こんにちは、カタツムリ系です🐌
「時間」が、この本のテーマ。こんなしんどいテーマに切り込むなんて、なんと大胆!!
時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体 (ブルーバックス)
- 作者: 松浦壮
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/09/20
- メディア: 新書
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出典はアマゾンさん。
かつて、哲学でしか対処出来なかった問題ですが、ついに、科学のまな板にのってきたようです。
ドイツの哲学者ハイデガーによる「存在と時間」あたりが、時間というものを、もっとも切実に説明してくれる存在であったようです。科学は出る幕なかったよう。
出典はアマゾンさん。
【目次】
科学が哲学からバトンタッチ
ハイデガーさんは、突然この世に放り込まれた我々が、もがいたり、あがいたりするステージそのものを「時間」という風に定義されていたように記憶しています。
正直、これで何を説明してもらったのだろう?!という気分でした。とは言え、今まで時間に関して何らかの説明をしてくれている本に出会ったことはありませんでした。単に「時間と言えば、時間なんです」という堂々巡りの説明に終始。その意味では、この本は、ハイデガー以後、久々出会った「時間マスター」の本。
あと、余計なお世話ですが、こうした科学の進歩に刮目すると同時に、哲学の居場所はあるのか、とかえって不安に。
長らく哲学が独占にしてきた「時間」テリトリーを、今や物理学が侵食してきてます。そんな物理学も、つい五十年くらい前は「物理学帝国主義」などと呼ばれて絶好調だったのに、今は、すっかり不人気に。いわんや、哲学をや、です💦
この本は、素朴なイメージを与えてくれるという点で、とても、面白かったです。
という訳で、私が得たイメージに関して、特に印象的なアイテムを備忘録的に書いていきます。
時間は逆戻りしても、理屈上おかしくないという説明
理論上、時間は逆向きに動いてもおかしくないとは、よく聞いた説明です。
でも、実際に、割れたワイングラスが元に戻るわけではないし、イマイチ、消化不良でした。
ところが、意外にも、あまり得意でない数式から、ちょっとしたヒントが。
P-61
相対性理論や量子力学、場の量子論も、時間の逆行を禁止しません。時間を反転させるということは、今まで「t」と書いていた時間パラメータを「-t」に置き換えること
こう説明されると、壮大な理論というよりは、単なる議論上のトピックくらいに考えて差し支えないように、思えてきました。すなわち「机の上で、鉛筆を、ちょこちょこっと動かす程度の話💦」くらいに落ち着いて考えていけば良い、という風になだめられた気がして、ホットしています💦
時間と空間は同じというが。。。
従来からの習慣のせいでしょう。どうしても、時間と空間を一体に考えることが出来ません💦
P-107
直感的に言うなら、時空での速さが変わらないために、空間方向に速度が割り振られ、その分だけ、時間方向の速さが割りを食って遅くなる
しかし、こう言われると、少し、イメージできませんか?!エネルギーを時間と空間でシェアしているのだそうです。
慣性力と重力は同じと言うけれど、何が、どうしたって?!
P-121
地上で静止する私たちは加速系にいる(中略)地上で止まっている人は、自由落下している人から見ると上向きに加速しています。重力はこの加速から生じる慣性力である
P-122
重力と慣性力は同じ
思うに、
○とりあえず、こうした理論の「ユーザー」の立場を徹底すると(=気になるところだけ、つまみ食いすると)
↓
○従来、物理学の用語がたくさんあって、渋滞していたのでは?
↓
○従来、「慣性力」と呼んでいたものが、単に「重力」でもあるだけ
↓
○「今の状態を変えたくない!」という「慣性力」は、図体(質量)が大きいほど、大きい
↓
○「重力」も図体(質量)が大きいほど、大きい
↓
○確かに似てそう
↓
○ただし
「慣性力」は「水平方向」に
VS
「重力」は「垂直方向」に
働くイメージありますが、そんな縛りがある
というのが「思い込み」らしい。
↓
○だから「慣性力」=「重力」なのかも。
少し、スッキリしたかも。
イメージ・イメージ・イメージ
私はよく「イメージ」という表現を使います。小難しい理屈を理解するには、ボンヤリでもイメージをちょっとずつ、増やして、広げていくしかないように思いますので。
しんどいことも多いですが、徐々に、良質なイメージを探し蓄積していくとう作業が、最近では、ちょっと楽しくなってきています。ポピュラーサイエンスの先生方のおかげです。珍しく感謝しています💦
よかったら、引き続きお付き合いください💦
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