カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

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【ホーキング 宇宙の始まりと終わり②】「裸の特異点」「宇宙検閲官仮説」。真面目なんでしょうが、どうにも盛りすぎな匂いのするネーミング💦

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

宇宙の一生を語る名手、ホーキング博士。前回の記事では、宇宙の始まりどころか、個々の星のライフサイクルを見ただけで、割に感動してしまいました💦 

この本焼きを読み終えるのは、大変そう💦

ホーキング宇宙の始まりと終わり 私たちの未来

出典はアマゾンさん。

 

前回の記事↓

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【目次】

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特異点」の「特異」なところ

特異点」といっても、数学上のコンセプトなので、その使用に一定のメリットがあるはず。なので、とやかく言っても仕方ないのですが、それでもなお、なかなか、特異なのです💦

とりあえず特異点のポジション

P-87

一般相対性理論にしたがうと、ブラックホールのなかには無限大の密度の特異点があるはずだということを示しました。これはむしろ時間の始まりにおけるビッグバンに似ています。

特異点」が宇宙の特性なら、それはそれで受け入れるべきでしょうが

特異点の前では、無力な人間

P-87

崩壊しつつある天体と宇宙飛行士にとっては、時間の終わりでしかありません。この特異点では、科学の法則や未来を予測するわれわれの能力も役立ちません。

特異点の前では、人間はほぼ無力に近く、人間が圧倒されたり、マイナスの影響を受けそうなものですが

P-87

しかし、ブラックホールの外に残っている観測者は、予測可能性が破綻しても何の影響も受けません。なぜなら光もいかなる信号も、特異点からは届かないからです。

という風に、まるで、他人のような存在であり続けるのです。

裸の特異点と宇宙検閲官仮説

P-87

この注目すべき事実から、ロジャー・ペンローズ は宇宙検閲官仮説の提唱を思い立ちました。この仮説はいわば「神は裸の特異点を嫌う」ということです。言い換えれば、重力の崩壊によって生じた特異点は(注目)外部の視線から慎み深く身を隠せるブラックホールのような場所でしか起こらないということです。

こんな風にブラックホールの外部に残っている観測者を、特異点で起こる予測可能性の破綻の影響から神が守るのだとか。意味が分からないではないですが、なーんか、ローカルな内輪受けなイメージが強いですね。しかも

P-88

ただしブラックホールに落ちた気の毒な宇宙飛行士には、手を差し伸べません。

ということです。

 

ブラックホールは、本当に吸い込むだけか?

まぁ、惑星がぺしゃんこになるくらいの強烈な重力場合なんでしょうから、気軽にブラックホールから、なにかが出てくることはなさそうです。

まずはブラックホールが吐き出す話ではなく、呑み込む話

P-105

事象の地平(=ブラックホールを取り囲む境界線のようなもの)の面積はブラックホールに物質が落ちるたびに増えるという私の発見に続き(中略)ベケンスタインは事象の地平の面積がブラックホールエントロピーの尺度だと主張

この発見まではよいとして、こういう表面積が増えると、ワンセットで表れるべき性質があるのだとか。

P-105

ブラックホールエントロピーがあるなら、温度もなければなりません。ですが非ゼロ温度の天体は、一定の割合で熱を放射するはずです。

例えば、火かき棒を火で熱すると真っ赤になり熱を放射するケースを想起してください。また、低い温度の天体も、放射の量がごく少ないのできずかないが、熱を放射しているとのこと。でも

P-105

ブラックホールは何も発していない天体だと定義されています。ですから、ブラックホールの事象の地平の面積はエントロピーとはみなさないと考えられました

ベケンスタインさんの主張が誤っていたとはいえ、ホーキング博士としては、それはそれでよかったらしいのです。ホーキング博士が発見した「事象の地平の表面積が増える」という発見をでたらめに悪用したというイメージあったようです。

P-107

計算してみて驚くとともに困ったことに、回転しないブラックホールとどうやら一定の割合で粒子を創り出し放出さしているようだとわかったのです。

ブラックホールが何ものかを吐き出しているという驚愕の発見に加え、ベケンスタインさんの主張も正しいことになってしまったようです。痛し痒し💦

 

ブラックホールは吐き出すだけでなく、蒸発までしてしまうのか

P-110

ブラックホールの質量は小さければ小さいほど、温度は高くなります。ですから、ブラックホールが質量を失うと、それにつれて温度は上がり、放射の速度は増します。したがって質量を失う速度も増します。

質量が一旦失われると、その動きは加速するようですね。しかし、ブラックホールの質量が最終的にきわめて小さくなったとき、何が起こるかははっきりしていないようですが

P-111

初期質量が小さい原始ブラックホールは、もうすっかり蒸発していることでしょう。

なに!蒸発まで!もう、何でもアリですね。量子力学で、物質はすべて、ツブでありナミでもあると聞いた時くらい、なんか呆れ気味💦

 

また、次回

 

#ホーキング 宇宙の始まりと終わり

#事象の地平