カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

映画・本・動画といったエンタメのレビューを友人に語りかけるように書きためています。映画は、おすすめポイントと大好きなカットに焦点。本や動画でポピュラーサイエンスやオカルトをエンタメとしてカバーしているのも特徴。

【不確定性原理②】顕微鏡というか観測をめぐるアレコレとモヤモヤ

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

前回の投稿でなぜに

  •     位置を決めようとすると速度(正確には運動量)があいまいになり
  •     速度(正確には運動量)を決めようとすると位置があいまいになる

という性質にアプローチしました。

なんだか騙されているようですが、理由を簡単に要約すれば次の通り。

速度の不確定さ⇦これは、まだ、納得できます😊

  •   とにかく観測対象は極小のもの。原子とか電子とか↓
  •   顕微鏡🔬など実験器具なしではみることができない↓
  •   顕微鏡でみる=光の粒、すなわち、光子を原子や電子にぶつけることになります↓
  •   光子をぶつければ、ぶつけたポジション(=位置)は分かりますが、まさに一点のみの接触なので、距離を時間で割るような「速度」は分からない。

 

位置の不確定さ⇦これが、なかなかしっくりこないのです💦

  •     位置と速度が同時にきっちり観測できないというなら、逆に、どちらか単体なら、きっちり観測できるはず↓
  •     速度を先に固めるとします↓
  •     速度が分かるということは「距離➗時間」がはっきりしているということ↓
  •     距離が分かるということは、移動した先頭の地点と、終わりの地点が分かっているはず↓
  •     やっぱり位置は分かるんじゃないの?

というのが、現在のモヤモヤ💦

このモヤモヤ解消を目指して(できるかどうかはトモカク)、本書↓を引き続き、チェック😊

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【目次】

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現時点での理解

以下の内容を過去記事で扱っています↓

 

  • そんな速度への影響を弱めようとして、弱い光を使うと、光の波長が長すぎて今度は位置が特定できないらしい↓
  • 要は、モノサシを使って(例えば、一番細かい目盛りが、1mm)、10のマイナス7乗くらいの半径の原子を計ろうとしても測れないのに、似ているか?!↓
  • なので(速度はだいたい分かっても)位置がアイマイらしい。

これだけみると、物質の性質というよりは、技術の進歩の問題、すなわち、顕微鏡🔬の精度のような気がしませんか?だって、宇宙望遠鏡なんて、モノスゴソウじゃないですか。この記事↓なんて、131億光年なんていうレベル💦

 

顕微鏡🔬にフォーカス

いやぁー、顕微鏡🔬について、多少なりとも考える機会があるなんて、不確定性原理以上に驚きです💦

顕微鏡と言いますか、我々の目もしくは、我々の目を代用してくれるモノとして、認識しています。それを少し深掘りしたいと考えています。

 

顕微鏡がより見えやすいのは、どういう場合

これを分解能というそうです。

顕微鏡の能力 その1 ~分解能と倍率~ | オリンパス ライフサイエンス

P-136

顕微鏡の分解能は、観測に用いる光の波長程度だといったが、実際にはレンズの大きさや、物体のレンズとの距離にも関係

電子がいる範囲を「Δx」とすると

Δx = λ(ラムダ。波長)➗ (レンズ直径 ➗ 物体とレンズの縁までの距離)→①式

ということは分かっているのだとか。

一方、

P-137を編集

光子で物体をはじいたとき、物体はどちらにはね飛ばされてしまったのかよくわからない。特にレンズが大きく、物体とレンズの縁までの距離が近いほど、電子を横に強く蹴った光がレンズに飛び込んでくる可能性がある

ここよく分からない💦とにかく、観測のために飛ばした「光子」が、観測後も影響してくるということ?

P-137を編集

このため、観測された電子の運動量の不確定の度合いΔpは、用いる光の運動量「h/λ」に

  •    レンズの直径と、
  •    物体とレンズの縁までの距離

との比をかけたもの、

Δp = h/λ ✖️ (レンズの直径 ➗ 物体とレンズの縁までの距離)→②式

になる。ちなみに、h(定数)/ λ(波長)は、運動量を表します。関連記事↓

photon

①式のΔxと②式のΔpを掛け合わせると

P-137

そうすると、レンズの直径とか、レンズと物体との距離などという、使用する顕微鏡独特の数値は消え去り、しかとλも消去されて簡単に、      

     Δx・Δp = h

となる。この関係式が、ハイゼンベルグ不確定性原理である。

 

アレレ、確かに顕微鏡の影響は排除されました 

顕微鏡の影響がないとなると、不確定性原理は、そもそもの性格なんですね。位置と速度の正確な測定は、器具のクオリティーの問題ではないのですね。まぁ、正直、運動量のところは、なんとなく、数式にしてやられた感じがして、まだ、モヤモヤはしています💦

 

また、次回。

 

# 不確定性原理

# ハイゼンベルグ 

# 顕微鏡

 

【不確定性原理①】全てが不完全で不確定性💦あえて言えば映画マトリックスの世界観を地で行く突破感💦

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

突然ですが

などの言葉を聞いたことがあります。

しかし、素朴に思うんです。不完全性とか、不確定性といった瞬間に物理の役割を放棄している気がして💦しかも、そんなものを「定理」や「原理」にまで格上げ?にしていいものなのか?!というのが第一印象です。

もちろん、不完全性や不確定性は実在するものでしょう。ブルーバックスの他の書籍でも、しょっちゅう目にします。しかし、そんな不確実性や不確定性があったとしても、こんなに高らかに宣言するのではなく、もっと、おずおずと、申し訳なさそうに共有してほしいもの💦

不完全性定理 - 理学のキーワード - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

天文学辞典 » 不確定性原理

ある本によれば、量子論のコアは

  •   観測問題(普段?は波の性質をもつ物質だが、観測すると波束がぎゅっと縮んで粒子になる、という見方)
  •   不確定性原理

の二つらしいので、無碍にもできません💦そんなこんなで、不確定性も不確実性も、とても怪しげですが、今回は、不確定性のほうを取り上げます。 

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進んでも退いても曖昧な世界。まさに、映画マトリックス。リローデッド↓。こんな時、映像はイメージを増幅させてくれる、シュアなツール😊

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【目次】

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冒頭の、星飛雄馬が長い

星飛雄馬とは、スポーツ根性ものの漫画「巨人の星」の主人公。大人気だったらしいです。

出典はアマゾンさん。

不確定性原理」という、とっつきにくいトピックゆえでしょうが、最初は、入りやすい漫画かはスタートします。

筆者の方がこの漫画のファンなのでしょうか、30頁ほど、延々と星飛雄馬をめぐる話が続きます。

おそらくは、不確定性原理というもの自体がかなり難解なのでしょう(これは、納得)。

そうした難解さを少しでも克服するするために、明確な結論を出すというよりはイメージを醸成することを大事にされているらしく、このテイストは本の全編に通じて一貫しているように思います。

今わかるのは、不確実性原理は難しそうだ、というイメージ。。。。筆者の意図は実現している?!

 

では、何が「不確定」なのか

例えば、水が高いところから低いところに落ちるという動きがあるとします。

ちゃんと観察していれば、観察対象のことは、

P-32

わかるという立場をとる

というのが、一般的なイメージ。え、立場だけなの!?本当に分かっているんじゃないの!?

しかし、現代物理学のメイン分野である、量子力学は、そこから疑うようです。物質が粒子(言ってみれば、原子なんかのツブツブ)から出来ているのですが、人間も、それは同じ。

従って、人間が「観察」すると、観察対象にも影響を及ぼすのだとか。だから、観察対象のことは「完璧には分からない」というのが、基本スタンスらしい。

たしかに、これは「不確定(性)」ですね。でも、これを言い出すと、なにもかも、デタラメという印象受けます💦

 

なにが「不確定(性)」なのか、もう少し具体的に

P-102

位置を決めようとすれば速度があいまいとなり、速度を決めようとすれば位置が不正確になる。

ということは、観察する道具の精度の問題なのかとも思います。なので「不確定(性)」とまでは言い切れないような💦しかし、

 

しかし、私の解釈だと

○電子の位置を知るためには、光をぶつけて測定するらしいです(まぁ、これはなんとなく分かるような気がします。肉眼では見えませんし。光というのは、レーザー光線あたりのことでしょうか)

○強い光をぶつけると、電子が、その影響を受けます。真正面からぶつかると速度は落ちるし、背中にぶつかると速度が増すことになります。なので(位置は分かっても)速度がデタラメになるよう。

○そんな速度への影響を弱めようとして、弱い光を使うと、光の波長が長すぎて今度は位置が特定できないらしい。要は、モノサシを使って(例えば、一番細かい目盛りが、1ミリメートル)10のマイナス9乗センチメートルくらいの半径の原子を計ろうとしても測れないのに、似ているか?!なので(速度はだいたい分かっても)位置がアイマイらしい。

この理屈だけ見ると、ちょうど、いい頃合いのの強さの光があるような気もしますが。。。

 

ベタな終わり方

確かに、なんだか分かったような、分からないような「不確定(性)」な理解度。。。。

 

また、次回。

 

#不確定性原理

#ブルーバックス

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#波と粒子の二重性

#星飛雄馬

【四次元の世界】宇宙的マジカル・ミステリー・ツアーな四次元の世界

こんにちは、カタツムリ系です🐌

最初に。「マジカル・ミステリー・ツアー」とは、ビートルズのアルバム名😊

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「次元が違う」とか、割に身近なワードの【次元」。しかし、次元とは何かと言われれば、さっぱり説明する出来ません。しかも、ここでは「四次元」の解説。「四次元」が分かれば、「超ひも理論」あたりが提唱する「10次元」あたりも、少しはイメージできるかも?!と期待しています。

ブラックホールと同じくらい、四次元も関心をそそります💦

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【目次】

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1次元から3次元までのイメージ醸成

この作品、ここらあたりのイメージを懇切丁寧に、むしろ丁寧過ぎるくらい解説頂いています。私なりに、次のように解釈しています。P-26あたりから。

<前提>

極端に細い一本道か走っていて、その一本道をお互いに反対方向から近づき、正面衝突するようなケースを想定。

<1次元>

1次元の世界は「線」。上下にも左右にも逃げられないので、なすすべもなく、正面衝突

<2次元>

2次元の世界は「面」。左右に動けば、正面衝突は避けられますが、バリケードで塞ぐと、上下には動けないので、正面衝突

<3次元>

3次元の世界は「立体」。左右に動けば、正面衝突は避けられますし、バリケードで塞いでも、上下に動いて正面衝突回避

 

どうですが。なかなか、いい線行っている説明かと。まぁ、簡単に想像できるところですが、筆者の方の脳のキレが感じられます。この箇所、秀逸!!

 

急に正気?に戻ります

P-120

これらの話はどれもが、もし4次元空間があったらとか、もし空間が曲がって言ったらという前提に立った議論である

たしかに、「if」を前提にしたストーリーに、完全にもっていかれてました。しかし、そこはムーチューブの視聴者たる私。すべては「if」から始まるという、意外にも科学者的なスタンスを持っているので、まったく気になりません💦

 

相対性理論によれば、動く物体のなかでは、時間はゆっくり進むというが

P-239

ロケット内の人が見た地球の時計がどうなるかぎ矛盾のみなもとになる(中略)この話ではUターンというものがくせものであり、この操作の間に、ロケットから見た地球上の人間だけが非常に年をとるのである。これは、ロケット🚀が往路から復路にうつるとき、激しく基準系をかえたために生じた現象

ロケットで宇宙に向かっている時は、そのロケットの中では、時間がゆっくり進むらしい。それなら、そのロケットか地球に戻ってきたとき、どうなるの?という思考実験。結論は、一旦、地球に戻ってしまえば、ロケットで宇宙に行ったことは、時間的に、ご破算になるらしい。理由としては、ロケットが向きをかえた時に(物理的には、こんな場合、スピードは同じでも方向が異なるので、加速度も変わると解釈されるよう)、一挙に、ゆっくり進んだ時間が、取り戻されるらしい。

分かったような💦分からないような💦

 

3次元までは分かった気がしますが、もしくはイメージできた気がしますが💦

P-196

たんに三次元空間だけにたよる思考から(言いかえると、単なる幾何学的な概念とだけから)第四次元を見つけようとしても無理である。あるいは、読者諸賢の中には、せっかくの四次元に対する期待が肩透かしをくらって、なにかペテンにかけられたように思う人があるかもしれない

はい。ペテンにかけられたというか、急に迷子になった気がします💦

 

一筋縄ではいかないことは、当然分かってますよね!と

P-197

われわれが自然界を認識する場合にほ、空間の概念とだけでは不完全である。少し極端な言い方をすれば、われわれの見ているものは、空間と時間の両方なのである。われわれを知覚させる客体というものは、空間と時間とを織り交ぜたもの

また、虚数の話。空間と時間をいっぺんに理解するには、虚数の世界にどっぷり浸かる必要あるようです。

 

最後に

マルチ・バースという、宇宙がひとつだけではなく、たくさんあるという理屈の刺激的なことにばかりに囚われてました。しかし、そもそもマルチ・バースも「次元」というトピックとは切っても切れない話。おまけに虚数まで登場。まだまだ奥が深いと言いますか、この底なし沼は、なかなか魅力が衰えません💦

 

また、次回。

 

#四次元の世界

#ムーチューブ

#三上編集長

#量子論

#アインシュタイン

#相対性理論

#ブルーバックス

 

【ペンローズのねじれた四次元③】輪廻する宇宙。ゆがんだ四次元。

こんにちは、カタツムリ系です🐌

前回の記事で、量子論の永遠?のテーマたる

  •   「月は見ていなくも存在する」のか
  •    「月は見ていないときは、それが存在するかどうかを論ずることは意味をなさない」

につき、ペンローズとホーキングの間で意見の相違あることに触れました↓

 

 

その量子論へのアプローチの仕方について、新しい展開😊↓

出典はアマゾンさん。

 

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【目次】

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量子力学は不完全だ(P-135)

え、今更⁉️

P-135

このアインシュタインの信念を受け継いでいるのが、現代数理物理の雄、ロジャー・.ペンローズ卿その人である。いわゆる波束の収縮に関係する「観測問題」は。今でも科学哲学者を巻き込んで論争が続いている

決着はそもそも着いていないし、どうしてそうなるかは説明できないけど、実際に役立っているからいいんじゃないの?という「諦め」という形で「オトナ」の決着がついたものと思ってました。

波束の収縮というのは、物体は観測者が見るまでは、波の形をしている(=いろんな可能性が束ようにたくさんある。確率的に存在する、くらいの意味か)のだけれど、観測者が見た瞬間にぎゅっと縮まって、形のはっきりした粒子として見えるという、改めて向き合うの、割には子供騙し的にも感じられるロジック💦

でも、こんな見方も仕方がない?面もあります。なぜなら

P-137

観測とは見ることであり、見るためには光が必要だということだ。光というのは、物理学では「光子」とよんでいるが、やはり、電子のように小さな粒なのだ。だから、電子を観測するために光を当てるというのは、要するに、小さな電子に小さな光子を衝突させて、跳ね返ってきた光子をフィルムがとらえるのである

このメカニズムは結構分かっているようで、分かっていないイメージあります。その意味ではとっても、有り難いご説明に思えます💦さらに、

P-138

電子は、あまりにも軽くて、まさに吹けば飛ぶような状態なのだ。だから、勢いよく光子が飛んできてぷつかれば、その衝撃で、電子はあらぬ方向に吹っ飛ばされてしまう(中略)「観測」に使った光子が原因で、観測されていた物体(電子)の位置が変わってしまう(中略)このように、観測によって、観測されていたものの状態がみだれるのが、量子論の特徴

とは言え、何だかんだ言って、ペンローズと言えども、この波束の収縮ロジックを封じ込めるまでには至っていない様子。

P-186

ニュアンスとしては、「確かに実用上は困らないが、でも、真理の追究とは程遠い」というようなネガティブな感じの物言いだ

現代では、あまり受けの良くなさそうな反応ですね💦

 

ペンローズの提唱する「共形循環宇宙論

なんだか、よくわからないので、部分部分をつまみ食いします💦

P-264を編集

  •  共形→形を保ちながら全体のスケールだけを変えるような数学的な操作。言い換えると(角度」はそのままで、大きさを変えるもの。相似。
  •  循環→言葉通り。同じことが繰り返されるという意味。イメージとしては、宗教や哲学でよく遭遇する輪廻転生に近いかもしれない。ただし、個々の生命や心が循環するのではなく、宇宙そのものが循環する

突飛です💦実際、ペンローズ自身も

P-265

自身の宇宙論を「とんでもない」(outrageous)とよんでいる

とか💦

 

歪んだ四次元

なんか、ひも理論あたりで「十一次元」なんて話も聞きます。多元的世界解釈と関連はしているのでしょうが、どうやら、より「数学的な」ものらしいです。飽くまで「らしい」のレベですが💦

P-239

ペンローズは、一貫して四次元が特別であることを主張してきた

ここから、極端に数学的なアプローチになるので、話しをかなり端折ります💦

数学で微分ってありますよね。要は、極小のレベルまでカバーして、変化の「割合」をみるアレ。どれくらい「なめらかに」変化をしているかをみるツール。そんな「なめらかさの基準」(=微分構造と呼ぶらしい)ですが

P-259

四次元には無数の微分構造が存在する(中略)面白いことに、四次元以外の次元では、微分構造はひとつしかない

なんだか凄い話になってきました💦たしかに、いろんな意味で「ゆがんだ」感が出ています💦

 

最後に

一旦読み終わると、あまりの内容の充実度のせいか、はて?何が書いてあったっけ?という気持ちにも近い脱力感💦社会人になりたての頃、読みつけない日本経済新聞読了時の感想とそっくり。しかし、歩みは遅いとはいえ、かなりエキサイティングなトピックを提供してくれるストーリーテラーたるペンローズさん!これからも注目予定です😊

 

また、次回。

 

#ペンローズのねじれた四次元

#ホーキング

#ノーベル賞

【ペンローズのねじれた四次元②】祝🎉ノーベル賞。ホーキングとブラックホールの登場

こんにちは、カタツムリ系です🐌

いきなり、そのI.Qの高さを素人にも伝えることのできる(もしくは、I.Qの高さが漏れ出てしまう💦)ペンローズさん。難解と思われている相対性理論量子論も、彼にとっては、単なるステップにしか過ぎないように見えます。そんな新しい世界を見せてくれるペンローズさん。ペンローズさんご本人の著書ではないけれど(まぁ、そんなのは、難しすぎる恐れもありますし💦)どんどん本書↓を進めます😊

出典はアマゾンさん。

 

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【目次】

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特異点の話し

 

この特異点というトピックはよく目にします。とりあえず、ゼロ以外の数字ならゼロで割ると(高校までだと、そんな計算は成り立たないといって却下されそうですが)無限大になりますが、そんなポイントを指すのだとか。さらに特異点の特徴を見てみると

P-102

特異点というのは、簡単に言うと、温度無限大、圧力無限大、大きさゼロの地点のこと

なんか、言葉はあっても、実体がちっともイメージできません💦

P-102

特異点は恐ろしい場所だ。なせなら、そこに足を踏み込んだ人間は、無限大の温度に焼かれ、無限大の圧力に押し潰され、それどころか分子も分解して、原子さえも分解して、単なるエネルギーの塊と化すからである

なんたはなく、その終末的ニュアンスから、北斗の拳に出てくる世紀末的な世界💦もちろん、北斗の拳の世界でも、温度も圧力も無限大までにはなつていませんが💦

ペンローズさんも、この特異点で大きな発見をしたらしい。

P-101

特異点定理=一般相対性理論には一般的に特異点が存在する

そんな数式の答えが無限大になるようなものは、使い勝手悪そうですが💦

P-102

一般相対論では、空間か曲がっていることと質量か存在することは同じである。太陽は重いから、太陽のある場所は凹んでいる。その曲がり方のことを「曲率」というわけだが、特異点は重すぎて、その曲率が無限大のような点のことをいうのである。

曲率が無限大?もう、日本語として成立してなさそう💦もしくは、ペンローズさんに日本語な追いついていない⁉️

しかし、急に?ちゃんとした?事を言いはじめるペンローズさん。

P-102

確かに、ビッグバン宇宙の初めや、ブラックホールの真ん中には、特異点が存在する。だが、それは、均一で等方という宇宙論の仮定や、完全な球形というブラックホールの仮定が、あまりに人工的すぎるから、たまたま生じた数学的な幻想に違いない。

なんと!特異点なんて「数学的な幻想」と言い切ってます。楽しくないですか?理由は言えませんが、なんか賛成したい気分😊さらに続けます。

P-103

実在する物理世界は、完全に均一で等方的ではないし、星が潰れてブラックホールになる場合も、完全な球形ではありえないから、実際には特異点はしようじないであろう

あれ!急に地に足のついたかのようなコメント。月刊ムー愛好家ですから、エッジの効いたコメントは歓迎ですが、あまりに地に足のついたロジックには、物足りなさを感じるもの。しかし、このペンローズさんには、静かな説得力が💦しかも天才同士は分かり合えるのか、

P-105

ホーキングは、ペンローズの一般的な定理を、宇宙論という特定の分野に当てはめてみた。そして、宇宙が透明になる前の状況を計算して、宇宙の始まりにおいて特異点が存在する、という結論に達した。

これを一言で表すと

P-105

宇宙には始まりがあった、ということ。これは哲学界にも大きなインパクトを与えた

あれ、ビッグバンは既に受け入れられているのに、宇宙の始まりは、そんなに新鮮なことなの?もしかして、ビッグバンと宇宙の始まりは別⁉️みんな、知ってました⁉️

ちなみに、「宇宙が透明になる」というのは、新しい発見ではなく、ビッグバン直後は、無数の粒子が恐ろしい温度とスピードでぶつかりあっていたのですが、それが収まって見通しな良くなった時期のことを言っているらしい。

P-106

「だから、今の宇宙は冷たいから透明です」

「宇宙はいつごろ透明になったの?」

「だいたい宇宙が誕生してからやく38万年経ったころ」

という引用からもわかる通り「宇宙の晴れ上がり」までのことを指しているようです。

 

ペンローズとホーキングの不一致点

量子論の永遠?のテーマたる

  •   「月は見ていなくも存在する」のか
  •    「月は見ていないときは、それが存在するかどうかを論ずることは意味をなさない」

では対立。これは、量子論への見方も含めた結構大きな対立点らしいので、次の記事で😊

 

また、次回。

 

#ペンローズのねじれた四次元

#北斗の拳

#ホーキング

#ノーベル賞

[ペンローズのねじれた四次元①】本年度ノーベル賞😊一言で言うと、またまた、天才現る‼️ペンローズという存在。

こんにちは、カタツムリ系です🐌

本書が対象にしているペンローズという物理学者は、なかなかエッジが効いた方のよう。しかし、何か危ない奇行をやからしたとか、何か珍しい特徴があるわけではなく、純粋にアカデミックな分野での、先鋭さだとか。なので、伝説になるような逸話はないようです。あえて言えば

P-11

ペンローズは意識について論じる不可思議な学者だ

と言われるくらい💦ほっといてくれ、という感じですが💦

また、アンディーウォーホールのコラージュで有名なアインシュタインのようなポップさは、ありません。    

https://www.artpedia.jp/andy-warhol/

とにかく、アカデミックには、かなり面白い方ということなので、とりあえず本書を↓

出典はアマゾンさん。

 

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【目次】

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本筋とは、ちょっとズレますが、印象的なパートを

本書は、ペンローズ相対性理論量子論に関する内容らしいのですが、まずは、重力関連の印象的な情報の共有を。

P-11

相対論的量子力学の方程式的なさで有名なディラックは、「重力定数が年々弱くなる」という巨大数仮説を提唱して物議をかもした

そう言えば、月刊ムーの三上編集長もそんな話題に触れておられました。例えば、現在では、アフリカ象か最大の生き物で7トンくらいの体重。一方、恐竜🦕は、最大級だと100トンもあり、アフリカ象の14頭分。そんな大きな身体で動き回り、敵から逃げ、獲物を捕まえるために敏捷な動きはどうやって実現したのか?と。答えは「重力」がもっと弱かったからだ、と。印象的😊

 

相対性理論の時間も縮めば、空間も縮むというトピックに関して

P-29

相対性理論では、動いている物体は縮んで見える?否!

あれ?せっかく、この不可思議な現象に慣れてきたところなのに、また別の見方が?!

P-29

ローレンツ変換で概念的に物体が縮むのは視線方向なので、物体実際の見え方には影響しない。

確かに、目の前を右から左に飛んで行く物体は縮むのだが、物体の頭とお尻から私の目に届く光は、同時に発せられたものではない

なるほど。縮むかどうかは、物体の頭とお尻を同時に見えて初めてわかること。厳密には、頭を見るタイミング(=物体の頭から発せられた光が目に到着するタイミング)と、お尻を見るタイミング(=物体のお尻から発せられた光が目に到着するタイミング)は違います。

P-69

見えるということは、物体から発せられた光が目に到着すること

頭とお尻を見るタイミングが違えば、そもそも比較できないですよね。なんとも賢い視点💦この視点はペンローズさん発なのだとか。

 

またまた相対性理論パラドックスっぽい話題😊

P-61

太郎と次郎が相対速度vでお互いに遠ざかっているとしよう。この場合、特殊相対論によれば、「動く物体は√1-(v/c)^2倍に縮む」のだが、いったい、どっちが縮むというのだ?

たしかに

  •   太郎から見れば次郎が縮む
  •   次郎から見れば太郎が縮む

のです。でも、こんなことをしていると、二人ともお互いにどんどん縮んで、無限循環的に、しまいには無くなってしまいそう💦その答えとしては

P-62

こういった無限の循環は起こらない。なせな、太郎に対して次郎がちじむのはあ、あくまでも太郎の視点からの話なのであって、その太郎の視点から見ているかぎりは、太郎自身は縮むことはないからだ

例の浦島太郎問題を思いだしますね。双子の兄弟がいて、兄が光速に近いスピードでロケットに乗って移動する前提。すると地球にいる弟から見れば、ロケットの中の時間はゆっくり動くので、兄が地球に戻った時には、兄弟で、年齢が逆転しているのでは?というパラドックス。このパラドックスは「同一慣性系」にある時だけに成立するらしく(=特殊相対性理論の世界)、このロケットのように加速したりすると、急に成り立たなくなるのだとか💦💦💦

P-95

宇宙全体が大きな一つの慣性系になっていたら、超光速はありえないけど、たくさんの慣性系からなるなら、その慣性系どうしは超光速で遠ざかってもいい

 

最後に

まぁ、相対性理論量子論に関する限り、自分の知らないことの連続なので、どの人の理論が素晴らしくて、どの人のロジックはおかしいだなどと判断することはまるでできません💦それでも、このペンローズさんのI.Qの高さは、半端ない感じが、瞬時に伝わるのは、本書の筆者の力量だけではないような気がします。また、ペンローズさんの本をいくつか読むことになりそう💦

 

また、次回。

 

#ペンローズのねじれた四次元

#アインシュタイン

#アンディ・ウォーホール

#ノーベル賞

【場とはなんだろう】無限次元が真で、目の前の世界が仮想。世の中がムーに追いついてきたのか💦

こんにちは、カタツムリ系です🐌

この「場」というコンセプト。

  •    磁場
  •    電場
  •    重力場
  •    量子場

などなど、普段は姿を明確には見せないくせに、突然現れる「場」。表面的には、エネルギー保存の法則を無視するかのように、突然、エネルギーか発生させます。ハリーポッター に出てくるホグワーツ城のような存在。

とはいえ、そんなルール違反の存在でない理由は聞いたことがあります。エネルギー保存の法則との関係で言えば

  •    電磁気などは。もともと存在するエネルギー↓
  •    それは、特定の場合=「場」が現れた時だけ発揮される↓
  •    だから、エネルギーが増減したわけではない↓
  •    だからエネルギー保存の法則には反してない

と、いう説明を目にしたことがあります。

また、個々の「場」について個別に説明してくれる本はありましたが、なんと、本書↓は、「場」を包括的に解説してくれるらしい。読むしかありません💦

「場」とはなんだろう―なにもないのに波が伝わる不思議 (ブルーバックス)

「場」とはなんだろう―なにもないのに波が伝わる不思議 (ブルーバックス)

 

出典はアマゾンさん。

 

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【目次】

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「場」というのは、アイデア

とにかく、何かが伝わるというのなら

  •    「伝える手段もしくは仲立ちとなるモノ」と  
  •    「伝わるモノ・コト」

が必要なようです。

P-13

地震には地殻があるし、海の波には水などの分子があるし、音波には空気の分子がある。

しかし、電磁波をつたえると思われていた媒質、すなわちエーテルというものが存在しないことが分かったとか。伝える「手段」や「仲立ち」がないという、危機的な?状況をなんとかしたのが

P-13

それが「場」というアイディアの真骨頂なのです。

また、ですか💦如何にも立派なものを発明・発見したかのような物言いですが、これも、説明できないことは宇宙人のせいにする、ムー的解釈にしか思えません💦物理はこういうのの、連続ですね💦

センターポジションは「モノ」→「コト」へ

しかし、今回、対象になっているのは、他ならぬ「電磁波」。光も含みますし、物理業界での存在感の大きさも、重力に並んで最右翼。いい加減な?対症療法的なアプローチでは、いろいろ不都合がでそうです。ここで、かなり重要な視点の転換か行われたようですね。

P-50

電荷という「モノ」ではなく、場という「コト」が物理学の基礎

物質というプレイヤーは、その重要性から、原子などの小さい単位に分解され、究極まで、その姿を探求されてきました。メインプレイヤーゆえでしょう。しかし、今では、個々のプレイヤーが主役ではなく、プレイヤーが活動している舞台(=場)が、主役になったのですね。

そう言えば、宇宙自体も、空っぽで、星や光や重力というメインプレイヤーが活動をする舞台でしかなかったもの。しかし、重力波発見以来、メリハリをもつ存在であると認識され、宇宙という舞台自体が、中央に躍り出てきたのと似ていますね。

 

「場」を構成する「軸」は無限にある?!

P-81

量子力学にはいろいろな定式化があるが、もっとも一般的なものは、波動関数を使う方法だ。この波動関数は、マクスウェルの方程式に出てくる電場や磁場なように実際に3次元空間を伝わる波ではない。ちょっとびっくりしてしまうが、量子力学に登場する波動関数Ψ(プサイ)は、実は、無限次元の空間に存在する

理論物理学者や数学者は、思考の自由度を確保するためか「無限次元のヒルベルト空間」というものを考えるとか。要は、x軸・y軸・z軸以外に無数にたくさんの軸がある空間のこと。 従って

P-85

量子力学的世界の近似としてニュートン力学の世界があらわれて、われわれはそれを見て、「俺たちは3次元空間に三住んでいる」などというのだ。無次元の抽象的なヒルベルト空間の軸である波動関数Ψ(プサイ)のほうが現実なのであって、目の前の世界のほうが仮想

 

筆者も適当なことは言っていないにせよ、エスカレート気味なことは自戒💦しかし。。。

P-228

だんだんと話がSFっぽくなってきた。最近の数理物理学は、いい意味で、SF化しつつある(中略)フィクションとノンフィクションの境目がぼやけている、ということなのかもしれない。

いいじゃないですか。ついに、世の中が、ムーに追いついてきたと言えましょう💦

 

また、次回。

 

#場とはなんだろう

#波動関数

#ヒルベルト空間

#ムー