カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

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【量子論を楽しむ本】量子論NAVER的まとめ。ニュートン的な美しい世界観の限界と自然の曖昧さがもたらす、アインシュタインの苦痛。

こんにちは、カタツムリ系です🐌

またまた、大御所の佐藤勝彦博士の著作。色々読み比べると、よく分かりますが、この方の著作はたしかに手強いです。だけど、同時に、確実に面白い😊文章力というのもあるでしょうが、発想の柔軟さと、サイエンスに対する真摯さが、とても印象的で、そんなところが面白さを下支えしているのかも。

出典はアマゾンさん。

ちなみに、この記事↓で扱った「相対性理論量子論」と同じ作者。

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【目次】

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🕵️‍♂️「No.〜」に続く数字は、kindleでのページ数です。

 

念のため、ニュートン力学の限界点をおさらい

No.5

地球が太陽の周囲を回る公転運動や 、ロケット ・飛行機 ・自動車などのマクロの物体の運動は 、ニュ ートンが作った古典力学で計算し 、結果の予言ができる 。しかし分子や原子 、素粒子のような小さな世界では 、ニュートン古典力学は使えないのである 。

この表現を見ると、我々が普通に生活している分には、ニュートンに代表される古典力学で十分のように思えますし、だいたい合っているようです。とは言え、レーザーとか半導体などでは、量子論が活躍しているようなので、ITへの依存が進めば進むほど、量子論どっぷりになっていくようです💦

No.12

半導体の中で役立っているだけでなく、遺伝子やDNAの構造を決めているのも量子論だし、原子炉の中でエネルギ ーを発生させている核分裂反応や、太陽の中でエネルギ ーを生み出している核融合反応も量子論に従って起こっているのである 。

やっぱり、もう、量子論どっぷり浸かってます😊

 

自然界の曖昧さをおさらい

No.306

観測していないときの電子は 「こっちにもいるがあっちにもいる 」とか 、物質は常にあいまいな位置と速度を持つとか 、未来は厳密なルールによってただ一つに決まっているわけではなく、サイコロを振って決まるような確率的なものである(中略)でも、これが量子論によって明らかになった自然の真の姿なのです 。

サイコロを振ると言うと、バクチっぽい印象もありますが、ニュートンアインシュタインのように、自然の綺麗な法則にきっちり従っているのが信条の人たちには、単に曖昧というよりは、バクチに似た、なにか不純?なものを感じたのかもしれません。しかし、こうしたアインシュタイン量子論への頑なな嫌悪感は、少し過剰?なイメージさえあります。とは言え、リアルタイムで状況を知らない人間が後出しジャンケン的に、こんなことを言ういうのは、きっとアンフェアなのでしょう。

 

自然の曖昧さを深掘り

サイコロの例は、モノのそもそもの性質、すなわち、予めキチンと決まっていることなどなく、確率的にしか決まらないことを、指しています。曖昧と言えば、あまりに曖昧💦

他にも曖昧さの例を出すと、実験で観測しようとすると、位置が決まるとスピードが分からず、スピードを把握しようとすると位置が曖昧になるとのこと。このことを表した方程式もあるのですが(シュレディンガー方程式など)、まだまだ、馴染めません💦

No.1736

不確定性原理は 、電子などミクロの物質の位置と運動量が同時に確定できないことを示しました 。間違わないでほしいのは 、位置と運動量を同時に 「誤差なく測定することはできない 」のではないという点です 。測定の精度の問題ではなく 、ミクロの物質の性質として 、ある時刻における物質の位置と運動量はただ一つに決まっていない 、つまり物質は常にあいまいな位置や運動量を持つと言っているのです 。これは私たちがそれまで持っていた物質観や自然観を根底から覆す事実です

そう、観測結果がイマイチ、ピリッととしないのは、観測技術の問題でなく、そもそも、ピリッとしないことが、自然の根本的な性質のようです。

 

アインシュタインは、相対性理論ノーベル賞を受賞したのではないのです

アインシュタインが活躍した頃のドイツ🇩🇪は、ナチスが猛威を奮っており、ユダヤ人のアインシュタインは肩身が狭かったよう。しかも、相対性理論が一人歩きして有名になり「ユダヤ物理学」みたいな、今、耳にすると、めちゃくちゃですが、そんなこんなで、敢えて相対性理論が目立たないようにしたと聞いたことあります。 

ノーベル賞受賞理由は「光電効果」の発見です。光は「ナミ(波)」と思われていたのですが、「ツブ(粒)」と捉えることで、以下の現象を解決したとか。

No.692

①当てる電磁波の波長が短いほど 、飛び出す電子のエネルギーが大きい 、つまり電子が勢いよく飛び出す 。電磁波の波長が長くなると 、飛び出す電子のエネルギーが小さくなり 、やがて電子が飛び出さなくなる 。

②当てる電磁波の振幅を変えても 、飛び出す電子のエネルギ ーには影響を与えない 。ただし 、振幅が大きくなると、飛び出す電子の個数が増える

コンビニ入店時に、自動トアが開閉しますが、この理屈を応用しているのだとか。なんど見ても、あんまり、よく分からないのですよ。。。

 

ポピュラーサイエンス本は楽しい

難しい内容を噛み砕いて説明してくれる、ポピュラーサイエンス。その恩恵をかなり享受している私です。なかなか、やめられません💦

 

また、次回。

 

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