう。
暴力や嫌がらせは日常茶飯事のように起こります。しかし、告げ口もせず、耐えるアンディ。
いまは、なんでも見える化し、主張するのがよしとされている時代。なので、アンディの振る舞いは滑稽にさえ見えることも。
しかし、盟友レッドに時折放つ、希望は捨てない、といった趣旨の言葉と、その言葉を口にする時の、牢獄内とは思えない、優雅な物腰。
そんな混じり気なしに、明日と自分を静かに信じている彼を見ると、希望を捨てないというのは負け犬にならないための苦行なんかではないと思えます。逆に、真っ当な「権利」として、ピカピカ光って見えます。
おそらく「静かに」というのが、ポイントです。
芸?スキル?は身を助ける
ネタバレになるので、簡単に。
元・銀行家のスキルを使って、刑務所のお偉さんの裏をかいて脱獄に成功。
これも、決してジタバタすることなく、静かに優雅に知的に、そして、粘った後に、実現化します。
美しい。そして、人に希望を与えます。
もっとも、これは誰にも出来るわけもなく、かなり賢くないとできない芸当ではあります汗
爽快なハッピーエンディング
これもネタバレになりかねないので、シンプルに。
終わりよければ全て良しではないですが、ラストシーンの
○今まで積み上げてきた忍耐の出口
○不屈の希望への前進の成果
○最高に綺麗なロケーション
を目の当たりにすることで、カタルシスは最高潮に達します。
また、次回。
#脱獄もの