こんにちは、カタツムリ系です🐌
ニュートンとか電気とか磁力とか虹とかエネルギー保存の法則とか、高校までの授業で遭遇する、いわば、伝統的、王道なテーマながら、決して飽きさせることなく、突き進むパワーを持つ筆者ウォルター・ルーウィン博士。しかし、巻末に近づいていくと、そろそろブラックホール、宇宙線を阻止する地球の磁場というトピックあたりが登場でてきます。
- 作者: ウォルタールーウィン,Walter Lewin,東江一紀
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/10/13
- メディア: 単行本
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【目次】
守護神としての地球の磁場
P-224
磁場がなかったら、数百年も前にも太陽風が大気圏と水とを吹き飛ばしてしまい、そのせいで、生命の発展が不可能とまではいかなくても、ずっとむずかしくなるような状況
宇宙誕生のビッグバン以来、宇宙には、有害と言いますか、激しい電磁波が乱れ飛んでいるようです。地球が鉄の惑星で、お陰で磁場があるために、そんな恐ろしい電磁波たる「宇宙線」をブロックしていれているのだとか。守護神。 しかも
P-224
学説によれば、火星の磁場の弱さゆえの太陽風による打撃こそが、”赤い惑星”の大気の希薄さと水の相対的な欠乏の原因であり、その環境下では、強力な生命維持システムの補助なしには人類は生息できない
のだそうです。
電流が磁場を生み、磁場の動きが電流を生み出す「電磁誘導」も、最初は冷たい扱いを
具体的な使い途がわからないとしても、ただただすごいと思ってしまうような発言ですが、どこにでもアンチはいるもの。
P-226を編集
疑り深い政治家がファラデーに、この発見には何か実用的な価値があるのかと尋ね、ファラデーがこう応じたとされている。「閣下、何に有益なのかは存じません。しかしながら、そのうち電気にも税金が課されるということだけは確信をいだいております」
政治家からしてみれば、新しい税収源は諸手を挙げて歓迎しそうなもの。この政治家の名前は、意図的かそうでないのか、明示ありせん💦
ブラックホールの裁判沙汰💦
P-324
セルン(欧州原子核研究機構)によりジュネーブに建設された世界最大の粒子加速器、大形ハドロン衝突型加速器(L H C)がブラックホールを生成する可能性があるとマスコミが書き立てると、物理学者たちはこの惑星の未来を危険にさらすつもりかという不安の声が、科学者以外の人々のあいだで大いに高まった
なかなかホラーな話。この手の話は感情ばかりが先走るケース多いとは思いますが、流石に本件では、若干共感も💦しかし、筆者は極めて楽観的😊
P-326
まず、L H Cがきわめて小さなブラックホール(マイクロブラックホール)生成に必要なエネルギーを発生できるという筋書きは、大きな余剰次元という理論を拠りどころにしているが、これはまだまだ推論の段階に過ぎない。
え、そんなコンパクトで気軽なブラックホールの誕生は、推論レベルとは言え、可能性あるのですね💦
P-325
この理論は今まで科学的に実証されている範囲をはるかに超えるものだ。そのため、そもそもマイクロブラックホールすら、生成される可能性は著しく低い。
しかし、世間の心配はこんなレベルでは収まりません。どこかSFチックなテイストを帯びてきます💦
P-326
世間で心配されているのは、このマイクロブラックホールが安定した”膠着型”ーー物質を寄せ集め、取り込み、成長する天体ーーで、近接する物資を手はじめに、しまいには地球までも丸呑みしてしまうのではないか、ということ
しかし、安定したブラックホールは何億年にもわたり、どっかと安定を保っていて、内側から星を平らげてしまうような、オバケのようなブラックホールは存在しないそうです。いやはや、人間の脳による想像力(ここでは恐怖心かかな?)はすごい💦とは言え、騒ぎはこれでおさまらず
P-327
この事実をもってしても、L H Cの実験中止を求める訴訟を思いとどまらせることはできなかった
L H C建造には兆に達するレベルであることは近隣の住民の方は耳にしていたことでしょう。世界最高峰の科学者の方が真摯に説明されたとしても、そんな建造コストを無駄にはできないという政治的配慮が働いて、なんらかのゴマカシがあることを懸念したのかもしれません。んー、分からないでもないですが💦
マサチューセッツ工科大学のネット上の公開講座(MIT OpenCourseWare)
過去の記事でも、授業風景に関する動画を共有させていただきました。MITは、これを大学をあげたプロジェクトとして推進されているようです。
まさか、全部分かるとは言えないのですが、とにかく有り難い😊
#これが物理学だ!
#MIT OpenCourseWare
#ウォルター・ルーウィン博士