カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

映画・本・動画といったエンタメのレビューを友人に語りかけるように書きためています。映画は、おすすめポイントと大好きなカットに焦点。本や動画でポピュラーサイエンスやオカルトをエンタメとしてカバーしているのも特徴。

【これが物理学だ!①】サイエンス・モンスター。人生を謳歌するMIT名物教授のラストにしてベストの講義。まずは宇宙の速度から。

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

アメリカの物理系で、名物教授といえば、取りも直さず、ファインマン博士の名前が上がります↓

ただし、講義自体の中身自体は共有される時代でもありませんでした。

一方、ここでは、積極的に講義内容の公開がなされています。ファインマン博士はノーベル賞を始めとして、研究内容で有名な方ですが、ここでは教育(講義)のスペシャリストの登場。アメリカ・MIT(マサチューセッツ工科大学)の、伝説的な物理学の教官・ウォルター・ルーウィン博士の講義録。

マサチューセッツ工科大学(マサチューセッツこうかだいがく)とは - コトバンク

なんどか記事にもしたことがあるCaltechカリフォルニア工科大学)のファィンマン博士同様、謎と知識を心から、そして無邪気な子供のように愛することのできる学者像が浮かびます。古き良き博士たち😊

カリフォルニア工科大学(カリフォルニアこうかだいがく)とは - コトバンク

これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義

これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義

 

出典はアマゾンさん。

 

 

 

宇宙の速度制限と、宇宙の膨張具合

P-46

“観測可能な宇宙”の端は、地球から見て全方角とも470億年の距離にある。宇宙空間が拡大しているため、遠方に存在するいくつもの銀河は今、地球から光よりも遠いスピードで遠ざかっている

あれれ、大事なルールが無視されているのでは💦

P-46

この話を聞いて、衝撃を受けたり、あるいはそんなはずがないと首を横に振ったりしたあなたは、アインシュタイン特殊相対性理論で唱えた、光より速いものはないという説を頭に入って植えつけられて育ってきたのだろう

「植えつけられた」なんて、なんだか、間違った考えを洗脳されたかのようですが

P-47

同じアインシュタイン一般相対性理論によれば、宇宙空間そのものが拡大しているとき、銀河間の速度に限界はない

 これは、驚き!類書を読んでも、宇宙が光速を超えて膨張しているという言及はありました。光速という宇宙の速度制限との関係をはっきり説明してくれるものは無かったように記憶していますが、ここでは、はっきり、アインシュタイン自身が、確認しているということを初めて知るに至りました。なんか、お得感😊

 

物理学を通した人生賛歌

そして、また筆者の喜びの雄叫びが轟きます。

P-47

科学者が目下、宇宙論ーー全宇宙の起源と進化を研究する学門ーーの黄金時代を生きていると自賛するのは、もっともな理由があってのことなのだ

しかも、そんな喜びを独り占めするのではなく

P-48

学生たちが世の中を違う角度からみる助けとなるよう、わたしは全力を尽くしてきた。今まで彼らの頭に浮かんだこともなかった疑問を突きつけ、今まで見たこともなかった方法で虹を見せ、こまごました数値や数式より、物理学の妙なる美そのものに焦点を合わせてきた。

そして、本書の狙いと絡めて、高々と宣言されています。

P-48

われらが世界の仕組みと、その度肝を抜く優雅さ、そして美しさを照らし出す物理学の真髄に、あなたが開眼するきっかけとなるように

 

MITによる名物授業のインターネットでの公開

「For the Allure of Physics」(物理学の魅力に向けて)という大胆なアカウント名があります。そのアカウントでは、筆者のウォルター・ルーウィン博士の最期の授業と銘打って、「For The Love of Physics」(物理学への愛に向けて)という、本書の原題と同じタイトルで授業風景が提供されています↓ちょっと、訛った(彼の出身地のオランダ訛り?!)朴訥とし、かつ情熱的な講義ぶり。そして、自らま実験素材の一部となる姿が垣間見れます。

 

また、次回

 

#これが物理学だ!

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#一般相対性理論

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