こんにちは、カタツムリ系です🐌
マクスウェルの悪魔、という仮説が本当なら、時間は取り戻せるし、こぼれたワインは元の通りグラスに収まるという「可逆性」を認めることになるのだとか。もともとは熱力学だけの問題だったのかとは思いますが、電磁気学創立の立役者でもある、マクスウェル博士の仮説。さらには、そんな仮説を裏書きする実験結果も出てきたよう↓
こんなにオオゴトなのに、そんなにバズらない?トピックを提供頂けるのは、都築先生の、この著書↓
新装版 マックスウェルの悪魔―確率から物理学へ (ブルーバックス)
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前回の記事↓
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【目次】
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マクスウェルの「悪魔」の役割
ここで言う「悪魔」とは、分子レベルできちんと観測できる、抜群の観測眼をもつ存在のようです。それで分子の行き来をちょっと操作してあげる、便利な存在のこと。
しかし、そんな「神の見えざる手」のような前提を置くこと自体、かなり冒険的ではないんでしょうか💦しかし、それは素人考えらしく、マクスウェルの悪魔につき、気体に関して解説された箇所では
P-233
ここで仕事をしようというのではない(いいかえれば、気体にエネルギーを与えるというわけではない)。ただ分けさえすればいいのである。
というふうに、サラッと。あくまでサラッと、当然あってもおかしくない想定のようで扱われています。
まぁ、「悪魔」という、超自然界の存在をテーマにされているので、一部、超自然的なところがあってもオッケーということでしょうか💦
またまた出てきた?当然出てくる!エントロピー
熱力学を語る上でエントロピーは欠かせないようです。なぜなら、エントロピーこそ「不可逆性」を代表する言葉だからに見えます。たしか、「熱量➗温度」という「状態量」だとか。はは💦やっぱり、よく分かりません💦
しかし、本書では、これに加えて、エントロピーへの新しいアプローチがあります。
P-258
エントロピーは増大する。これは物理法則だけではなく、社会問題に対してもいえることである。この意味では、エントロピーとは、情報量のことだと思っていい。
これは、ちょっと分かりやすくないですか😊要は、エントロピーの増大というのは、情報量の増大、すなわち複雑化ということでしょうか。直接の関連とは言い難いですが、関連記事など↓
エントロピー増大=複雑化、だとすると
例えば、溢れる前のワインは、ガラスの中に、ある種、整然と収まっています。これが、溢れると
- グラスは倒れ
- 下手するとグラスは壊れ、破片が飛び散り
- ワインも飛び散り
- 絨毯は汚れて
- こぼした人間はてんやわんや
というふうに、一挙に、複雑化・混乱の度を増します。これをマクロでなく、ミクロのレベルで観測できる「悪魔」がいれば、完全とは言わないまでも、元に戻せるという理屈なのですね。まさに、悪魔に魂でも売り渡しでもしない限り、実現しなさそうですが、先の引用記事のように、この考え方を支持する動きもあるのだとか。まさに、ゲーテ「ファウスト」のメフィストフェレス💦
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最後に
一言で言えば、完敗。とても追いつけるレベルにありません。また、出直します💦しかし、この「マクスウェルの悪魔」といい「シュレディンガーの猫」といい、悪魔も猫も、人間と仲良くすると思ったら、急に手のひらを返すという性格という意味で、いい得て妙なネーミング😊あと、今更ですが、時間が巻き戻せれば、タイムマシンも可能ということですね💦
また、次回。
#都築卓司
#ゲーテ
#メフィストフレス