こんにちは、カタツムリ系です🐌
大急ぎの宇宙の一生ツアー。そして、ぎゅっと詰まった解説。ベストセラーになるわけです😊そして、サイエンスに真摯であれば真摯であるほど、熱くなり、炎上も増えたよう。疲れる毎日でしょうが、本書↓の筆者、ローレンス・クラウス博士は、真の科学者であり、そんな科学の徒の、ある種の宿命かもしれません💦
出典はアマゾンさん。
ちなみに「マジカルミステリーツアー」とは、ちょっとサイケデリックなテイストが楽しいビートルズのアルバム名↓
【社会】サイケデリック・ムーブメント - Subculturepedia / わかる、サブカルチャーの百科事典
このシリーズの最終版です↓
今後、宇宙を統一的に説明できるのは「ひも理論」でないとすると
いまだ実現していない量子重力論のことを指しているようです。その先駆けで、最近亡くなられたスティーブン・ホーキング博士が提示されたのが、次の二点。
P-240
一、量子重力においては、宇宙は無から自発的に生じることが可能であるばかりか、むしろ、たえず生じていること。無から自発的に生じた宇宙は空っぽである必要はなく、重力による負のエネルギーも含めて、全エネルギーがゼロでありさえすればよく、物質と放射が含まれていてもよい
なんと、量子重力は、宇宙が無から生まれても問題なく、どっちかと言えば、そんな宇宙は常に生まれずにはいられない、くらいのニュアンスを感じます。なぜなら「可能であるばかりか、たえず生じている」ので💦
P-241
二、そのメカニズムで生まれた閉じた宇宙が、無限小数の時間よりも長く存在できるためには、インフレーションのようなものが必要になる。結果的に、そのようなシナリオで生じた宇宙の中で、寿命が長いと期待できるものは、今日、ちょうどわれわれの宇宙のように平坦に見える
「無から生じる」という、われわれが有り得ないと思ってしまう宇宙の特徴は、実は「われわれの宇宙で観察されているようなもの」ということを言わんとしているらしいです。
- 「無から生じる宇宙」は↓
- われわれにとって有り得ないどころか↓
- 決して、特殊なものではなく↓
- むしろ、我々の宇宙では一般的
なのだとか。さすがに、ここまでくると、われわれの宇宙の特別感は逆に滲み出てしますね💦
二兆年あとの宇宙
ホーキング博士の言う通り「無から生じた」なんていう、エッジの効いた特徴をもつ宇宙が「われわれの宇宙」みたいなかたちに落ち着くことが多いのなら、今後、どうなるのかも教えて欲しいもの。もちろん、未完成の「量子重力論」の完成を待つことになるのでしょうが、それでも、ある程度の見通しはあるのだとか。しかも、二兆年先💦そもそも、二兆年あとも予測できるのが不思議💦
P-161
二兆年後には銀河系以外は見えなくなる。宇宙がこのまま膨張し続けると、二兆年後にはすべての天体が遠ざかり姿を消す。ビッグバンの手がかりも消えるだろう。われわれは宇宙を観測できる貴重な時代を生きているのである。
これまでの過激な?ロジックの展開からすれば、宇宙は別の形に生まれ変わったり、劇的な突然な消失くらいするのかと思ってましたが、二兆年という単位の大きさはともかく、割に地味な予測ですね💦
あと、印象に残るのは「宇宙を観測できる」こと自体がレアだという指摘。これは、サイエンスを愛している人の、心の言葉ですね。とは言え、もう、二兆年後には、宇宙論は不要なものになっていそうですね。なぜなら、そんな宇宙は、ただだた
P-254
陰鬱な未来になりそうだ。天は冷え切って、暗黒で空っぽな世界になるだろう。しかし実は、見通しはいっそう暗い(中略)そのような宇宙では、いかなる文明もエネルギーが枯渇して、いずれは消滅せざるをえない
からです。そして、そんな未来が、近くに迫っているわけなので。
私なりの要約
筆者ローレンス・クラウス博士の
- メディア上のエネルギッシュさ
- 本書に掲載された写真の快活さ
- ディスカッション時の炎上系的存在
- 生き生きしたロジック
は確認されるものの、
内容的には、
- とにかく、「無」から宇宙は生じていて
- マルチ・バースの存在は当然
- 宇宙の統一的な解説は、量子重力論を待つ必要あるが
- 二兆年後には、陰鬱な宇宙が到来する
という、割に暗い論調。お経に近い印象。「色即是空」とは、こういう状態をさすのかもしれませんね。100%推測ですが💦
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