1万年かかる計算を200秒で済ます量子コンピュータ💦【宇宙は「もつれ」でできている】超高速化の秘密は、この「もつれ」。
こんにちは、カタツムリ系です🐌
物理、特に量子論は、レーザーだとか携帯電話にも活用されている最新技術の、バックボーンにもなっている、働き者です。
コンピューターとしての機能も、この量子力学が格段に向上させているという、最新のニュースも見かけました↓なんと、スーパーコンピューターで1万年かかる計算が200秒で出来てしまうとか。
そんな身近なトピックと並行的に、宇宙の有り様、もっと言えば、宇宙の起源を見つけようという、かなり壮大な目的に向かって、量子論研究者の方は努力されています。そんな中、
ワードを目にします。本当に量子論は小難しいワードが、てんこ盛り。でも、これらに加えて「もつれ」!?なんていうコンセプトもトッピング?!文字通り、理解を「もつれ」させてくれそうです💦
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宇宙は「もつれ」でできている 「量子論最大の難問」はどう解き明かされたか (ブルーバックス)
- 作者: ルイーザ・ギルダー,山田克哉,窪田恭子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/10/19
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【目次】
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まず「もつれ」って?
あんまり分かりにくいので英語を見てみました。「entanglement」。エンタグルメント。直訳だと「絡み合い」と。絡み合い?もつれ?
要は、二つ以上のものが、お互いに「あまり整然としない」形で、ぐるぐるに、まとわりついているようなニュアンスを感じます。
量子論だと、次のようになります。
P-6
一方の量子の物理状態(たとえばスピン)だけを実際に測定器を使って測定し、その値をはっきり確定してしまうと、その瞬間(同時に、すなわちゼロ秒間で!)100兆キロメートルのはるか彼方にある、もう一方の量子の物理状態が、いっさい測定することなく自動的に決定してしまう
たしか、宇宙で一番早いのは光で、その速さは秒速30万キロメートル。しかし、100兆キロメートル離れていても、一瞬で量子間の情報の行き来ができるらしい。光速が宇宙最速という原則を大事にするなら、量子と量子は、どんなに離れていても、予めつながっていることになりますね。え、100兆キロメートルも?!なんか、言いたい放題ですね💦
P-9
すべては系内の全範囲にわたって「非局所的」に起こるのだ
量子のもつれは、常に、✖︎ローカル ○グローバルという性質をもつらしい。これは、驚異的な発見ですね。
とは言え、最初から「もつれ」は広く信じられていたわけではない
P-31
アインシュタインは(中略)ひとつひとつの粒子を個別に扱うと、粒子は「実に謎めいた影響を相互に」及ぼしているように思われた。それどころか「幽霊による遠隔作用」あるいは「テレパシーのような結びつき」と皮肉を言った
知識のない私から見れば、極めて真っ当な反論。100兆キロメートル離れている量子が「もつれ」と呼ばれるような密接な関係性を維持していることを指して、幽霊だか、テレパシーだなどと皮肉を言うのも、致し方のないところでしょう。しかし、この本の流れから見れば、アインシュタインが間違っているよう。
アインシュタインの物理的美学からすれば、許せなかったのかもしれませんが、重力に関するアインシュタイン方程式への「宇宙項」の無理矢理な挿入はじめ、アインシュタインも、まぁまぁ、やらかしてます。一般人には手の届かぬ、やらかし方ですが。宇宙項とは、宇宙は一様で、一定であると思いたいという気待ちが強すぎて作り出した、妄想的な?項目とのこと。もっとも、アインシュタインは正式に誤りを認めています。
やっぱり出た!シュレディンガーの猫
P-321
この背理法〜生と死を同時に重ね合わせた猫〜を用いて、シュレディンガーは、整合性を保つために観測を必要とする理論が抱える絶望的な状況を示した
シュレーディンガーの猫(しゅれーでぃんがーのねこ)とは - コトバンク
んー、シュレディンガーさん、良いこと言います。量子が「ツブ」であり同時に「ナミ」ということは、複数のパターンが同時に存在していることですよね。それが、普通の人間には、ひとつのパターンとしか見えないのは「観測」した瞬間に「ナミ」がギュッと収縮して、一つにまとまるのだというのが、いわゆるコペンハーゲン解釈。でも、生きとし生けるものの、最大のイベントたる「生」と「死」が、同時に存在していて、しかも、人が観測すると、どちらの状態かに決まるというのは、あまりに「絶望的」に「強引で、無理のある」理屈だという指摘。そりゃ、そうですよね💦
コペンハーゲン解釈(コペンハーゲンかいしゃく)とは - コトバンク
P-324
アインシュタインは(中略)その猫が生きているかいないのかは観測行為とは独立していることを誰も本気で疑ったりしないでしょう
アインシュタインも、やらかす前は、強気に援護射撃しています😊
改めて「もつれ」なんて、なかなかエッジの効いたコンセプトですね
かつてデカルトが、その著者「方法序説」で「困難は分割せよ」と言ってます。
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- 作者: デカルト,Ren´e Descartes,谷川多佳子
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そう「分割」です。「もつれ」の真逆。困難は分割せよ、というと賢そうだし、なにより、実感として、その効果を感じられます。いろんな情報を整理してグルーピングせよ、ということですしね。分かりやすい。しかし、宇宙の根本は「もつれ」なのですね。エッジ効いてますね。奥深いという言葉には収まらない、それこそアインシュタインが口にしていた「幽霊」的なものさえ感じます。
また、次回。
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