カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

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【消えた反物質③】良質のミステリー。宇宙には虚数時間もあるが、負のエネルギーも出てきた💦

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

粒子と反粒子

  • 一旦生まれてもすぐ消えてしまうし
  • 対消滅で、お互いに消し合うのが基本
  • とすれば、どちらも同数のはず 
  • しかし、宇宙は粒子遠(物質)だけが残っている  

のです。ミステリー。かなり、複雑に仕込まれた良質のミステリー。

前回の記事↓

消えた反物質―素粒子物理が解く宇宙進化の謎 (ブルーバックス)

出典はアマゾンさん。

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【目次】

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粒子(物質)が残ってしまっているわけは

P-25 

宇宙の膨張とともに温度が下がってくると、飛び交っている粒子や反粒子のエネルギーは対生成をするのには不十分になってくる。その結果

対消滅が勝り、ついには粒子か反粒子、どちらか数が少ないほうがなくなるまで対消滅が進む

 それにしては、熱というのは、パワーの源ですね。

P-25

現在の宇宙が粒子からできているという事実は、高温高密度のときすでに粒子のほうが反粒子より多かったことを意味する(中略)その非対称度は(中略)10億個の粒子(あるいは反粒子)に対して差は一個程度というきわめてわずかな違い

ロジカルではあるのでしょうが、ミステリーが、宇宙誕生に遡ることで(単に先送り」されたような気がするのは気のせい?!

しかし、本書の筆者もやはり、そんな懸念はあるのだとか

P-25

この粒子と反粒子の数のわずかな差は、宇宙が誕生したときに用意されていたのであろうか(中略)いささか不自然な気がする

 

物質>反物質のカラクリの謎解き

P-25

単なる対生成と対消滅でない過程が必要となる

それは何でしょう💦結論から先に言うと「対称性の破れ」なのだそうです。こういうと、随分クレバーな感じしますが、要は、当初、粒子と反粒子が対称的な存在だと思ったら、細かいところで、そうじゃなかったと言うことらしいです。

P-30

CP対称性の破れの発見は人々に衝撃を与えた。

CP対称性の破れ(シーピータイショウセイノヤブレ)とは - コトバンク

そこまでの衝撃?!

P-31

パリティの破れ、すなわち物理法則が左右対称ではないという事実はやはり衝撃をもって迎えられたが、これは良い相互作用にとっては普遍的な事実である

(P-30 パリティとは空間反転のことで、直感的にいえば物理法則が鏡に映しても同じかという問題)

これだと少し分かります。ニュートンアインシュタインも、宇宙は一様で定常的で美しいと考えていて、それは信念でもあったようです。左右対称なんていう要素は基本中の基本だったことでしょう。そこから崩れるなんて、衝撃だったはず💦

 

相対性理論量子力学との整合性を取ろうとしたディラック。なんと、負のエネルギーを導いてしまった

P-43

ディラックは電子のしたがう量子力学的な方程式を相対性理論と整合したものにするには、電子の状態を四個の成分より成る波動関数で記述するとよいことを発見(中略)ことろが困ったことに、この方程式を解くと負のエネルギーが現れる

また変なの出てきました。

アインシュタインの方程式との不具合

とすると、例えば

  • アインシュタインの方程式「E(エネルギー)=m(質量) ✖️ c(光速)の二乗」というものがあります↓
  • 変形すると「m(質量)=E(エネルギー)➗c(光速)の二乗」↓
  • E(エネルギー)がマイナスだと、m(質量)もマイナスのはず↓
  • 質量がマイナス?!

限りなく光子を放出してエネルギーを失い続ける

負のエネルギーだし、最低エネルギーの縛りもないので、いつまでもエネルギーを放出できるはず。これは迷路💦

 

結局、負のエネルギーもアリらしい

P-46

この困難を回避するためにディラックは、何もないように見える真空も、実は負のエネルギーの状態すべてに電子が詰まっているのだと考えた。

すいません。どうして、この説明が有益なのかを本書で記述されていますが、私には分からないので、結論だけ書き留めました。すいません💦 

 

まとめ

以上のストーリーをまとめると、次のようになるか、と。

  • 粒子(物質)が反物質との間で、対消滅というプロセスを経て、完全相殺されないのは、そもそも宇宙の対称性の破れのせい 
  • ディラック相対性理論量子力学に整合性をとるべく生み出した方程式は、なんと負のエネルギーを解として持ってしまった
  • この不可思議な状態は、真空にはすべて電子が含まれていると考えると解決される

 

また、次回。

 

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#CP対称性の破れ