こんにちは、カタツムリ系です🐌
長沼教授という広島大学の生物学の先生がおられます。生物学専門なんですが関心がそこにとどまらず、宇宙飛行士の試験も受けられたことがあるとか。そして、まさにポピュラーサイエンスにも注力されています。
専門の生物学では南極はもちろん、世界の辺境ばかりを探索されるので、脳科学者の茂木健一郎さんに「科学界のインディ・ジョーンズ」というニックネームをつけられた方です。
「インディ・ジョーンズ」につき念のため↓
そんな活動的な方の著書↓、正確には、メインの語り手の一方として参加されています。会話形式だけに、親しみやすいポピュラーサイエンス本に仕上がっています😊
出典はアマゾンさん。
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【目次】
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(ページネーションはkindleでの表記に従います)
地球は微生物の星
No.219を編集
共通祖先から生物は大きく三つに枝分かれ。
なお、最後のユーカリアに、
- 微胞子虫
- ベン毛虫
- 動物
- 植物
- カビ
が含まれる。
知識がないので確かなことは言えません。しかし、さすがに、微胞子虫やベン毛虫が、人間とおなじユーカリアとカテゴリーというのは、あまりに強引な気もしますね。バクテリアとの方が親和性あるように思えます。そう言えば、鳥は恐竜の子孫というし、生物学者による、かなりマニアックな分類の一例のような気もしないでもありません💦
いえいえ、バクテリアやアーキアは哺乳類(真核生物)から遠いのです
No.212
真核生物には(中略)人間もゾウもキリンも虫けらも、全部そこに入る(中略)バクテリアとかアーキアは、もう全然違った生き物なんだ(中略)その違いから見たら、人間と酵母なんて兄弟に等しい
はは。面白い。人間と酵母は兄弟レベルなんですね。とするも、だいたい想像はつくものの、地球には恐ろしく多様な生き物がいるはず。
No.219
本当に多様性を知りたかったら、もっと小さいものを調べろと思う。
さらには
No.226
動物とか植物が何百万種もいるのに、バクテリアは今までにせいぜい500種しか知られていない。アーキアもそれほど多くないんだ。それなのに多様性はものすごい。
「種」は少ないけど「多様性」はすごいというと、分かったような分からないような気がしますが💦
No.226
われわれみたいな多細胞生物になり、さらにいろいろと複雑な発展をしている。つまりスペシャリストとして、あるものに特殊化していく進化を経ている。だから生きていける範囲はすごく狭い。バクテリアとかアーキアっていうのは、ナリはダサいけど中身がすごい。どこにでも適応できる力を持っている
言ってみれば、
- われわれみたいな多細胞生物→独自で発展して「種」を増やしているが、それだけに狭い環境にしか適応できない。スペックが細かいので、他社製品との互換ができないPC部品みたいな💦
- バクテリアやアーキア→独自の発展はせず「種」は増やさない代わりに、多様な環境に適応している。高性能のバイク修理には専用の工具が必要そうですが、ママチャリ修理だと、ありあわせの工具で案外間に合ってしまうみたいな💦
微生物のエッジの効いた性質
微生物同士のシナジー
No.236
バクテリアはすごいよ。違った種類のやつが集まると「1+1=3」みたいな相乗作用がある。哺乳類は、たとえ10種類が集まったところで何もできない
どうして「1+1=3」になるのかは、これから教えて頂けるのでしょう。
微生物の総量
No.244
陸上と海にいる動物を全部集まると100億トンと言って、当たらずといえども遠からず。これに対して、全微生物を集めると、多分一兆トンとか二兆トン、三兆トンという数字になる
こうした数字はなかなか新鮮。
最後に
かつては魚釣りなんかで、やや不気味な生き物を釣り針にかけたり、昆虫を捕まえた経験あるとは言え、今や、苦手💦苦手💦
しかし、この小さな小さな微生物の、大きな大きなスケールのエピソードはなかなか面白い。きっと、語り手の長沼先生のキャラクターも大いに寄与しているのでしょう。
また、次回。
#辺境生物探訪記
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#ユーカリア
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