カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

映画・本・動画といったエンタメのレビューを友人に語りかけるように書きためています。映画は、おすすめポイントと大好きなカットに焦点。本や動画でポピュラーサイエンスやオカルトをエンタメとしてカバーしているのも特徴。

【ホーキング、宇宙と人間を語る】世界的ベストセラー「ホーキング、宇宙を語る」の丁寧なアップデート版😊無重力状態の博士が可愛い😊

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

ホーキング博士出世作「ホーキング、宇宙を語る」のある種、挑戦的でありながら丁寧な作風とは変わって、随分、落ち着いた「オトナ」風になっていました。古代中国とか古代ギリシャの例がよく出てくるので、いかにも学校での講義風に感じられたのかもしれません。ただし、製本はとても綺麗です😊

ホーキング、宇宙と人間を語る

出典はアマゾンさん。

ちなみに、本書↑のカバーは、ホーキング博士無重力状態を体験された時の写真。病気のせいで、表情は分かりにくいですが、この写真では、かなり嬉しそうです。

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【目次】

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序盤で哲学への、手厳しいスタンス

人類の存在意義とか、創造主の必要性とか、伝統的に哲学の根本問題であるような点に関して

P-10

現代において哲学は死んでしまっているのではないでしょうか。哲学は科学の進歩、特に物理学の進歩についていくことができなくなっています。こんにち、科学者は新たな発見を行うことにより、人類の知の探求において発見の松明を掲げて進む役割を担うことになりました

冒頭に書いた通り、全体が「オトナ」っぽいテイストなので、ここだけ、あからさまなファイティングスタンスなのは目立ちます。

物理学も、もともとは「自然哲学」などといった名称で、哲学の一種だったようですが、今では、根が同じだったとは予想もつかないほどに離れてしまっているイメージあります。

 

「一般」相対性理論と「特殊」相対性理論の差

ざっくり、加速度が考慮されているかどうかの差のようです。しかし、加速度みたいな、物理学において基本的な数値が考慮されないなんて、あり得ますか?

P-144

アインシュタイン一般相対性理論は、重力が存在しないときには特殊相対性理論を再現し、私たちの太陽系のような重力が弱い環境下ではニュートンの重力理論とほとんど同じ予言をします。

この表現いいですね!とにかく、ニュートン力学は間違っているけど、実務上は使用に問題ないみたいな表現はよく出くわします。一方、このホーキング博士による表現のように

なんか美しくないですか💦

とは言え、現代では、益々ニュートンの重力理論は肩身が狭くなりつつあるのは確かで

P-144

けれども太陽系だからといってニュートン理論で十分かと言うと、そうではありません。実際、GPS星ナビシステムにもし一般相対性理論が考慮されなかったら、位置情報の誤差が一日につき10キロメートルほどの割合で累積することになるのです!

GPS星ナビシステムが全然普及せず、われわれの実生活にあまり関係ないなら机上の空論と言われても仕方ないありません。しかしながら、一般相対性理論を用いたナビシステムが、導入されただけではなく、これだけ一般化していると、やっぱり、ニュートン理論では心もとないのだろうと、素人目にも、そう見えます💦

 

繰り込み」という、よく耳にするが、一向に要領を得ない言葉

日本のノーベル賞受賞者朝永振一郎博士が導入されたと聞いています。しかし、これって、物理的にというか、数学的に怪しいらしいのです。でも、よく使われているのだとか。物理的によく活用されていて、ノーベル賞受賞の理由にもなっているのに「怪しい」とは、どういうこと?

P-151

繰り込みとは、丹念な数学的計算によって「理論に表れる負に無限大となる和と正に無限大となる和をほとんど相殺させ、観測される有限の質量と電荷に対する小さな量を残すことで、無限大となると定義される量を取り除く」というプロセスのこと。

数学だと、一つの式を、ほかの式に代入すると、今まで重要そうに見えた項目(半径とか質量とか)が、無関係に成立することが分かるといったことがあります。

ある種の「すり替え」みたいなことでしょうか💦とりあえず「繰り込み」という操作に関して、はじめて、ちゃんとした説明に出会ったという「一歩前進」感で満足することにします💦

 

次元のはなし。珍しく、次元に関して、少しサポートとなる説明あり😊

P-164

私たちが平面を2次元というのは、その上のどんな点も指定するのに2つの数(たとえば水平軸と鉛直軸)が必要だからです  

必要性から次元の数を選択するって?そりゃそうですよね。

P-164

(ストローの)空間上の点の場所を指定するためには、その点がストローの長さ方向に沿ってどこにあるか、そしてまたストローの円周方向の次元に沿ってどこにあるかを知る必要があります。しかし、もしストローが非常に細ければ、ストローの長さ方向に沿った座標を用いるだけで、その場所を非常に良い近似で知ることができるので、円周方向の次元は無視してもよいかもしれません。

実際、ストローの直径が

  1. 100万分の↓
  2. さらに100万分の↓
  3. さらに100万分の↓
  4. さらに100万分の↓
  5. 100万分の1インチ 

であれば、円周方向の次元にはまったく気づかないことでしょう。

P-165

これが余剰次元に関して、ひも理論の専門家たちが描くイメージなのです。つまり、余剰次元は私たちが見ることのできないほど小さいスケールで強く曲がっているのだろう、と考えるわけです

どうやら余剰次元というのは、われわれの普段の生活では、知らなくても、まず不便なさそうです。しかし、余剰次元

P-165

知らないふりをしてごまかされるような単なる隠れた次元ではなく、重要な物理的意義を持っているのです

要するに、「次元」と聞くので、ついつい、長さ・幅・高さと同じような、われわれが親しみを持てるような単位かと思ってましたが、「物理的意義」から重要なものなのですね。

 

また、宇宙の始まりの話

このポイントを理解するために、なんらかのピースが欠けているようですが、どんなピースが欠けているのかは分かりません。しかし、ホーキング 博士の著作を読むときに、このテーマを避けるわけにはいかないので、ここでも、言及します。

P-193

ファインマンの方法によれば、粒子の運動を考える際、粒子がある点に到達する確率を計算するためには、粒子が始点から終点まで通り得るすべての歴史を考慮しなければなりません。

ファインマンの「経路積分」という代物ですね💦

P-193

ファインマンの方法を用いれば、宇宙を観測する量子的確率も計算することができます。宇宙全体に適用した場合、宇宙には始点Aなるものが存在しないので、無境界条件を満たし、現在私たちが観測する宇宙に終点を持つようなすべての歴史について和をとることになります。このような見方に立つと、宇宙はおのずから出現し、あらゆる可能な過程に沿って進化して始めたということになります。

これが、宇宙には始まりもなく、終わりもないという説明らしいのですが、わたしにはお手上げなんです💦

 

最後に

かのニュートンも22歳、アインシュタインは26歳で「奇跡の年」と呼ばれる、充実した研究成果わもたらした時期があったとか。やはり、天才物理学者の天才ぶりを見たければ、若い頃に注目しなければいけないかもしれませんね💦

一方、本書はホーキング博士の68歳の作品。んー、かつての肩に力が入っている感が楽しかったのに、そんな気負いがなくなり、随分、リラックスされた感あります。もちろん、文句を言う筋合いは一切ないのですが💦

 

また、次回。

 

#ホーキング、宇宙と人間を語る

#ファインマン

#アインシュタイン

#ニュートン

【シャーロック 大いなるゲーム】サイコパスの化身、天才モリアーティ降臨。USB格納の最高軍事機密。狂ったライバル達の最初のお別れ。

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

ファースト・シーズンの最終話。宿敵・モリアーティの登場。シャーロックの宿敵なのに、随分早い登場ですね💦全然、もったいぶらないのですね💦

でも、コナンドイルによる原作「シャーロック・ホームズの冒険」↓の第2話「赤髪連盟」という、シャーロックホームズのシリーズでは、かなり初期の段階で、既にモリアーティの関与の疑っているホームズ・フリークもいるようなので、ある意味、原作に忠実なのかもしれません。

出典はアマゾンさん。

ちなみに、原作では、モリアーティは大学教授。本作ではプロの犯罪者です。

この最終話の直前のエピソード↓

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【目次】

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おすすめポイント

①ペーパーナイフで手紙を開封する、オールド英国風の優雅さ

    →早口で落ち着きがなく、いつも目はキョロキョロ。彼を楽しませる事件がないと、平和なロンドンに噛み付くシャーロック。しかし、手紙を開封するときは、優雅にペーパーナイフで。このギャップ、嫌いじゃないありません💦

PENCO レターオープナー(ペンコ)【ブラック】 DZ022 BK
 

出典はアマゾンさん。

②地動説を知らないシャーロック

    →これだけ実績をあげても、地動説を知らないことで嗤われるシャーロック。彼曰く、必要ないと。わたしも、月刊ムー・ムーチューブ ファンでなければ、ほぼ同じ意見💦

ムー 2019年 08 月号 [雑誌]

ムー 2019年 08 月号 [雑誌]

 

出典はアマゾンさん。

③モリアーティから届く、サディスティックな挑戦状。事件は五つ起こる。

    →女性に爆弾で巻きつけ、モリアーティが用意したシャーロックとの想定問答集を電話を通じて話させ、そして、謎解きの挑戦をけしかける。サディスティックでサイコパスなモリアーティの自己紹介の序章。

 

トリセツ)

私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」というところを、スナップ・ショット的にピック・アップしていきます。

なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅しないことも💦

 

作品紹介 

平和なロンドンを愚痴るシャーロック。あまり関係のよくない兄マイクロフトは政府関係者だが、彼から仕事の依頼が。 

それはイギリス諜報部MI6が管理するミサイル設計書が奪われた事件。いけすかない兄からの依頼ゆえ一旦断るものの、いつのまにか事件の渦中に。

その機密情報を餌に大犯罪者モリアーティをおびき寄せようと画策するが、モリアーティも知る意外な人物。そしてワトソンが彼の術中にはまり、身体中に巻きつけられた爆弾に、ギリギリの選択を迫られることに。

出典はアマゾンさん。

 

宿敵モリアーティを呼び寄せるのは、なんということもないプール。変にショーアップしない、抑制の効いた演出は個人的に好みです😊

夜の、なんていうこともない。プール。水音や光がなんらかの効果をあげるわけでもなく、ただプール。ただし、

  • サイコパスな職業的犯罪と↓
  • 高機能社会不適合的探偵が↓
  • 国家機密を巡って↓
  • 命のやり取りをする場所

としては、夜のプールは、なんだか「非日常的」な効果は得られているかも。もっとも、シーズンを重ねると、それなりに贅沢な住宅もロケ地になっているので、単に予算不足だったのかもしれません!?

 

複数の事件は有り余る無為な時間を愚痴るシャーロックから、最高軍事機密事件に目を向けさせないため

とにかく、モリアーティとシャーロックの言うことは、いちいち賢い。伏線に次ぐ伏線をいつのまにか喜んでいる二人。サイコパス

 

爆弾を巻きつけられたワトソンの胸には、ライフルの赤いビーム

とはいえ、そんな会話のやり取りをしている間中、ワトソンには身体の自由はありません。設定は劇的ですが、ワトソンを見ていると、あまり切実な感じがしないのは不思議。ワトソン役のマーティン・フリーマンさんはグジグジ悩んだり、あれこれ戸惑ったりする演技は好感持てますが、どこかで、この人は絶対不幸にならないだろうと、わたしが勝手に思い込んでいるだけかも💦

 

モリアーティの、あまりにも童顔なこと。そして、小柄。

口を大きく開けて喋ります。自分を大きく見せるため?いや、単に激情のはけ口に見えます。そして、そんな過程でよく動く、まん丸の、瞳孔の開いた、オメメ。サイコパスという歪んだ内面性と、小柄な優しそうな外見とのギャップを狙った?!よく分かりませんね。

ちなみに、この方、嫌味な官僚役で007シリーズにも出ています↓「C」役で。

 

最後に

ファースト・シーズンの3作とも面白かった。基本、このシリーズは全作記事化したいと考えています😊

 

また、次回。

 

#シャーロック

#モリアーティ

#コナンドイル

#シャーロックホームズの冒険

【ホーキング博士のビッグ・クエスチョン①】子供相談室レベルの人類の難問に真っ向から答えるホーキング博士。感動😊印税の一部は慈善団体に寄付されます😊

こんにちは、カタツムリ系です🐌

ビッグクエスチョンとは、文字通り、大きな問題のこと。ホーキング博士が携わる対象が、宇宙の誕生から終焉までだとすると、そのスケールもその意義も相当ビッグなものになるに違いありません。そして、同時に私が懸念するのは、2つ。

  • そんなビッグクエスチョンにホーキング博士は答えてくれるのか(だいたい回答を出せるほど、宇宙に関する十分な材料が集まることなどあるのだろうか?)
  • そして、答えることで過剰で無用な混乱や争いは起きないのか(宇宙の誕生は、どうしても神の問題を通り過ぎる事は出来ないでしょう。何を言ったとしても、嵐の予感💦)

とはいえ、そもそも

  • ビッグクエスチョンとは、どのクエスチョンを指すのか
  • ホーキング 博士はどのように答えているのか

を知らずして勝手に心配しても致し方のないこと💦ホーキング博士の叡智を分かる範囲で楽しむことにしたいと思います。

なお、本書↓の印税の1%は慈善団体に寄付されるとか。

ビッグ・クエスチョン―〈人類の難問〉に答えよう

出典はアマゾンさん。

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【目次】

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まず、ビッグクエスチョンとは何を指すのか 

ここでのビッグクエスチョンは次の10項目。

  1. 神は存在するのか
  2. 宇宙はどのように始まったのか
  3. 宇宙には人間のほかにも知的生命が存在するのか
  4. 未来を予言することはできるのか
  5. ブラックホールの内部には何があるのか
  6. タイムトラベルは可能なのか
  7. 人間は地球で生きていくべきなのか
  8. 宇宙に植民地を建設するべきなのか
  9. 人工知能は人間より賢くなるのか
  10. より良い未来のために何ができるのか

んー。これは、ホーキング博士か、神も含めた宗教関係者しか答えられない、もしくは答えようと試みることは出来ませんね💦

 

神は存在するのか?

 ホーキング 博士はたしかに信心深いタイプではなさそうです。という私も、人のことをどうのこうの言える立場ではありません。

ただし、神を否定しがちな人によく見る攻撃的なところがないのが印象的です。純粋な科学愛好家というイメージが強いです。  

ちょっと控えめなコメント 

P-44

つまるところ、何が、あるいは何者がこの宇宙を作ってコントロールしている方いうことよりも、重要で根本的なもの謎は考えられないのだ。

P-54

私たちの一度きりの人生は、宇宙の大いなるデザインを味わうためにある。そしてそのことに、私はとても感謝している。

なんともクリアで、ほっこりするコメント😊しかし、それなりに尖っていた時もあったようです。いかも、本書執筆当時もそうかも💦

本音?!

P-43

私は「神が宇宙を作ったのだろうか?」と問う本を出版して、ちょっとした騒ぎを巻き起こしたことがある。

人の信仰に挑戦するかのようなタイトルですし、アンチもたくさんいたことを匂わせる表現ですが、ちょっと石に躓いたくらいの感想ですね。

そして、ホーキング博士のファイナルアンサー。

P-43

私はアインシュタインと同じく、「神」という言葉を、人格を持たない自然法則という意味で用いる。したがってら神の心を知るということは、自然法則を知るということだ。私の予想では、今世紀の末までに、人類は神の心を知ることができるだろう。

割とストレートな表現をする方のように思うので、ここまで婉曲的な表現を使うということは、ホーキング博士は神の存在は信じていなかったでしょう。そして、人類肌まもなく神の心まで分かるというのです。そりや、炎上しがちですよね💦

 

宇宙はどのように始まったのか?

まずは「宇宙の始まり」を肯定

P-67

ロジャー・ペンローズと私は、もしもアインシュタイン一般相対性理論が正しく、いくつかの妥当な条件が満たされるなら、宇宙には始まりがなければならないことを示す幾何学的な証明をすることができた(中略)宇宙には始まりがなければならないことを認めた

たしかホーキング 博士は、虚数時間の中で

宇宙は生まれたと言っていたような記憶が。

しかし、早速、この考え方にチャレンジがあります。

「宇宙の始まり」に疑問点

P-67

ロジャー・ペンローズと私が証明した定理は、宇宙には始まりがなければならないことを示していた(中略)、その定理は宇宙の始まりとその内部に含まれるいっさいが無限大の密度を持つ一点、すなわち時空の特異点に詰め込まれたビッグバンだったことを示唆していた。

ビッグバンは一般相対性理論からも導かれるのですね。突然、何かが爆発して宇宙ができました!といのは、あまりアインシュタインぽくないですが💦 そう思ったら案の定、

P-68

その一点(ビッグバンの存在)において、アインシュタイン一般相対性理論は破綻するだろう。そのため、宇宙がどんなふうに始まったかを予測するために一般相対性理論を使うことはできない。

ということは、宇宙に始まりがあったかどうかと議論は棚上げ?!

「宇宙の始まり」は断念?!

P-73

私が証明した定理によれば、宇宙には始まりがなければならない。つまり、時間において境界がなければならない。

たしかに「始まり」というくらいなので、時間の「境界」は必要そうですが、そもそも、ここで言う「境界」って?

P-73

数学者たちは(中略)虚数時間という概念を作り出した。それは、私たちの経験する実数時間とは何の関係もない(中略)虚数時間は(中略)私たちの経験する実数時間の代わりになるものだ(中略)虚数時間には境界がない

時間の境界がかなり強調されています。しかし、なかなか「境界」のことについて教えてくれません💦 

P-73

もしも宇宙の境界条件が、虚数時間には境界がないこということなら、宇宙の歴史はひとつだけではないだろう。虚数時間にはたくさんの歴史があり、それぞれの時間が実数時間におけるひとつの歴史を決定する。そのため、宇宙には膨大な数の歴史があることになる

まだまだ、「時間の境界」というコンセプトには近づけませんが、時間に絶対的なものがない以上、「宇宙の始まり」はない、というか「宇宙の始まり」自体を無視しつつ印象あります。

P-82

私たちの「無境界」の提案によれば、ビッグバンの前に何があったかと問うことには意味がありません。「前」を示すために必要な時間の概念がないからです。それを問うことは、南極点のさらに南には何があるのかと問うことに似ています。時間の概念があるのは、私たちの宇宙の内部だけなのですから。

どうやら、「宇宙の始まり」はもちろん、「時間」というコンセプトそのものが、我々の「ローカル・ルール」扱いされてきています。

ホーキング 博士によるファイナルアンサーを推測

明示はされていませんが、おそらく「宇宙はどうように始まったのか?」と問われれば「そは質問には意味がない」という回答が得られそうです💦

 

また、次回。

 

#ビッグ・クエスチョン 

#ホーキング 博士

#アインシュタイン

#一般相対性理論

#ペンローズ 

【NASAの新しい火星探査機の名前募集中だそうです😊】目立つNASA投稿動画のシャープさ🤗

おはようございます、カタツムリ系です🐌 

ちょっと、微笑ましい動画を見つけたので、ご参考まで。米国時間で8/28投稿の、まだ投稿したてホヤホヤです😊

新しい火星探査機の名前募集

いつも通り、ツラツラ、NASAの投稿のYouTube動画を見ていたら、なんと、火星探査機(探査機のことを「ローバー」と呼ぶんだそうです)が開発され、名前を募集しているとか↓

来年火星に到着するのだとか。

引退もしくは現役の火星探査機

ちなみに、最近のNASA発の探査機で有名なものは二台あり、オポチュニティは最近使命を終え、キュリオシティが現在活躍中です。

オポチュニティ(Opportunity)

今年の3月に約15年の活動を終えた、働き者。もともとは三カ月の予定だったとか。勇姿は↓

この投稿は「オポチュニティが、火星のミッションを終える」と題し、まるで、引退する先輩を見送るような雰囲気😊

ちなみに、オポチュニティのミッションは「火星の水の痕跡の探索」だそうです。 

そして、このオポチュニティも当時9歳の女の子が、今回同様の、NASA主催のエッセイコンテストに応募、命名者になったとか。

キュリオシティ(Curiosity)

2012年から火星で活動開始。

ちなみに、キュリオシティのミッションは、現在と過去の火星における、生命を保持できる可能性について調査すること。

しかし、応募資格は子供さん限定だそうです

 K-12 students対象と書いてあるので、幼稚園から高校生までが対象だと理解しています。

最後に

火星での生命の可能性を調査する探査機に、子供さんからのネーミングを募集する。なんとも、微笑ましい、夢のある話😊

あと、NASAの動画は英語がよく分からなくても、画面のシャープさで、ついつい観てしまいます💦

 

また、次回。

 

#NASA

#オポチュニティ

#キュリオシティ

#ローバー

【光と色彩の科学】光の三原色と色彩の三原色は異なるそうです😊どうして夕日が赤く、雲は白く、虹は半円なのかが説明できるそうです😊

こんにちは、カタツムリ系です🐌

「光と色彩」なんて、結構ポップなタイトルです😊また、いつも目を通す書籍や映画も、なんかの問題意識があるというよりは、なんとなく気になったものをチョイスしています。

しかし、珍しく、今回は(とは言え、ちょっとユルイ)問題意識があってのことです。 

ムー的な知識を得るために読み進める物理系の中心的なトピックであるにも関わらず、毎回、ピンとこないものがあります。具体的には次のようなもの。

これらのトピックに、多少なりともヒントを与えてくれることを期待しての、本書↓

光と色彩の科学―発色の原理から色の見える仕組みまで (ブルーバックス)

光と色彩の科学―発色の原理から色の見える仕組みまで (ブルーバックス)

 

出典はアマゾンさん。

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【目次】

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光をめぐる「ピンと来なさ」について

  • ハイゼンベルグ不確定性原理→位置の特定と運動量の特定は同時に出来ないというが、何回聞いても、イマイチ、ピンとこない。微小なものを調べるために顕微鏡を使いますが、顕微鏡で利用する光の性質の理解がすこしでも進めば、このピンと来なさは解消される?!
  • アインシュタイン光電効果→光を物質に当てた時に、電子が放出されるわけですが、何度聞いても、光が波でも粒子でも、あまり差が無いような気がしています💦
  • プランクの黒体放射→よく参照される、波長とスペクトル密度のグラフの意味が、よく分からない💦
  • ファインマン量子色力学→内容はほとんど分かりませんが、ファインマンが注力していたそうなので、関心あり😊
  • コンプトンの散乱→とにかく、うまくイメージできていない💦

 

光と色彩の関係の基本

P-12

“光がなければ色彩はない”。光がなければ私たちは物を見ることができず、必然的な結果として、色彩を感じることもできなくなります。

これは納得。

 

光と色彩の関係の意外性

P-17

赤、緑、青の三色の光を混ぜると白色光になることが分かります。このことから、赤、緑、青を光の三原色といいます。これに対して色彩の三原色というものもあります(中略)赤、青、黄の絵の具を混ぜると黒くなるのです。この三色を色彩の三原色といいます 

これは初耳😊こんな違いがあるのですね。

  • 光と色彩の三原色の相違→違う要素は一つあって、光は緑、色彩は黄。
  • 光の三原色を混ぜると→白色光になる
  • 色彩の三原色を混ぜると→黒くなる

光と色彩は深い関係であろうとは想像つくものの、異なる存在であることもまた、容易に想像されます。そんな近くて遠い両者の違いは、ここらあたりにありそうですね。

 

しかし、なかなか期待のトピックが出てこない。ようやく(散乱」が。

P-132

空の光は、太陽の光が酸素や窒素の分子によって散乱された光なのです。散乱は反射の一種ですが、形の複雑なものに反射すると反射光が一定方向に収斂せず、いろいろな方向に発散します。このような反射を特に散乱といいます。

そうか。散乱とは、360度的な反射ですね。

P-132

その結果、散乱光は太陽の方向からだけでなく、あらゆる方向から目に飛び込んでくるので、空はどの方向を見ても明るく見えるのです。そして、空が青く見えるのは散乱光が青いからなのです。

散乱光が青いというのは、分子のエネルギーが高い、動きが大きいということ?しかし、散乱光は平均的に散りばめられた空気に存在するものだとすると、どこかチグハグ💦

P-132

光は粒子に衝突すると反射して散乱しますが、粒子が空気分子程度の大きさの時に起こる散乱をレイリー散乱といいます。レイリー散乱を起こす確率は光の波長の4乗に反比例します。

なるほど波長が長いと散乱の程度が高く、波長が短いと散乱の程度は低いのですね。しかし「4乗」との(反)比例関係なんて、初耳。

P-132

波長が長いと空気分子にぶつかっても反射せずに通り抜けてしまうのです。青い光(波長四百ナノメートル)と赤い光(七百ナノメートル)では、青い光のほうが、約十倍も散乱されやすいことになります。  

この効果は空気だけではありません。同じ流体である、水でも同様のようです。

P-133

そのため、空は青い光で一杯になり、青く見えるのです。ミスが青く見えるのも同じ原理です。光が水分子によってレイリー散乱されねいるのです。

 

問題意識の対象となっているトピックとは離れますが、楽しげなトピック

夕日が赤いのはなぜ?

P-133を編集

  • 夕日が見える頃には太陽の高度は低い↓
  • 地球の時点のせいで、観測地点は太陽からだんだん遠ざかるので、太陽光が通過する距離は長くなる↓
  • この間に青い光や緑の光は散乱されてしまう↓
  • 最後に残った橙や赤など、波長の長い光だけが私たちの目に届く😊

空気が青く見えるのは(波長の短い)青い光が散乱により拡散され(波長の長い)赤い光が逃げてしまうため。一方、このケースでは、長い距離の移動では、散乱されると、そこで弾かれるよう。なので、赤い光が残るんだそうです。

雲が白いのはなぜ?

P-134を編集

  • 雲が白いのも散乱が原因↓
  • しかし、青空のようなレイリー散乱ではなく、ミー散乱が対象↓
  • ここでは波長の選択性はなくなり、すべての波長にわたって散乱↓
  • なので、散乱光はすべての色が混じった白色になり、雲も白く見える

虹が半円なのはなぜ?

P-137

半円なのは、下半分は地面に隠れてしまうからです。

あれ、これは拍子抜け💦

 

最後に

冒頭に挙げた問題意識には、全然関係ありませんでした💦ムー的な、ちょっとオカルト、ちょっとスケール大き過ぎ、ちょっと非日常的なトピックは楽しいものです。しかし、こんな、でんじろうさん↓がカバー範囲とされているようなトピックもかなり楽しい😊

米村でんじろう サイエンスプロダクション

 

また、次回。

 

#光と色彩の科学 

#ゲーテ

#ニュートン

#ハイゼンベルグ不確定性原理
#アインシュタイン光電効果 
#プランクの黒体放射
#ファインマン量子色力学 
#コンプトン散乱  

#でんじろう

【私たちは時空を超えられるか②】火星移住計画。そして、金星・水星への旅。太陽系の外、銀河の外へ。

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

前回の記事↓では、かなり、ウラシマ太郎効果に重きを入れすぎた嫌いありました。

 

なんと言っても、タイムマシンそのものなので💦

そんなタイムマシンは、かなり宇宙旅行のスピードを上げないと実現は難しそうですが、一方、それよりは多少現実味のある惑星探査、そして、移住の話。

私たちは時空を超えられるか 最新理論が導く宇宙の果て、未来と過去への旅 (サイエンス・アイ新書)

出典はアマゾンさん。

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【目次】

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そういえば、月には全然行かないですね

P-91

アポロ計画では、1969年7月に初めて人類が月面に着陸した(中略)その後も5回の有人月面着陸を成功させ、アポロ計画は1972年に終了した。アポロ計画には、現在の貨幣価値にして一兆円を大きく超える費用がかかった(中略)だが初めてでなければ、月に行くのは費用対効果がとても悪い。そのため、アポロ計画後に月に行った人はまだいない。

費用対効果?!もちろん、多額の費用がかかるので、コスパは常に気にかかることでしょう。しかし、コスパ、すなわち

(利益  ➖  費用)  ➗  費用

を計算するには、利益が必要。でも、月面探査の利益って?テレビ放映料とか?!

 

火星への片道切符の旅は意外と人気

火星なんて、ほかの太陽系の惑星よりは地球に近い環境らしいのですが、

  • 直径にして地球の約半分
  • 地表の重力は地球の40%弱
  • 火星の1日は地球の1日とほぼ同じ長さ 
  • 大気圧が地球の1%しかなく、地球に暮らしている感覚からするとほぼ真空に近い

やっぱり、なかなかの別天地。しかし、二度と地球には戻らないという片道切符なのに

P-95

オランダの民間非営利団体マーズワンは、民間から募った希望者を火星に永住させるという計画を掲げている

のですが、なんと、約20万人もの希望者があったとか💦

 

火星都市

P-95

アメリカの宇宙開発企業スペースXは、2024年に火星に人類を送り込む計画を立てていて(中略)この計画がうまくいけば、1人当たり2000万円ほどで火星旅行が可能になる

という。さらには

P-95

将来的には100万人規模の火星都市を建設することも視野に入っているという 

まさに需要と供給ですね。だれも、火星への野望をもち、一方は技術を、他方は資金や人脈などのネットワークをもつ人のたちが結びついたのでしょうね。「チャレンジ」という言葉が本当にマッチする試みですね😊   

 

当面は、一般相対性理論>量子論 ?!

飽くまで推論ですが、目の前にある、火星旅行や火星移住には、

  • 量子のもつれ、とか
  • 量子のゆらぎ、とか

いった言葉は急に出てこなくてなりました。科学の進歩の問題かとは思いますが、ここらあたりは、アインシュタイン面目躍如なのですね。上手く言えませんが、なんだか、とても健全なイメージがあるのは不思議ですね。きっと量子のもつれとか、量子のゆらぎとかに、馴染んでないからでしょうね。

かつて「量子論は、モノは粒子でもあり、波でもあると主張しているが、なんだかとても、分かりにくい」と文句を言う生徒に「黙って計算しろ!」と言った大学教授がいらしたとか。量子論は一見怪しいと思われるような説明が多いのですが、実務的には、かなりの計算が要求される、すなわち、かなり「現実的な」ものらしいのです。ここらあたりは、キチンと勉強した人でないとわからない世界のようです。個人的には、なんとか、共有部分を増やしたいと考えています。

 

また、次回。

 

 

#私たちは時空を超えられるか

#火星都市

#マーズワン

【ホーキング、宇宙を語る①】車椅子の科学者。科学者の楽屋話とも言えるエピソードも。世界で一千万部売れた大ベストセラー😊

こんにちは、カタツムリ系です🐌

ホーキング博士の本は、とにかく容赦がないイメージありました。要は、議論のレベルの高さ、数式の使用頻度に容赦がないという意味です💦同じく理論物理学者のペンローズ卿↓と組んで研究したこともあるそうですが、この方も、やはり、容赦ありません💦

そんな思いがあったので、文庫本化されているほど一般化した書籍とは言え、恐る恐る手に取りました↓

ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF)

出典はアマゾンさん。

私の先入観はことごとく間違いで、強烈に面白かった‼️この書籍が刊行されたのは1988年ですが、全世界で一千万部売り上げたとか😊

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【目次】

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最初は軽く、物理ジョークから

以前に記事↓。個人的には、嫌いじゃありません💦ちなみに、原子や中世子が、主人公💦

 

カール・セーガンというテレビでも有名だった物理学者のまえがきから。この本をひとことで。

P-11

これはまた、神についての書物でもある〜〜ひょっとすると、神の不在についての本かもしれないが。(中略)彼は神の心を理解しようとくわだてたのである。この努力から導かれた結論は少なくともこれまでのところ、まったく予想外のものだった〜〜空間的に果てがなく、時間的にはじまりも終わりもなく、創造主の出番のない宇宙。

 

ニュートン万有引力とリンゴ

ニュートンがリンゴが落ちるのを見て万有引力の法則を思いついたというのは、いかにも盛った話っぽい。第一、出来すぎた話ですし、他にも、例えばアダムとイブが食べてしまったのはリンゴということになっていますが、聖書には「知恵の樹」の果実としか書いてないようです。とにかくリンゴというアイテムを使っておくと、なんか、格好がつくのかな、と。

P-23

ニュートン自身は、重力の着想を得たのは坐って”黙想にふけって”いたときで、”リンゴの落ちるのがきっかけになった”としか述べていない

あれ、ちゃんとリンゴもエピソードの中で、いいポジション占めてますね💦

 

無限とか時間とかに関する、昔の賢人の解答例

P-28

宇宙を創造する以前には、神は何をしていたのだろうか?こうたずねられた聖アウグスチヌスは(中略)時間は神の創造されたこの宇宙の属性であり、宇宙の始まる以前には時間は存在しなかった、と。

ほかには「そんなくだらない質問をする輩のために、地獄を用意していたのだ」と言ったとか言わなかったとか。読む人が読めば違うのでしょうが、私には、一休さんのトンチとあまり変わらない印象しかありません💦

 

相対論には、ヒルベルトというドイツの数学者と公表時期を競争していたと聞いたことあります(一般相対論)。同じく絶対時間の放棄も数週間遅れでフランスの数学者が指摘したとか(特殊相対論)

相対論なんて聞くとかなり難しそうだし、アインシュタインの独擅場かと思ってました。しかし、結構、みなさん、肉薄してますね💦

P-43

アインシュタインは有名な論文を発表し、絶対時間の概念を放棄する気になれば、エーテルの概念はすっかり不要になると主張した。数週間前遅れて、フランスの指導的な数学者ポアンカレも同じことを主張した。

ライバルになったヒルベルトポアンカレも数学者。それだけに

P-43

この問題を数学的にとらえたポアンカレにくらべ、アインシュタインの議論の方は物理学に密着していた。

物理学に密着していた?!数学的な説明はそこそこに、あとは実験のことでもたくさん書いてあったのでしょうか。わかる人には分かるが、分からない人には、トコトン分からないモノの典型例💦

 

ホーキング博士による、一般相対論の独自過ぎる?!解釈

P-63

アインシュタイン一般相対性理論には、宇宙にははじまりがあったはずだということ、そして終わりもありうることが暗黙裡に包含されている。ロジャー・ペンローズ と私はそれを示したのである。

やがて、ホーキング 博士自身が否定?することになる、宇宙の始まりと終わり。印象的。そして、このことは、一般相対論に「暗黙裡に」書いてあったのですね。アインシュタインは当然分かっていた?!

 

最後に

ホーキング博士としては、一貫した方法論に基づく着実な進め方で、この本を書いていらしたことでしょう。しかし、知識の量が膨大ゆえ、私には、あっち行ったり、こっち行ったりという、慌ただしい印象も。まぁ、面白いから、すべて良し、なのですが💦

 

また、次回。

 

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