カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

映画・本・動画といったエンタメのレビューを友人に語りかけるように書きためています。映画は、おすすめポイントと大好きなカットに焦点。本や動画でポピュラーサイエンスやオカルトをエンタメとしてカバーしているのも特徴。

【ホーキング、ブラックホールを語る①】イメージ向上気味のブラックホール💦ここでは、荒々しいまでの実態を活写。BBC放送の書籍化。

こんにちは、カタツムリ系です🐌

昨年亡くなられた、車椅子のホーキング博士アインシュタイン同様、やたら有名ではあるものの、誰も、彼らが何をしているか、何をしてきたかについては、あんまり知らないでしょう。そういう私も最近、ちょっとずつ、知り始めたばかり💦

アインシュタインも多少は一般読者向けの本も書いてるようですが↓、概ねは専門家向け。

物理学はいかに創られたか〈上,下巻〉―初期の観念から相対性理論及び量子論への思想の発展 (1950年) (岩波新書)

出典はアマゾンさん。

もちろん、アインシュタインの生前には、ポピュラーサイエンスが社会的に要請されなかった時代背景もあるでしよう。一方、このホーキング 博士は、バシバシ、一般読者向けの本を書かれているんですよね。驚き。今回は、英国のNHKたるBBS(ラジオ)で放映された講義を書籍化したもの↓内容は「ブラックホール」。

ホーキング、ブラックホールを語る BBCリース講義 (早川書房)

出典はアマゾンさん。

なお、念のためですが、専門家向けの本も書かれています↓

時空の大域的構造 

出典はアマゾンさん。

しかし、不遜な言い方で申し訳ないのですが、こういう面白い本を書ける方は、例外的なくらい長生きして頂きたい。そして、もっともっと、面白い著作をバシバシ量産して頂けないものかと、ふと思います💦

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【目次】

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アインシュタインも認めなかったブラックホール

そもそも「ブラックホール」とは?

P-15

ブラックホールは(中略)巨大な星が自らの重力で内側につぶれる 

ものということ。かなり突飛ですが、そんな風に思うのは、素人だからでもないようで

P-15

あのアルベルト・アインシュタインでさえ、1939年の論文で、星が重力で崩壊するなんてありえない、いくら物質が圧縮されるといっても限界があり、ある一定の点を超えてまで縮むはずはない

と断言しています。

それにしても、アインシュタインは良きにつけ悪しきにつけ、しょっちゅう、引き合いに出されますね。有名税というところでしょうか。

例の重力波との関わり

百年くらい前にアインシュタインが、その存在を予言した「重力波」。空間がデコボコしているので、そのデコボコ加減を伝えてくれる「さざ波」のようなものらしいのです。

これを2016年に検出できたのは、10億年以上前に起こった二つのブラックホールの衝突が原因だったそうです。

ブラックホールも今や相当有名になり、その一つや二つすぐにでも見られそうなものですが

P-16を編集

ブラックホール」(中略)たとえて言うなら、水が渦を巻いて流れ込んでゆく巨大な排水管が宇宙に存在しているようなものだ。その縁を乗り越えたが最後〜〜この縁(フチ)を「事象の地平面」というのだが〜〜どんなものも二度と戻って来られない。

どんなものでも?!

P-17

ブラックホールはじつに強力で、光さえも吸い込んでしまうため、われわれがブラックホールを実際に見ることはできない

光まで!!ちなみに、最近、ブラックホールを撮影したのなんていう報道にも接したことあります。しかし、あれは、ブラックホールが吸い寄せる、ブラックホール周辺のガスが光を放ち、ブラックホールが「影」のように見える効果のことを言っているようです。要はブラックホールそのものが見えるわけではないということ。

ブラックホールは、もともと、普通の星

P-17

普通の星は、何十億年以上にも及ぶ生涯のほとんどのあいだ、自らの重力に押しつぶされることのないように、熱圧力によって存在を維持します。この熱圧力は、水素をヘリウムに変える核過程によって発生します。

この「核過程」とは、「核融合」のことですね。

しかし、自分の圧力に負けないように、というのも、なかなか想像しにくいところ。我々とて(そういう星とは質量が違い過ぎるとは言え)重力に晒されています。これに耐えられないなんて、筋トレが不足しているみたいなことですか?

P-17(編集者注)

NASAは星(恒星)のことを圧力鍋のようなものと表現している。星の内部で起こる核融合の爆発的な力によって外側に向かう圧力が生じるが、その圧力を抑え込むようにして、逆にあらゆるものを内側に引き寄せる重力が働いている。

ということは、淡々と光っているように見える恒星も、核融合による外向けの力と、重力による内向けの力が拮抗しているのですね💦かなりの迫力に思われます。とは言え、何もないように見える空気も、分子がぶつかり合っているらしいので。自然のありのままの姿のようです💦

 

最後に

ひたすら面白い。どんどん読み進ます😊

 

また、次回。

 

#ホーキング、ブラックホールを語る

#アインシュタイン

#核融合

#恒星

【ムーチューブの、✖️進化系◎深化系新番組】「ムー民倶楽部」。一発目の出し物は「百人一首魔方陣」。B級チック🥴濃いアングラ度🥴

こんにちは、カタツムリ系です。

ナニゲニ、勤勉な「月刊ムー」と「ムーチューブ」の作り手の人たち💦いろんな困難を乗り越え世界の真実を語る」という高い志をもつメディアゆえ、休んでいる暇など無いのかもしれません💦

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【目次】

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ムー作り手の勤勉度具合

月刊ムーは「世界の謎と不思議に挑戦するスーパーミステリーマガジン」という、ただでさえ、手間のかかりそうな内容であることは、このキャッチフレーズからも伺えると思います。さらには、月刊ムーの、あの、毎ページを余すことなく使い切る、ミッチリした誌面感も印象的。

月刊ムー

ムー 2019年 09 月号 [雑誌]

出典はアマゾンさん。

ムーチューブ 

そんな月刊ムーを、一層楽しむための、解説番組として、立ち上げられたムーチューブ 。はたらきもの↓

MUTube(ムー チューブ) - YouTube   

 

ムーでは、プロレス的コンセプトを大事にされています

プロレス的流儀

やや露悪的な、しかし、エンターテイメントという方向性は外さない、わざとらしさを大事にされています。

そう、プロレスです。パワーやスピードの向上には鍛錬を怠らないレスラーの方々。一方で、ロープに投げられたレスラーは、相手がキックしやすいタイミングで、律儀にリング中央に戻ってくるという「お約束」を大事にされています。そんな「儀式的な美しさ」を飽くことなく追求するといった流儀を、ムーでも大事にされています。

例えば

地磁気の逆転」という、如何にもサイエンスかつ壮大なテーマを扱って、地球科学っぽい議論を大真面目に進めた回がありました↓

しかしながら、そういう襟を正したテイストを推し進めつつ、同時に、大ヒット映画「天気の子」の人気に便乗していることを、きちんと確認(暴露?)する律儀さ。そんな「お約束」感を忘れない、初心に忠実なムーの作り手の方々。

(「地磁気の逆転」と「天気(の子)」を、同じカテゴリのテーマと考える、すなわち、便乗しているという説明は、やや苦しいでしょう。しかし、そんな「あがき」感も、ムーの魅力ではあります🥴)

ビジネス的観点

実際、三上編集長のコメントに従えば、プロレス雑誌との併読率高いらしいです。なんか、出来すぎた話に聞こえますが、本当らしい💦

 

ムーでは、B級テイストが好まれます

ダジャレ的オキテ

ダジャレに近い感覚を、それはもう、大事にされています。  

例えば

ムー的用語に、そんな傾向が顕著に現れているのがよく分かると思います。

  • ムー民→月刊ムーの愛好家のこと。もちろん、アニメの「ムーミン」をもじったネーミングであることはよく伝わります。また、ももクロのファンを「モノノフ」と呼ぶにのに似ています。
  • MU Tube(ムーチューブ )YouTubeをもじったネーミング
  • ムーの基礎知識→ムーチューブの前身の番組名。「現代用語の基礎知識」という、広辞苑なんかに比べると、アップデート度の高い用語集の名前を強く意識された感じ💦↓

https://gendaiyougo.jiyu.co.jp/

  • 幽霊部員→ムー民倶楽部の部員の別名。普通、幽霊部員といえば、存在感のないメンバーを想起させます。新規番組を立ち上げ、熱意ある新規メンバーを募りたいタイミングでの、ダジャレ的テイスト💦

  • MIB→ムー民倶楽部のオカルト度、こだわり度、アングラ度を指す言葉。Mu Intelligence Brothersの略だとか。言わずと知れた、メンインブラック(MIB)という映画が思い出されます💦

メン・イン・ブラック (吹替版)

出典はアマゾンさん。

 

そんなB級的、プロレス的魅力の詰まった「ムー民倶楽部」発足。

出演者は、ムーチューブ同様、三上編集長とミーコさん。YouTube上で展開?!

趣旨は、よりコアな、よりアングラな内容を目指すのだとか。具体的には幽霊部員(ムー民倶楽部の視聴者)からの、写真・映像・音楽・レポートなどを紹介されるようです↓

 

最後に

こういった「お遊び」を楽しめるのも、また「オトナ」というものかもしれません🥴💦

 

また、次回。

 

#ムー民倶楽部

#月刊ムー

#ムーチューブ 

#天気の子

#新海誠監督

【ジェイソン・ボーン】孤独で心優しい戦闘マシーンが防戦に次ぐ防戦を強いられます。そして自分探しの旅は終わらない。ややランボー化💦

こんにちは、カタツムリ系です🐌

帰ってきました😊マット・デイモン演じるジェイソン・ボーン

そのジェイソン・ボーンの最終章。救いのないヒーローが帰ってきたことの安心感と、救いのない環境から逃げられぬボーンの人生のゆくえの切なさ。

前回の記事↓

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【目次】

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おすすめポイント

ランボーっぽく、地下格闘技の世界で生計を立てるジェイソン・ボーンのリラックス度合い

     →CIAの秘密暗殺者養成計画の関係者を

        失脚させ、ひそかに生き延びるボーン。

        生き延びても苦しそうな反面、芸は身を

        助ける?のか、卓越した身体能力で、

        少なくとも人を殺めずに生計を立てられる

        ことに、少しはリラックスはしているよ

        うですね。良かった?!ここらあたりは

        骨の髄まで戦士のランボー↓そっくり。

ランボー 最後の戦場 (吹替版)
 

出典はアマゾンさん。

②なにかとボーンを助けてきたニッキーの見た目が変身

    →今までは、ある種、清楚な感じでしたが、

       急に、ロックに。ギャップは、まずまずの

       インパクト💦

③またまたキレキレのCIA局員ヘザー

    →女性。不思議ですねぇ、女性の方が賢い

       役にフィットするのですね。

       第3作「ボーン・アルティメイム」↓の

       パメラ・ランディと異なり、彼女は、信念

       薄めですが、同時にギラギラの野心家。

       この肩に力が入ったところを、後で 

       ボーンにチクリとやられます。

出典はアマゾンさん。

       

トリセツ)

私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」というところを、スナップ・ショット的にピック・アップしていきます。

なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅しないことも💦

作品紹介

ハッキングにより国家のリスクとなる情報にアクセスできた、元・CIA局員ニッキー。彼女はボーンの元を訪れます。

これを察知したCIA局長は二人に執拗に刺客を差し向けます。

CIAは、トレッドストーン作戦、ブラックブライアー作戦、アウトカム作戦に懲りずに、新たな秘密計画を画策しているのでした。

ボーンは、CIA局員で野心家のヘザーと手を組み、その企みを阻止する羽目に陥ります。さらに、ヘザーは、この企みと同時に、ボーンを陥れる機会を待っていました。。。

ジェイソン・ボーン (字幕版)
 

出典はアマゾンさん。

自分探しには、まだ、 大事な側面が隠れていた

事の発端は、秘密暗殺計画トレッドストーン作戦。これには、ボーンは振り回され、最愛のマリーも失うこととなった経験を持ちます。

更には、この計画の立案者は実のボーンの父。ボーンパパはボーンの参加を知って、この計画を阻止しようと意図。しかし、こうした願いは叶わず、逆に殺されることに。この経緯をボーンも知ることに。

なんとまぁ、救いのないストーリー。最愛の女性も父も、国家の秘密暗殺計画に振り回され、そして失います💦

もちろん、常に予定調和を望んでいるわけではないのですが、どこか切ない💦

野心家ヘザーへの、お仕置き

ボーンとの協調行動は成功を収めることに。

しかしボーンを取り込み、CIAに復帰させることも目論んでいた彼女。

それに失敗した時はボーン暗殺も狙う恐ろしい女性。しかし、ボーンと一旦別れた後、車の中で、ボーンが密かに置いていったテープを聞かされることになります。その内容は、彼女が、ボーン暗殺意思を明言するもの💦

ヘザーの生々しい野心とのギャップで、ボーンのスマートな一撃に、ちょっとしたカタルシスが😊

ニッキーの最後のニヤリ

激しい闘争の後、ボーンの生存が脅かされます。

しかし、ニュースから流れる情報に、ボーンの生存を確信するニッキーはニヤリ。

もともと清楚系の女性が、苦難を経た上で、静かにニヤリとする姿は、一見の価値あるほどに、迫力を感じます。

 

また、次回。   

 

#ジェイソン・ボーン

#マット・デイモン

#CIA

#スパイ

【ホーキング、未来を語る】いまだにアインシュタインの相対論は嘘くさいと言う方がいるらしい💦洋梨の形をしている「時間モデル」登場。男前のホーキング博士😊

こんにちは、カタツムリ系です🐌

なんと世界で一千万部売れたという前著「ホーキング、宇宙を語る」。そして

P-7

ロンドン・サンディ・タイムズのベストセラーリストに四年以上のりつづけました。

ホーキング博士は天才なのでしょうし、彼が操る議論が私に理解できないのは多々あることですが、悲しいかな、彼以外の科学者の議論もよく分からないことが多い💦なので、宇宙論において彼がどのくらい凄いかは、厳密には分かり得ないのですが、宇宙の振る舞いの語り手としては、超一級であることは分かります‼️単純にとても面白いので。しかも、こういうエキサイティングさが二作続くことは難しいでしょうし、さらに似たような題材を扱うなら、なおさらのこと。。。。しかし、驚いたことに、「ホーキング、宇宙を語る」に続く、本書↓も強烈に面白い💦

ホーキング、未来を語る (SB文庫)

出典はアマゾンさん。

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【目次】

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アインシュタインは間違っていると主張する人は消えない(2001年当時)

P-24

私はいまだに一週間に二、三通、アインシュタインは間違っていると主張する手紙を受け取ります。それにも関わらず、相対論は現在、科学界で完全に受け入れられています

楽しいですね。私も、本気で相対論は正しいどうか聞かれても、専門家が正しいと言っているので正しいんじゃないですか?くらいの返事しか出来ません。

でも、

  • 光だけ相対速度が適用されず
  • 時空は歪んでいて
  • 質量は巨大なエネルギーに変わる

なんてこと、あんまり嘘くさいと思うのは、まぁ、許せる気もします💦

 

時間は洋梨の形をしている

P-60

一直線でもなければ、グニャグニャ曲がりくねってもいないそうです。

時間の流れは、てっぺんのビッグバンでギュッーと絞られていて、だんだん、時間の経過とともに膨らみ、いわば、洋梨のような形をしたいるそうです。だからなんだ?!という感じもしますが、理論的帰結としては、そんなんだそうです💦

 

ビッグバンの存在の証明で、なぜ夜空が暗いのか説明することができます

P-104に当たり前のように書いてあります。ヒントは

P-104

時間が有限で、宇宙が膨張している(中略)どんな星もビッグバン以後に輝き始めたはずです。

くらいしか与えてくれません。恐らくは

  • 時間が有限、すなわち、時間が無限でないということが大前提。すなわち、アインシュタインが夢見た一様で定常的でないとするなら↓
  • ビッグバンから百億年以上経過し、かつ、膨張しているなら、宇宙はかなり、スカスカ↓
  • 太陽光線から遠ざかった夜だと、空はスカスカであるために、遠くの光も弱い↓ 
  • だから、夜空は暗い

といった流れでしょうか。恐らくはもっと含蓄の深いことが示唆されているのでしょうが、すごくシンプルにしか解釈できません💦ここらあたりも、もう少し、丁寧に説明してくれると嬉しかった💦

 

男前のホーキング博士

P-106

ロシア人のように、宇宙には始まりはなかったと主張するか、宇宙の起源は科学分野ではなく形而上学か宗教に属するものだと主張することで、科学者たちは問題と向き合うことを避けていました(中略)私たちは科学に基づいて宇宙の始まりを理解しようとしなければならないのです。

真っ向勝負😊正論💦これでこそ、ホーキング博士の業績があり、ここで私なんかが、その成果を楽しんでいるわけですが、この神経を使う問題については、そっとしておいてほしいと思った、哲学とか宗教関係者は少なからずいらしたことでしょう💦

 

重力からの脱出速度

例えば野球のボールを真上に投げても、重力で地上に落ちてきます。しかし

P-149

初期の上昇速度が重力の二次脱出速度と呼ばれる臨海値より大きければ、重力は粒子を止めるのに十分ではなく粒子は逃げ切るでしょう

もっと平たく言うと

P-149を編集

重力脱出速度として

地球→秒速約12キロメートル

太陽→秒速約618キロメートル

くらいあれば、宇宙に出られるということ。強烈なスピードですが、これくらいの速度をロケットは出せているということですね。 しかしもっと恐ろしい発想があって

P-150

マイケルは、太陽よりはるかに重い星があるはずであり、光速より速い脱出速度をもつだろうと主張しました。

とにかくギュッーと星が縮んで密度が大きくなると、光でさえ脱出できない状態が起こるのだとか。ブラックホールのことです。では、どのくらい縮むとそうなるかと言えば、恐ろしいことに、計算式があるのだとか。

P-149

R(半径)  = 2G ✖️ M ➗ C(光速)の二乗

割に簡単💦この結果、半径約70万キロメートルの太陽は、半径3キロメートルまで縮むとブラックホール化するそうです。ちなみに、こうした半径を、シュワルツシルド半径と呼ぶのだとか。

 

また、次回。

 

#ホーキング、未来を語る

#アインシュタイン

#シュワルツシルド半径

【眠狂四郎 女地獄】勢力争いに巻き込まれること再び。幸薄い兄弟が犠牲に。孤独で一途な剣士にも死が。眠狂四郎が、独りまた生き延びる。

こんにちは、カタツムリ系です🐌 

「女地獄」。

なんというタイトルでしょう💦最近はあまり耳にしませんが「犯罪の陰に女あり」とか、後ろに引っ込んでいるように見えて、実は鍵を握っているのは女性という見方。しかし、眠狂四郎はもともと

  •     地獄のような格段の剣の使い手で
  •     地獄のような出生の秘密があり
  •     地獄のような敵に囲まれた生活を送り
  •     地獄のような冷たさを示す

男。今更、「地獄」を強調する必要もなさそうですが、とにかく、この「女地獄」の地獄っぷりを確認したいと思います。もちろんカオスでしょう💦ちな見に英語字幕では、この「女地獄」は「Hell is a woman」と。地獄とは女性と。大胆過ぎる翻訳💦

【目次】

  • おすすめポイント
    • ①ニヒルでシニカルな眠狂四郎。しかし、けなげな兄弟には弱い
    • ②テーマ曲
    • ③またまた、藩内の勢力争い
  • 作品紹介  
  • 「女地獄」の度合い 
  • お気に入りセリフ集
  • 最後の大雪の中での殺陣(タテ)
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【佐藤文隆先生の量子論】レジェンド教授の、渾身の講義😊「粒子・波動の二重性」という悩ましい現象を、二重性格の「珍獣扱い」💦

こんにちは、カタツムリ系です🐌

ブルーバックスシリーズでは、何度もお世話になっている佐藤文隆博士の著作。この方の特徴ですが、理系どっぷりというよりは、かなり哲学チックなアプローチをされます。例えば、次の「量子力学イデオロギー」とか↓

そして、もう一つの特徴は、比較的容赦なく数式を盛り込まれること。おかげで、数式に対する理解はかなかな進まないものの、数字アレルギーが微妙に減ってます💦

聞いた話ですが、日本刀の達人的使い手に「どうしたらあなたなのようになれるか?」と質問したところ「日本刀をずっとそばに置いておけ」という回答あったとか。数式も分かる分からないは別として、とりあえず、接点を増やすのは悪くないのかもしれません💦

出典はアマゾンさん。

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【目次】

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量子論はキワモノ扱いもされますが、結構、働き者なのです😊

P-28

この社会の隅々に拡がるテクノロジーが、量子力学の巨体な達成点なのである(中略)量子力学はすでにひと仕事もふた仕事もやり尽くした

P-54

量子力学からのハイテクの爆発(中略)「量子技術」は量子力学をしゃぶり尽くして大成長している。量子コンピュータ、量子インターネットなど、量子状態を操作するテクノロジーの未来までもが語られる

「モノは全て、粒子であり波である」と言ってみたり、波の変化を記述する波動関数は見ることができなくて、そんな波動関数が表す波を「幽霊波」と言われたり。。。。。まるでキワモノ扱いですが、こんな風に、量子力学は汗かいてます。というより、もはや、なくてはならない存在のようです。

 

「幽霊」的量子力学も、急に俗っぽく

P-55

量子力学の不思議は「ボーア・アインシュタイン論争」からいまや、「株式市場のトピックス」へ移行しようとしている

たださえ量子力学が嫌いなアインシュタイン。そして物理的に美意識高い系のアインシュタイン「美意識」なんていうものから、さらに遠いところに行こうとしている量子力学アインシュタインの反感は、またまた爆発しそうですね💦

 

量子力学が決して「幽霊」チックなものではなく、豊かなミクロ新世界の多彩さとさえ言い切れるらしい

P-56

量子力学を学習し始めると、「観測者の登場」なとが腑に落ちず”モヤモヤした”疑問を抱く学生はいつも存在した。そして、その疑問を教員や先輩にぶつけると「黙って、計算しろ!(Shut up and Calculate)」と。

この「黙って、計算しろ!」というのは、よく聞くエピソード。マンハッタン計画にも参加した理論物理学社のファインマン博士の言葉と言われてますが、空が本当にそう言ったかは怪しいらしいです💦

ま、他にも逸話の沢山ある方なので、こんなセリフを口にしても違和感ありませんが💦

ファインマンとは - コトバンク

P-56

「先まで勉強すると」量子力学が拓いた豊かなミクロ新世界の多彩さに圧倒され、入り口で抱いた疑念などは自然に消えていく

「石の上にも三年」的な話なのですね。その時には、ちょっと気の利いたエピソードだったかもしれませんが、とにかく「まとめ」「手順」の説明を細かくリクエストされがちな現代。もう、受けが悪い環境になっているかもしれませんね💦

 

量子力学の要素を「三つ」に絞る快挙

すごくないですか!?ここまで絞れるなんて。感心したので、ちょっとミーハー的に載せておきます。

P-68

 

「粒子」であり、同時に「波」であることへの、ちょっとユニークな感想

P-71

この「粒子・波動二重性」の実験的発見は、テクノロジーが進歩してミクロの世界に分け入ってみたら、二重性格の珍獣がいただけである

「幽霊」とか「珍獣」とか、言いたい放題です💦

 

「情報」が「物理」のメインステージに登場するまで

P-171

古典物理学では「情報」は「物理」から存在論的に峻別されている。「情報」は現実のものでなく(中略)二次的な存在(中略)ただし「情報」を得ることで物理的存在が変わろうとする量子力学はこの柵を取り除くことを要請しており(中略)一挙に「情報」学が全てを飲み込む可能性

量子コンピュータとか、量子テレポーテーションとか。名称は「ムー的」ですが、実体はきちんと地に足がついているようです😊

 

また、次回。

 

#佐藤文隆先生の量子論

#相対性理論

#ボーア

#アインシュタイン

#情報

「ダ・ヴィンチ・コード」続編【天使と悪魔②】カトリック教会総本山と最先端素粒子を人質にとるワールドクラスの犯罪💦

こんにちは、カタツムリ系です🐌

ローマ・カトリック教会の闇の部分に迫る、この「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズ。前回の記事↓に続き、この濃い物語を追います😊

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【目次】

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作品紹介(再掲)

教皇崩御に伴い、次の教皇選出選挙であるコンクラーベが実施されている、ヴァチカンのローマ・カトリック教会

しかし、次期教皇の有力候補である四名の枢機卿ローマ・カトリック教会の上位者)が誘拐され、暗号とともに、脅迫状が届けられます。

この事件の解決に、トム・ハンクス演じるロバート・ラングドン教授に協力が依頼されます。

脅迫状を見たラングドン教授は、科学を信奉してローマ・カトリック教会に迫害されたイルミナティの仕業も疑います。

ローマ・カトリック教会の本拠地であり、信仰の象徴でもある、システィーナ礼拝堂を爆破するに十分なエネルギーを蓄える「反物質」を手に入れた犯人との、ラングドン教授との知恵比べ。しかも、手掛かりとして、ラファエロガリレオ、ベルニーニなど、深い歴史をもつヴァチカンならではの、華やかなネームが連続します。

天使と悪魔 (吹替版)

出典はアマゾンさん。

 

トリセツ)

私こと、カタツムリ系的に「ここだ!」というところを、スナップ・ショット的にピック・アップしていきます。

なので、必ずしも、全体を丁寧に網羅しないことも💦

 

事件解決の手がかりの華やかさ

普通はダイイングメッセージの書かれたハンカチとか、血文字とかです。しかし、ここでは、

など、錚々たるネームの連続。一粒で二度美味しいパターンです😊

 

ヴァチカンを人質にした脅迫と謎比べ。事件の質的重要さは、ワールドクラス💦

犯人は、教皇選挙コンクラーベの最中に、その重要候補の枢機卿と呼ばれるローマ・カトリック教会の上位者を四名誘拐します。さらには、CERNという世界的な素粒子研究所で獲得された「反物質」まで手に入れます。これでローマ・カトリック教会の建物は一瞬にして焼き尽くせるようです。

ローマ・カトリック教会のソフト(人的資源)と、ハード(建物や芸術品などの)を、一挙に手中に収めた、犯人。

という観点で、史上最強の犯罪者な感じもします。

 

教皇を罰する者

科学の行き過ぎを懸念する、敬虔なクリスチャンと、科学に理解を示す教皇。可愛さ余って憎さ百倍の例えの通り、教皇に深い愛情を示す者が、教皇を手にかけます。

という難し過ぎる理由群から、犯行に及ぶ犯人。こうなると、人の愛情も、もはや共感の外に出て、あまりに抽象的に感じます💦

 

大聖堂内の焼身自殺

犯人は、犯行が明るみになり、身体を拘束される懸念が出てくると、礼拝堂での焼身自殺を決行します。

動機、舞台、方法、どれを取っても、あまりにドラマチックな最後。

これが、嘘っぽく映らないのは、ローマ・カトリック教会の、厚みのある歴史を背負った存在感ゆえに違いありますまい😊

 

最後に

この、ダ・ヴィンチ・コードのシリーズは、聖書とかローマ・カトリック教会に関わる、かなりコアな主題を選択されています。テーマがどれも大きいだけに、ちょっと気を抜くと、単なるドキュメンタリーのような、ありきたりな仕上がりになってしまいそうです。

しかし、そんな難しいテーマをきっちり料理されて、しっかりしたエンターテイメントに。満足感の高い作品群でした😊

 

また、次回。

 

#天使と悪魔

#天国と地獄

#トム・ハンクス